「あら? ミキちゃん、どうしたの?」
 「どうしたって?」
 「そんなにがに股で・・・。体調が悪いのに部活やり過ぎたの? エッ、なあにデーモンさん・・・。」

 テルが体内のデーモンと話をしている様子だったが、いきなり驚きの声を上げた。

 「ミキちゃん・・・、あなた・・・。」

 ミキにもテールがデーモンに伝えている事は分かっていた。

 「こんなに何度もアナルセックスされたの初めてで、肛門が痛くて・・・。」
 「だって・・・、あなたはママみたくは成りたくないって言ってたんじゃ・・・。」
 「うん・・・。だけどテールが死にそうだったので・・・。」

 その時テールがズボンの隙間から触手を出してきた。

 「まあ、テールちゃん、急に大きくなったわね。」
 「エッ? あ、ほんとだ・・・。」
 《こんなにたくさんの精液もらったのは初めて。これならホルモンもフェロモンもたくさん溜めておける。》
 「だけど・・・それって俺の女性化を進める事になっちゃうんだろう?」
 《う・・・、うん・・・。だけど、死ぬよりはいいって・・・言ってたでしょ?》
 「あの時は・・・。」
 《だからできるだけお姉ちゃんとリョウちゃんの精液だけで我慢するようにする。お姉ちゃんのオチンチンを丈夫にすればたくさん出してもらえるし、女性化を遅らせる事になるから、いいよね?》
 「それは・・・仕方ないけど・・・。」
 《私、こういう事もできるようになったのよ。》

 ミキの肛門から真っ黒な流動物が出てきた。

 「ワッ、テール、お前!」
 《うん。脳とセンサー以外に初めて私の身体ができたのよ。と言ってもずいぶん小さいけど、それでもこういう事ができれば充分。》

 その黒い流動物がミキの睾丸とペニスを包み込む。

 「ウワッ! おい、テール!!」

 今迄はセンサーでオスペをされていたのだが、今度はペニスと睾丸全体を揉みしだく。

 「ウオッ・・・。」

 いきなり射精へと導かれてしまうのだった。

 《これなら周囲の人にばれないように出してもらえる。動きも目立たないし、いつでも揉み続けていればたくさん出してもらえるし、お姉ちゃんのオチンチンを丈夫にする事もできるから。》
 「まさか・・・、ずっと揉み続けるのか?」
 《そうよ。私の為にもなるし、お姉ちゃんの女性化を遅らせる事ができるのだから。》
 「しかし・・・。」

 ミキは椅子に座ったまま、二発目の射精へと導かれてしまっていた。



 《テール、ミキは眠っているな?》
 《うん、パパ。続けざまに出してもらったので、少し疲れたようよ。》
 《分かっていると思うが、お前の肉体でペニスを覆えたから、蟻の戸渡り部分は当分見えなくなっている。そこから進入し、浸潤細胞とリンクする。そうすれば浸潤細胞の制御が完全になるから、膣と子宮を早めに作り上げなさい。膣口は当分は目立たない大きさにしておくのだ。》
 《分かったわ。》
 《子宮ができたらお前の手足を作れるようになる。大勢の精液を得られれは浸潤細胞は早く作れるはずだからな。しかしできるだけミキには分からないように進める事だ。腹部の脂肪細胞や一部の筋肉を浸潤細胞と入れ替えれば、子宮内の肉体が大きくなってもばれにくい。そしてそういう状態であればお前の肉体を出産した後はテルのようにウエストがかなり細い身体とできる。》
 《うん、パパ。私、一所懸命頑張るね。》



 「キャプテン。今日はあの小学生は来ないのか?」
 「あ・・・、ああ・・・。」

 ミキは少し気恥ずかしそうな顔をしたので、部員達には既にショウにアナルセックスをされてきているという事を悟られてしまった。

 「あの子だけで足りるのか?」

 ニヤニヤしている部員達に強く反発できないでいる。

 「ま・・・まあな・・・。」

 しどろもどろになっているミキだったが、部員達が本当にミキの健康状態を心配している事も分かる。

 「い・・・いいか。俺がいつ発病するか分からないし、いつ部活をできなくなるかは分からないんだぞ。そ・・・その為にも、お前らももっと強くならないと・・・な・・・。」



 「明後日の試合のメンバーを発表する。」

 ミキはキャプテンらしくキビキビと話を進める。

 「一応、俺は点差次第だが後半途中迄は出るつもりだ。明日は個人個人で軽い運動にし、明後日に疲労を残さない事。以上だが何か質問は?」

 一人の部員がおずおずと手を挙げた。

 「何だ? 大井。」
 「そのう・・・、キャプテンが発作を起こさないように試合前とハーフタイムに・・・その・・・特効薬を・・・。」
 「ウッ・・・。」

 部員達は顔を見合わせて笑っていた。

 「そうだよ、キャプテン。もしキャプテンが出られないって事になったら、まず勝てないよ。明後日だけでなく、地区大会の試合の場合は連戦だから、俺達みんなでサポートしないとな。」
 「では、副キャプテンとしてスケジュールを決めます。試合直前だとさすがに疲労が残るおそれがあるので、試合当日はスターティングメンバーの場合、開始2時間前迄に済ませる事。そしてサブは1時間前迄。そして1年はキャプテンが準備を始める15分前迄とします。ハーフタイムはチェンジしたメンバーと1年を中心とするが、決してキャプテンとしたかいらと言って早めに交代しようとしないように。」

 笑い声が起きる。

 「もちろん試合終了後は全員でキャプテンを助けるように。」

 ミキは自分へのアナルセックスが既定の事実とされ、しかもスケジュール化されていく事に焦っていた。

 「あ・・・、あのさ・・・。俺の発作の予防にそれ程は・・・。」
 「何を言っているんですか。たくさん入れればそれだけ発病が遅れるんでしょう?」
 「しかし・・・。知ってるかとは思うが、俺は母さんと同じ病気で・・・、遅かれ早かれ女みたいに・・・なってしまう・・・。必要以上に精液を摂るとそれだけ早く・・・。」
 「何を言ってるんですか。女になったところでキャプテンはキャプテンです。それに・・・。」

