デーモンスーツ 牧場
「フーッ、卒論完成!」
研究室で口述記録していた美人の女子大生が笑顔で伸びをしていた。
その時モニターが切り替わり、20代の男性が映った。
《カオル、終わったらしいな。》
「あら、叔父様。良く分かったわね。」
《おい、叔父様はやめろって言ってるだろう。お前達程ではないが、俺だって少しは分かるんだぞ。》
「はいはい、ジャニー。で、ご