 部員達はニヤニヤしながら顔を見合わせた。

 「キャプテンの母さんって凄い身体でしょ。キャプテンもああなるんすか?」
 「じょ・・・冗談言うなよ。あ・・・あれは発症したからだ。俺は・・・。」
 「それなら絶対に発症しないように俺達も手助けしますよ。」

 ミキが顔を赤らめて困っていると副キャプテンが声を掛けた。

 「キャプテン。とにかく大会に向けて全員で頑張るという事で。」
 「・・・ああ・・・。」
 「それでは順次解散とします。」
 「順次・・・?」
 「当然でしょう? キャプテンに一発ずつ出してからですから。」
 「ゲッ・・・。」

 ミキは部員達に押さえ付けられ、素っ裸にされてしまった。そして歓声の中、アナルセックスを始められてしまう。しかし・・・。

 「アレッ、キャプテンの胸・・・。」
 「エッ? アッ・・・。」

 ミキは両手で自分の胸を触る。

 「これ・・・、膨らんでる?」
 「それって発症なのか?」
 「急いで始めないと。」
 「アッ・・・、ダメなんだってば・・・。」


 「アフッ・・・。」

 肛門を部員のペニスが貫いた時にはもう身体の自由は利かなくなっていた。ピストンに合わせて自らも尻を動かしてしまっている。

 (アアッ・・・、気持ち良くなっていたりしちゃダメなんだよ。たくさん入れられるとテールがホルモンを出してしまう・・・。だけど・・・、アハーーッ・・・。)


 (テール・・・。やめられないよ・・・。やめたくない・・・。だけど・・・、このままだとすぐに女に・・・。胸も膨らんできたし・・・。アッ、テール。女性ホルモンのせいなのか?)
《ごめんね、お姉ちゃん。たくさん精液を貰ったので、ホルモンの保持が限度を超えて・・・。少し溢れて・・・。》
 (じゃあ、このままアナルセックス続けると、もっとホルモンが出ちゃうのか?)
 《う・・・、うん・・・。だけど・・・私・・・もっと欲しい・・・。》
 (ダ・・・ダメだ。すぐにやめないと・・・。ハフッ・・・。でも・・・気持ちいい・・・。俺も・・・もっと欲しい・・・。)  



 全部員がアナルセックスを終えた時には既に陽が傾いていた。

 「キャプテン、お先に失礼します。」

 一年部員が声を掛けて部室を出て行ったも、ミキはまだ陶酔の中にあり、夢うつつのままだった。


 《お姉ちゃん、大丈夫?》

 テールのセンサーがミキの顔に近付いていた。

 「ああ、テール・・・。大丈夫だけどさ、肛門が麻痺しちゃってて・・・。あっ、それより・・・。」

 ミキは慌てて起き上がり、胸に手を宛がった。

 「おっぱいが・・・。」
 《お姉ちゃんには悪いけど、ホルモンを出してしまうとどうしても・・・。それにオチンチンに悪影響を与えないようにすると、上半身とか足の方に逃がすしかなくて・・・。》
 「なあ、このままママみたいに大きくなってしまうのか?」
 《それはパパに聞いてみないと分からないけれど、パパの場合は大きければ大きい程いいと思って、目一杯大きくしたらしいよ。だけどお姉ちゃんの場合はできるだけホルモンを押さえているから、あれ程にはならないよ。それにもしママのオッパイと同じ程度の大きさになったとしても、お姉ちゃんはママよりもずっと背が高いから、比率から言ったらずっと小さいよ。》
 「小さいったって、今の俺にあのオッパイだったら・・・。絶対にやだよ。女になったにしても、あれはでかすぎる・・・。」
 《ウフフ・・・お姉ちゃん。》
 「何だよ・・・。」
 《ママ程でなければオッパイの大きな女になるって事は理解しているのね。》
 「グッ・・・。」

 確かにミキの心の中では女になった時の自分について想像しているのは確かだった。そしてそれはテールに知られている事も。



 「ミキちゃん、お帰り。遅かったわね。あら・・・?」

 テルにはミキの体臭からかなりのアナルセックスをしてきた事が分かる。そして・・・、

 「あなた・・・、胸が・・・。」

 ジャージの上からでも分かる膨らみを押さえているミキは少し涙ぐんでいた。

 「たくさんの精液でテールから・・・溢れ出して・・・。」

 ズボンから伸び出したテールにデーモンが絡み付く。それで4人同時の会話が成り立つのだ。

 《テール、今日も全員とか?》
 《うん・・・。でも、とっても美味しかったし、凄く元気が出たの。だけどどうしてもフェロモンとホルモンは限度を越えちゃって・・・。》
 「ママ・・・、俺もママみたいな身体になってしまうって事は諦めているけど・・・。だけど・・・。」
 「そうね・・・。今は良かったと思っているけれど、私もあの時は死ぬ以上の苦しみだったわ。だけどそれは今の幸せを知らなかったからなのよね。」
 「だけど・・・、このままいったら、俺はサッカーができなくなって・・・。」
 《それは心配ない。サッカーのできない身体になる訳ではない。》
 「だって、俺は男子のサッカー部だよ。女では・・・。」
 《いや、むしろ女子サッカーには出られない。どんなに外見が女性であっても遺伝子は男なのだ。遺伝子的に男性であればスポーツ界では男性扱いなのだ。》
 「それでも、ママみたいに大きなオッパイを揺らしながらでは・・・。」
 《それも心配無用。テルの場合もそうだったが、急激に大きくなった乳房は表皮の成長に追い付かないので、まん丸で弾力の強い乳房になる。テルの乳房でも分かるように、揺れたりはしないぞ。》
 「だけど・・・。」

 ミキは小柄なテルに抱きついて涙するのだった



 《テール、いよいよだな。》
 《はい、パパ。》
 《明後日がサッカーの試合だったな。準備はできているのか?》
 《ええ。ホルモン剤とプロテインを封入したマイクロカプセルは準備できているわ。》
 《子宮と膣の方は?》
 《それも充分にスペースはとってあります。》
 《タイミングは決めてあるのだな?》
 《試合後半開始後15分頃を予定しています。たぶんミキは30分前後に交代するつもりでいるから。》
 《わかった。それでは寝ている内にマイクロカプセルを注入するように。痛みは出ると思うが、それでも乳房が大きくなる時の痛みだと思わせるんだ。》
 《私の時には何も良く分からず、菊野の世話になったのだが、それでも強引にテルを今の身体にした。しかしお前は幸せなのだぞ。確かにミキは嫌がってはいるが、それでも理解というか諦めというか、女になる事は分かっている。しかもテールは優しい子だ。私以上に幸せになる事は確実だ。》
 《うん。パパ、ありがとう。》



「ウッ・・・イテテ・・・。アッ、胸が・・・!」

 不快な痛みで目覚めたミキは慌ててパジャマを抜いた。

 「ウワッ、テール!!」

 テールの触手がスッと胸の所に上がってきた。

 《ごめん、お姉ちゃん。ここんとこサッカー部員の人達にたくさん精液を出して貰ったので、ホルモンがドンドンできてしまって・・・。》

 昨日迄は乳房とは分かるが僅かな膨らみだった。それが今は完全に乳房の形になっているのだった。

 「ママーーッ!!」

 上半身裸のまま、ミキは階下に駆け下りていく。


 「どうしたの、ミキ? アッ・・・!!」
 「俺・・・オッパイが・・・。」

 デーモンもセンサーを伸ばしてきた。

 「どうしよう・・・。俺、やっぱりママみたいに?」
 「デーモンさん、どうなの?」
 《テール、やはり無理なのか?》

 テールはしばらく黙っていたが、おずおずと話し始めた。

 《お姉ちゃん、ごめんね。急にたくさんの精液を貰ったので、凄く嬉しくて・・・。それとお姉ちゃんの気持ち良さが伝わってくるものだから、私も凄く元気になっちゃって・・・。》
 《そうか・・・。激しい活性化をしてしまったと言う事か。》
 「デーモンさん、活性化って?」
 《分かりやすく言うと、今までのテールは飢餓状態だったのだ。それが一気にご馳走を食べたようなもので、肉体の成長もそうなのだが、大量の排泄物ができてしまうようなものなのだ。それが女性ホルモンなのだが・・・。》
 「それじゃ・・・、もう精液量を少なくすればいいの?」
 《お姉ちゃん、イヤだよ。せっかくの美味しい精液なのに。》
 《それは難しいな。テールは大量の精液の味を知ってしまった。そしてミキのアナルセックスの喜びを感じてしまっている。私はテールの精神は地球人の精神状態に同化していると感じていた。しかし思考形態は遙か昔・・・、デーモン人の更に先祖の思考形態に似ていると思うのだ。デーモン星での生活経験のないテールは本来の本能に目覚めたのではないかと・・・。》
 「エッ? 何だよ、それ・・・。」

 デーモンは何かを考えながらゆっくりと話を続ける。

 《テールには実感はないだろうが、知識としては知っているはずだ。デーモン星に移住する前の歴史を。》
 《それって・・・、ゴッド星の事?》
 《そうだ。そこではあくまでも家畜優先だったのだ。家畜の喜びを最優先とし、家畜を快適に過ごさせる事で我々の糧を得ていたのだ。》
 「ちょっと待てよ。それだと今の俺が家畜という事なのか?」
 《まあ、適当な言葉が見つからないのだが、我々と我々が寄生・・・、この言葉も私には不快なのだが、我々は『牛』に寄生していたのだ。そして互いに共生という形で存在していた。つまり家畜に快適な状態を整え、そしてその家畜を我々の糧を得るのに最適な改良を施す。そういう人類だったのだ。》
 「こんなオッパイになってしまう事が俺にとって快適なのか? そんな事はない。」
 《テルには分かってもらえるだろう。確かに私にとっての最適の姿になったのだが、その代償はかなり素晴らしいものだな。》

 テルは大きく頷いた。

 「ママ! 俺が女みたくなってしまう事のどこが快適なんだよ。」
 《快適と言うよりも快楽と言った方が通じるかな? テールは本能的にミキの快楽を高めるようにしている・・・、と言うよりもテールの肉体の本能がそうさせてしまっているのだ。ただ、ミキの心の痛みに対してテールは無理にその本能を押さえ付けていたのだ。ところが部員達との何度ものアナルセックスによりミキの快感が高まった事により、その本能が目を覚ましてしまったという事だ。》
 「ねえ、デーモンさん。私が女としてのセックスの悦びをとても幸せと感じている事をミキに教えて上げたらどうかしらね?」
 《テルの悦びを?》
 「やがてはミキにもそれが分かるのでしょうが、今はまだ分からないので不安なのよ。まあ、母親として息子・・・、やがては娘になるのでしょうが、性の悦びを教えるのはどうかとは思うのだけれど。」
 《そうか。テールもテルの感覚は漠然としか知らないはずだ。どうしてテルがあれほど女になってしまう事を嫌がっていたのに、今はこれほど喜んでいるのかを感覚的に知る事はいい事かもしれない。》
 《ねえ、パパ。それって私にはあまり関係ない事なんでしょ? 今のアナルセックスだって、ミキが凄く喜んでいるという事を感じるから私も嬉しいのだけれど、直接私が気持ちいい訳ではないのだから。》
 《それはやむを得ない。私は道具の性的興奮を高めて栄養を得る事が第一義なのだ。その為に道具が喜ぶのであれば私の精神状態にも良いという事であるし、テールのように本能が家畜を悦ばせて良いセックスをさせる事が喜びと感じのだから。》
 「待てよ。俺はテールの家畜なのか? ママは道具なのか? ママ、道具としていいセックスをしていればいいというのか?」

 ミキはテルにも怒りを向けていたが、テルはケロッとしていた。むしろ嬉しそうにしていた。

 《テール、データは受け取ったな?》
 《うん、だけどこんなのがいいの?》
 「何だよお前達。データって何だよ。」
 《テルのセックスの感覚のデータをテールに送った。それをミキの脳へアクセスさせればいい。》
 「ワーッ!! よせよ。やめろーーーっ!!」

 テールの意識が強引にミキの意識に割り込んできた。

 「ウッ・・・?! ワーーーーーッ!!!」

 ミキは全身を硬直、痙攣させながら仰け反った。その激しさにテールは慌ててアクセスをやめたのだが、その僅かな時間にも関わらず、失禁しながら震え続けていた。

 「な・・・何なんだ? この恐ろしい感覚は・・・。」
 《お姉ちゃん、恐ろしいって? 凄い快感の筈だけど。》
 「冗談じゃない! 何が快感だよ。死ぬかと思ったぞ。」
 《ママ、これで間違いないよね? パパ、データは合ってるよね?》

 デーモンはちょっと焦ったような照れ隠しの感情を伝えてきた。

 《データは合っているのだが、それは今のテルのデータなのだ。確かに初めて雌としての交尾をした頃のデータにしなければ耐えられないはずだな。》
 「そうよね。私も最初の頃は快感が快感としては感じられなかったわ。ひどい拷問を受けたようなものだった。デーモンさん、その頃のデータは残っています?」
 《いや、さすがに残ってはいない。レベルを落とさねばならないが、その程度はテールには割り出せないな。それ以前にミキに膣感覚を感じさせる事はかなり難しいからな。まあ、記憶の糸を手繰りながら、そして回帰法で計算し直してみる。》
 「イヤだ!! あれをどう弱くしたところで俺は受け入れないぞ。」

 ミキが部屋を出て行った後、テルはデーモンに謝った。

 「ごめんなさいね。私が余計な事を言ったばかりに逆効果だったみたいで。」
 《フフフ・・・。テルが自分で思い付いたと思っているのか?》
 「エッ?」
 《私がそう言うようにし向けておいたのだ。確かに今のテルの感受性であればとてつもない快感として感じられるだろうが、ミキには無理だ。多分今頃はますます女性化に対する抵抗が高まっているだろう。》
 「だったら、なぜ? せっかく諦めるというか、やむを得ないと思い始めていたのに。」
 《従容として女性化を受け入れられては困るのだ。テルの場合もそうだったが、絶望のどん底でのツトムとの交尾・・・、セックスか。それで初めての女性としての悦楽を感じ、精神的逃避の為にセックスにのめり込んだだろう。ミキの飼い主・・・、これはテルにはイヤな言葉だろうが、飼い主たるリョウの為の道具と成らねばならぬのだ。単に女性化し、しかもセックス依存症になってしまうと、どんな雄に対しても同じ感情を持ち、リョウへの依存心が起きないのだ。》
 「だけど・・・それでは・・・。」
 《それだけではない。もっと重要な事がある。》
 「エッ?」

 テルにはデーモンの意地悪そうな笑いを感じ取れた。

 《それはだな・・・。そうしないとせっかくSMという事を知った私には楽しさが減ってしまうという事だ。》
 「まあ・・・ひどい・・・。」
 《怒るな。本当はテールの意識改革の為なのだ。》
 「テールちゃんの?」
 《テールと私の意識の違いの大きさはテルにも分かるだろう。私はデーモン星の過酷な生存条件下で生きてきた。その意識で強引にテルを道具化したのだが、テールは最初からこの地球の環境しか知らない。ゴッド星とも条件は違うのだが、さすがにデーモン星とは比べものにならない程の安楽な星なのだ。だからこそまるでゴッド人のような意識を持ってしまっている。このままではデーモン人としての能力を発揮できずに中途半端な体型をとる事になり、テルのような素晴らしい身体にする事はできない。もしミキが女性化を受け入れたとしてもせいぜい四肢を覆う程度で満足してしまうだろう。しかしテール自身の細胞は私よりも分離体製造に特化しているのだ。ミキが激しい抵抗を続けていたらテールはどうすると思う? ミキの事を思って諦めると思うか? そうではない。ミキがテルの肉体の良さを知らないから抵抗をしているのだと感じる。テルが幸せだという事は私の分身であるテールは本能的に分かっている。だったらどうする? できるだけ早くミキにその幸せを知って貰いたいと願うだろう。ミキの幸せはテールの幸せでもあるのだから。それに私はテルが道具化した時のテルの精神のひどかった状態をデータとして送り込んである。にも関わらず今の幸せを得ている。だからテルの場合よりも効率的に、しかも短時間で分離させて幸せにしたい、成りたいと思うはずだ。だからミキには女性化そしてテールの肉体成長、そして分離迄を一気に為したいはずなのだ。その為にミキの精神的抵抗は必要なのだ。》
 「そういうものなのかしら・・・。」
 《私やテルの場合の時と異なり、ミキにはテルという素晴らしい先輩がいる。そしてリョウという良い飼い主が既に決まっている。かなり順調だと思うがな。私はテールをデーモン人として育てたいのだ。今はまだミキが主、テールが従だが、それはデーモン人としての上下関係ではない。精神的に優しく育ったテールの場合、そう思う事はかまわない。しかし肉体的にはやはりテールが主でなくてはならないのだ。そうでないと、まるでゴッド人のような状態になってしまう事は私には耐えられないのだ。ゴッド人に対する不快な感覚は今は私にも分かっている。デーモン星にいた頃にはあり得ない感情、つまり憎しみなのだ。もちろんデーモン人に対しても私は不快感を持っている。ただ、テールは私の望んでいた性格を得たデーモン人なのだ。自己満足に過ぎないとは思うのだが、テールは私の理想とするデーモン人になって欲しいのだよ。》

 テルはちょっと複雑そうな苦笑いをしていた。



 「悪いな。昨日はちょっと不調で・・・。」
 「キャプテン、あまり無理しないでくださいよ。っても、試合の趨勢はキャプテン次第なんすけどね。」
 「という訳で、まずはスターティングメンバーから順に特効薬を・・・。」

 ニタニタした部員達がズボンを脱ぎ始めたミキを押さえ付け、上半身も引き脱いだ。

 「ワッ・・・、上は・・・。」

 慌てて胸を隠そうとしても、女性並みの乳房は隠しきれるものではなかった。

 「エッ? キャプテン・・・。その胸・・・。発症してしまったのですか?」
 「アッ・・・、これはまだ・・・。」
 「しかし・・・。」
 「は・・・、発症はまだだけど、俺の母親の場合も・・・、その・・・、大量の精液を受けての・・・、副作用みたいなものなので・・・。」
 「そうですか・・・。副作用ですか・・・。」

 部員達はホッとした反面、大量の精液を与え続けると乳房が更に大きくなるという事だと思うのだった。そして誰にも口には出さないが、キャプテンを更に女性化させてみたいと思うのだった。



 「ハッ、フッ・・・。キャ・・・キャプテン・・・。行きます!」
 「アフッ・・・。」

 部室で大勢の部員に囲まれてのアナルセックスはさすがに恥ずかしかったミキではあるのだが、テールの放出するエフェドリンにより快感だけの感覚になっていた。

 (もうお姉ちゃんはお尻にペニスを入れて貰いたいだけになっているわ。その間にホルモンもたくさん作っておいて・・・。)

 3年生のレギュラー陣がウオーミングアップを始めるとすかさず2年生達の順番となる。

 「急げよ。試合開始までに全員おわさないと・・・。」
 「分かってるって。大丈夫だよ。時計見てみろよ。先輩達はかなり早めに終わってる。」
 「あ、本当だ。」
 「フフフ・・・。キャプテンの匂いがいつもよりずっと女っぽいから、みんな早く出しちゃうみたいだ。」
 「なるほど・・・。オッパイが大きくなった効果かな?」
 「そうかも。だからもっと大きくなったら・・・。」



 「それでは心性学園中等部対桜木中学との試合を始めます。」

 レフリーの笛が鳴り、ボールがすぐにミキに回ってくる。ミキはドリブルからすぐにディフェンスをかわしながら一気にゴールに向かう。3人のマークをあっと言う間に外し、コールを決めるのだった。


 「やっぱり凄いな。あいつなら高等部に来てもすぐにレギュラーだな。」
 「ああ。山口ってあの教授の息子だろう?」
 「ちょっとそれが心配だったけど、多分大丈夫だろうな」
 「心配って? あいつの母親が元は・・・。あれっ?」
 「ん? どうした?」
 「あいつの胸・・・。」
 「アッ・・・、まさか・・・。」

 遠目でもジャージ越しにミキの胸の盛り上がりが分かるのだった。

 ディフェンスからのロングパスが上がった。落下地点には既にミキが走り込んでいる。そしてワントラップからのボレーシュート・・・、の筈だったが、珍しくトラップを失敗し、胸に当たったボールは大きく逸れてキーパーの前に転がった。

 「アッ、キャプテンが失敗?」
 「まさか・・・。」

 そしてミキは胸を押さえたまましゃがみ込んでいた。

 「キャプテン・・・、大丈夫か?」
 「まさか・・・。」
 「あ、いや、発症した訳じゃない。」
 「じゃあ、どうして・・・。」

 メンバーが全員駆け寄ってくる中、ミキはモジモジしながら顔を赤らめていた。

 「胸が・・・大きくなっちゃったせいでトラップし損ねた・・・。」
 「でもそれだけじゃ・・・。」
 「その・・・ボールが乳首に当たって・・・、凄く痛かった・・・。」

 全員唖然としていたが、すぐに笑い声に変わっていった。



 ピピーーーッ。

 「ハーフタイム!」

 「今日のキャプテンは一段と凄いな。」
 「やっぱ、俺達の協力のせいだろうな。」
 「これからのパスは足下か頭の方にだな。」
 「それでもハットトリックと2アシスト。キャプテン、今日も完勝ですから、後半はチェンジでいいのでは?」
 「そうだよキャプテン。身体の為にもしっかり休んでくださいよ。」
 「お前らの魂胆は分かってるよ。早くあれを・・・したがってるって事・・・。」
 「アハッ、ばれてたか。でもハーフタイムの間に後半用の特効薬をね。」

 ミキは部員達に押されるようにして部室に引っ張り込まれ、机に押し付けられてパンツを引き下ろされる。

 「イテテ・・・、強く押さえるなよ。胸が・・・痛い・・・。」
 「あっ、そうか。じゃあ上も脱がせようか。」
 「ワッ・・・ダメ・・・。」

 素っ裸にされたミキの乳房を嬲られたままでのアナルセックスが始まるのだった。



 慌てて出てきたミキに合わせ後半戦が始まる。

 (あれ? テールどうした?)

 いつもは見ないでも感じられる周囲の状況を感じられない。そしていつもならボールを見ないでも受け取れるパスを立て続けにミスをする。そんな不調は部員達にも分かる。

 (おい、テール。返事をしろよ。)

 後半が始まったばかりなのにミキは激しく汗をかいていた。そして足下もふらつき始める。そんな異常を感じたメンバーはボールをライン外に蹴り出してプレーを止めた。

 「キャプテン!」
 「大丈夫ですか?」
 「オーイ、交代だ! レフリー、交代します。」

 ミキは両側から支えられるようにしてピッチから出ようとした。

 (お姉ちゃん・・・。)
 (ウッ、テール。どうしたんだ?)
 (ごめんなさい・・・。もう・・・無理・・・。)
 「何が無理なんだ! アッ・・・ウワーーーッ!!!」

 全身が激しい痙攣を起こした。そして同時に胸に強い激痛が走る。

 「ワッ、キャプテン!!!」
 「誰か!! 校医を!!」

 ジャージが破れそうな程に胸が膨らんだのだ。

 「発症?」

 全身から噴き出している汗の匂いは女性の匂いそのものだった。しかしフェロモンは出していないので、ミキを取り囲む部員達は慌てながらも冷静に対応をする。

 「あなた達、急いで大学病院へ!」

 校医の佐渡がストレッチャーを押しながら走ってきた。

 「手の空いている人は山口君を運んで。」

 ストレッチャーに乗せられたミキは数人の部員と佐渡と一緒に走っていく。それを残った部員は心配そうに見ているだけだった。



 (お姉ちゃん・・・。)

 暗い闇の中でテールの声だけが聞こえていた。

 (ああ・・・。)
 (お姉ちゃん、ごめんなさい・・・。)
 (テール、どうしたんだ?)
 (私にも良く分からない・・・。ただ、ホルモンが・・・。)
 (そうか・・・。とうとう溢れ出ちゃったって事か・・・。とうとう俺もママみたいに女になってしまうのか・・・。)

 そこに弥生とデーモンの意識が飛び込んできた。

 《菊野、テールはいったい・・・。》
 《私にも細かい事は分からないのですが、今までのデーモンさんの生態を観察した結果からすると・・・。》
 《どういう意味だ? 地球人の事は地球人たる弥生が詳しいのは当然だが、デーモン人の事なら当然ながら私の方が熟知している。》
 《それは当然です。ですがデーモンさんの場合はデーモン星でのデーモン人の生態の事でしょう。地球で生まれ育ったデーモン人のデータはないはずです。》
 《まあ・・・、それはそうだが・・・。》
 《思考形態は地球人に似ているのです。》
 《そうだな。それで?》
 《テールちゃんは今が一番の成長期ですね。今までもかなり我慢していた為、生存限界ギリギリの状態でした。それが大量の精液を受け入れ、一気に成長した訳です。その為に女性ホルモンを大量に溜めてしまいました。》
 《それが限度を越えて放出してしまったのは分かる。》
 《核とセンサーは十分に成長しましたが、それとテールちゃんのゲル状の肉体も大きく成長していますよね?》
 《ウッ・・・、菊野には分かるのか・・・。》
 《テルさんの時にも見ているのですから、どうやっているかは簡単に想像できます。大きくなって腸内に収められない肉体はミキちゃんの子宮・・・というか子宮もどきのスペースに収めているのでしょう?》
 《知っていたのか・・・。》
 《ここまで肉体ができてきた以上、外見的にはテルさんと同じ姿になる分の肉体形成するまで止められないですわね。途中で中断するという事はテールちゃんの本能から無理ですし、下手をすれば生命の危機になります。自己防衛はどんな生物にもある基本的な本能なのですから。それに精神的なダメージもかなりありますから、それを除去するにはテールちゃんの肉体をできるだけ早く成長させないとならないと思います。》
 《しかし、それはテールの嫌がっている、強引にミキを女性化してしまう事になる。それはテールの最も忌むべき事なのだが。》
 《もしテールちゃんの成長を止めさせたら、どういう事になります?》
 《そうか・・・。精神的な破綻を起こすだろうが、その前に子宮位置内のゲル状肉体はテールの意志から離れ、勝手に増殖してしまうだろう。そして腸内で既に作られている肉体はそのまま留まる事になるから、ミキは一種の腸閉塞で激しい苦痛とともに死に至る・・・。》

 ミキは目を開いているにも関わらず、闇の中に居た。

 (テール! おい、テール。返事をしろ!)
 (ごめんね、お姉ちゃん・・・。短い間だったけど・・・、私・・・楽しかったよ。)
 (バカ言うな! 俺達はこれからもずっと楽しく生きていくんだろ?)
 (でも・・・私が生き延びるって事は、お姉ちゃんをママみたいにしてしまうのよ。お姉ちゃんが一番嫌がっている・・・女にしてしまう事なのよ・・・。)

 答えを渋っていると弥生達が話に入ってきた。

 「確かにミキちゃんには凄くつらい選択をしないと生き延びる事は無理。あなたのママを見れば分かると思うけれど、パパとの素晴らしいセックスをされてしまうような身体に成ってしまう。と言うよりは素晴らしいセックスの為の身体に成ってしまうのね。今迄のようにリョウちゃんとの気持ちのいいアナルセックスでなく、とてつもなく素晴らしいセックスをしなくてはならない身体に成ってしまうのよね。」

 デーモンの苦笑いの感情は弥生にしか伝わらない。

 「だけど・・・、ママみたいに手足を・・・。」
 「あら、私の手足は私の物なのよ。」
 「だって・・・ママの手足はデーモンに・・・。」
 「そうね。確かに外見的にはそうだけれど、パパとセックスする時にデーモンさんと離れるのは私の方からの望みなのよ。離れて貰った時の方が素晴らしいセックスになるからなのよ。」
 《確かにそうであるな。最初は私がテルの手足を我が物としたという意識はあった。しかし今はほとんどの時間、テルの意志で動いている。私が制御するのは、テルがツトムとセックスをしている時と、普段の時は危険防止の時だけだ。階段で足を踏み外しそうになったり、酔ってふらついてしまう時くらいのものだ。それにテールは意識的に成長を遅らせている。だから私とテルのように手足を私の方に移動させるにしてもずっと先になるし、テール自身が望まないだろう。むしろミキが素晴らしいセックスをなす為に移動したいと望まない限り表皮を覆うだけだろうな。》
 「望む筈なんか・・・。おい、テール! 俺達には素晴らしい未来が用意されているんだぞ。成長を止めたりするな!」
 (いいの? お姉ちゃん・・・。)

 その途端、美佳の下腹部内部に激しい衝撃が走った。同時に一気に胸が膨らんだ。

 「グアーーーッ!!」

 「ミ・・・、ミキ! 大丈夫?」

 テルが心配そうに覗き込んだ。

 「ワッ・・・、俺の胸・・・。」

 パッツリしていたジャージだったが、ついに脇の部分が裂け、巨大な肉球の一部が顔を出していた。

 「こんな・・・。」
 「でもママのオッパイよりはずっと小さいわよ。」
 「ママは特別だ。こんなのクラスの女の子、全校の女の子よりもずっとでかくて・・・。ウッ・・・腹の方も・・・。」

 起き上がって腹部を触ったミキは震え上がった。

 「な・・・、何? 膨れてる・・・。」
 (ごめんなさい。ミキの子宮の中で私の身体が育っているの。)
 「子宮? 俺は男だぞ。子宮なんかあるはずが・・・。」
 (お姉ちゃん、本当にごめんなさい。私の身体がドンドン育ってしまっていたので、それを収めるには・・・。)

 ミキは真っ赤になり怒っていたのだが、スッと表情を戻した。

 「そうだよな・・・。俺が女になるのは決まっていた事だし、テールも幸せにしたいし・・・。」
 (私だけじゃないわよ。お姉ちゃんも一緒に幸せになるのだから。)
 「フーッ、俺の腹の中でテールが育っているのか・・・。女の人が妊娠するってこんな気分なのかな?」
 「ミキちゃん。いつかはあなたも本当の赤ちゃんを産むのよ。それはとっても幸せなのよ。」
 「俺が? ゲッ、それって・・・。」
 「その赤ちゃんのパパはきっとリョウちゃんね。」
 「ワーッ、やめてくれ! 考えたくもない。」



 「お早う、ミキちゃん。具合はどう?」

 ミキは大きな乳房を左右に揺らしながら起き上がった。

 「あのさあ、ママ。ママはオッパイをどういう具合にして寝てるの?」
 「どういう具合って?」
 「これだけ大きいとうつ伏せじゃ眠れないよ。上を向いていると胸が重いし、横向きでも上側になるオッパイが重いし・・・。」
 「ママは慣れているけれど・・・。それに寝る時はいつもデーモンさんは離れているから・・・。」

 テルはちょっと顔を赤らめながら、

 「どうしても楽に寝たい時は・・・。ママの部屋に搾乳機の台があるでしょ? あれにお乳を乗せればいいのよ。」
 「じょ・・・冗談・・・。あれってお乳を搾るだけじゃなく、パパとのセックスにも使うやつでしょ。」
 「使いたかったらいつでもいいわよ。それで朝のミルクは?」
 「あ、はい。」

 テルは両乳房を出すと、ミキとともにテールも乳房に絡み付いた。

 「ウフッ、ミキもその内にお乳を吸われるのが嬉しくなるわよ。それにしてもテールちゃん、ずいぶん大きくなったわね。」
 《そうだな。少なくともセンサーだけは私と同じ程度になったな。》
 《お姉ちゃんが育っていいって言ってくれたから。》
 「だけどおなかの中はどうなんだ? 胸が邪魔で良く見えないけど、かなり膨れているように感じる・・・。」
 「そうねえ・・・。ママがデーモンさんの身体を孕んだ時よりはずっと小さいかも。でもミキちゃんは私よりもずっと背が高いから、そう見えるのかしら。」
 《そうだな。テルの時は乳房とのバランスを合わせる為に特に足は長くする必要があったから、かなり大きくしたはずだ。》
 「もう女になるのは覚悟してるけど、早く学校に行くにはこの腹じゃ無理だよ。どう見ても妊娠しているように見えるし、それにしては時間が早すぎる。だからテール、早く身体を育てて出しちゃってくれよ。」
 《お姉ちゃん、私だって嬉しくて一所懸命育てているのよ。パパの時のデータを貰っているから効率良くできているの。それでも時間が掛かるの。まあ、赤ちゃんみたいに長い時間は掛からないけど。だけど精液が足りないから、なかなかなのよ。》
 「だよな。今は尻からこんなに太くなったテールが出てるし、中には入りきらないものな。リョウに頼む事もできないし・・・。」
 《お口からでもいいのよ。》
 「ゲッ、そんなの冗談じゃない。だけど俺のだけじゃ全然足りないよな。」
 《もう一つ方法があるのだけれど、お姉ちゃんが嫌がるだろうし・・・。》
 「何だよ、それ。」
 《あのね、ママのミルクでもかなりいいのだけれど、お姉ちゃんのだともっといいのよ。》
 「それこそ冗談じゃない。もっとオッパイをでかくするつもりなのか?」
 《そんな事しないでもいいのよ。お姉ちゃんのオッパイはママ並みに乳腺がしっかり育っているの。今はまだ出ないけれど、僅かのホルモンですぐ出るようになるわ。》

 驚いたミキは自分の乳房から乳汁が吹き出る姿を想像してしまった。ゾッとした途端、乳房に強い痛みと言うより内部からの圧迫感が広がった。

 「ウウッ・・・、オッパイが・・・、痛い・・・。」
 「あら、ミキちゃん・・・?」
 《おい、ミキ。お前、発乳したぞ。》
 「ハ・・・ハツ・・ニュウ?」
 《乳が出るって事だ。ミキ、お前、今オッパイを出したいと思ったな?》
 「まさか・・・そんな事ないよ。テール、お前がホルモン出したんだろう。」
 《違うよお姉ちゃん・・・。それにホルモンを出したにしたって、もっと時間が掛かるのよ。お姉ちゃんの考えは私にも分かるのよ。ママがミルクを出す事がとっても気持ちよくて嬉しいって言ってたでしょう。だから無意識かもしれないけれど、気持ちいいのもいいなって思ったでしょう。》
 「そんな筈ない・・・。ウッ、本当に痛い・・・。」

 するとテールはセンサーの尻尾をミキの乳房に巻き付け、軽く揉みながら乳首を包み込んだ。

 「ウッ、テール・・・。」

 乳房の中から何かが移動する感じがした。それはミキには快感として感じられ、そして乳房内の圧迫感がスーッとなくなっていく。

 「テール、お前が吸い出しているのか?」
 《ええ、とっても美味しい・・・。それにお姉ちゃんの悦びも感じるから余計美味しいの。》
 「悦び?」
 《お姉ちゃんは気付いていないの? お姉ちゃんは自分の赤ちゃんにおっぱいを飲ませるイメージをしていたのよ。》

 そう言われてミキはそのイメージをしてしまった。

 「痛い!! テール頼む。反対のオッパイを吸ってくれ・・・。痛い・・・。」

 テールの巻き付いていない方の乳房の先から白い液体が流れ出していた。



 「ミキちゃん、お乳の出る感覚って素晴らしいでしょう。ママも今でもあなた達にお乳を上げているのは栄養だけでなく、私自身が気持ちいいからなのよ。それも愛しているあなた達だからよ。お仕事で搾乳する時もあるけれど、張ったお乳が楽にはなるのだけれど、少しも嬉しくはないわ。」
 「・・・。だけど・・・学校はどうするのさ。こんなおなかでお乳の出るオッパイでなんか・・・。」
 「そうねえ・・・。テールちゃんが育って、ミキの子宮から出ない事にはダメね。それに子宮から出るって事はミキにとっては出産と同じ事ですから、身体が出産と同じ様になるから、今でもある程度出ているお乳が更にたくさん出るようになるの。学校でテールちゃんに吸って貰う訳にはいかないから搾乳機を使うにしても・・・。」
 《私はイヤよ。こんな美味しいミルクは直接飲みたい。》
 「そしたら・・・。」
 「菊野さんがうまく計らってくれるわよ。それにいきなりのダイナマイトボディーでの再登校っていうのも恥ずかしいでしょう? だから多分高等部の入学式からかしらね。ママがそうだったから分かるけれど、まあミキの場合はある程度予想していたかもしれないけれど、女としての準備ができていなかったわ。言葉遣いや仕草、それにお化粧の仕方も知らないし、それを覚えるにもかなり時間が掛かるのよ。その点、テールちゃんはしっかり準備していたみたいだから、テールちゃんが補助してくれると思うけれど。」
 「化粧? 俺が・・・?」
 「当然よ。ママを見れば分かるでしょ? と言っても、私のはお化粧ではないのですけどね。」
 《そうだ。テルも男だったから化粧の仕方を知らなかった。だから菊野に頼んで永久化粧を施して貰ったのだ。》
 「永久・・・化粧?」
 「そうよ。皮膚の下に顔料を注入し、お化粧した顔にして貰っているの。お陰で手間が掛からなくていいわ。まあ、色々変える事ができないのが欠点ですけれどね。ああ、ミキもそうしましょうよ。」
 「やだよ。俺はたとえ身体が女になったとしても、中身は確実に男なんだ!」
 「ウフフ・・・、それもリョウちゃんとできるようになったらどうかしら?」



 「お早うございます。」
 「あ、佐渡先生。ミキとテールがお世話になっています。」

 ミキは弥生の薦めで、軽井沢の別荘に来ていた。

 「なあ、先生。俺、いつ迄ここに居ないと?」
 「ウフフ・・・私は普通の妊娠なら分かるのですが、さすがにテールちゃんの場合となると・・・。」
 「テルさんの場合はデーモンさん出産迄3ヶ月程度だったそうですね?」
 「だとすると10月末から11月って事?」
 《ううん、パパの時みたいに準備していなかったし、クラブの人にして貰ったのも数が少なかったから、もう少し先になりそう。それに・・・。》
 「それに?」
 《パパの場合は強引にママの手足を・・・。私はそんな事はしたくない。だから丁寧に育てているのよ。お姉ちゃんがママみたいな身体に成りたいって言う迄はしたくないし。》
 「バカヤロ。俺がそんな事言う筈がないだろ。」

 佐渡ははだけたミキの腹部の触診をする。しかし苦笑いをしていた。

 「赤ちゃんではないですから、分かる筈はないのですけれどね。」
 「じゃあ、何で?」
 「テールさんの方は菊野さんが分かるらしいですから、私はミキさんの体調管理ですよ。ここには誰も来ませんから、表で運動した方がいいですよ。元々スポーツをしていたミキさんですから、ある程度の運動は必要ですし、テールさん出産の後はまたクラブに戻るのでしょう? その時に運動能力があまりに落ちていると、何を言われるかも分かりませんからね。」
 「うん、少しは走っているんだけど、胸が擦れて・・・。それにおなかが重いから・・・。」



 「クーッ、イタタタ・・・。」
 「ミキちゃん、頑張って。」

 大きなおなかのミキの周りに弥生とテルが付き添っている。

 「さあ、出てきますよ。」

 強く息むとベニスと肛門の間から黒い塊が少しのぞいていた。

 《お姉ちゃん、出るよ。》

 ズルズルと手や足のような塊が抜け出てくる。それを弥生が引きずり出すようにする。


 「フーッ・・・、何かでっかいウンチをしたような・・・。」

 脱力しているミキだったが、弥生は手際よくほぐし、ミキの足に被せていく。

 「アッ・・・、やっぱりイヤだ!! ママみたいになるのは・・・。」
 「もう遅いのよ。ほら、足は既にテールちゃんの中よ。」

 真っ黒な艶のあるロングブーツのようになっていた。慌てて立ち上がり、テールの肉体を剥がそうとしても、背中から両手に伸びていく。

 「ワーッ!! 外せない!!」
 《お姉ちゃん、我慢して。私達が幸せになる為なのよ。》
 「分かってる・・・。だけど・・・。」

 その間にも手が吸い込まれてしまい、前の部分のないオールインワンに包まれてしまっていた。そしてテールのセンサーが突き出て、テルと同じ様な姿になってしまっていた。

 《ちょっと待ってね。今身体と私の本体を繋いでいるの。》

 「あら、私と違ってピンヒールではないのね。」
 《お姉ちゃんはサッカー選手よ。ママみたいにはできないわよ。あくまでも私はお姉ちゃんに幸せになって欲しいのよ。それが私の幸せでもあるの。》
 「おい、テール、どうなんだ?」
 《私凄く嬉しい。パパと同じ様な姿という事は、私もデーモン人になれたという事よ。身体があっても自分で制御しないのと、制御できる身体がないというのは全然違うのよ。お姉ちゃん、これからは外側を覆わせてね。ああ・・・、とても幸せ・・・。》

 テールの高揚感はミキにも伝わっていた。すっかり細くなったウエストを手で確認しながら、部屋の隅の姿見の前に立った。

 「ウワッ・・・!!」

 短髪で少し女っぽい・・・と言うよりもボーイッシュな女の子の顔にとんでもない巨乳。そしてくっきりしたくびれのボディー。むしろテールに包まれているペニスはむしろ異様だった。

 「とてもグラマラスね。でも、ちょっと邪魔な物が・・・。ミキちゃん、そのままだとニューハーフのふたなりね。いっその事、完全な女性になってしまったら?」
 「やだよ! どんなにオッパイがでかくてもチンチンさえあれば男なんだ。たとえふたなりだって男だ。」
 《お姉ちゃん、私もお姉ちゃんには女になって欲しいと思ってるの。オチンチンを私に取り込む事は簡単よ。》
 「よせ!! お前は妹のつもりなんだろ? 妹にチンチンがあっていいのかよ。」
 《デーモン人には元々雌雄の別はないわ。それに私はお姉ちゃんに幸せになって貰うのが一番なのよ。妹でもオチンチンがあるくらい、我慢できるわよ。それにママのように、私に取り込んだオチンチンでお姉ちゃんを気持ちよくして上げる事もできるし。》
 「ダメッ!! そんな事したら、お前をぶった切るぞ。」
 《私にはお姉ちゃんの幸せが一番。だから女になりたかったら言ってね。》
 「そんな事は絶対にない!!」


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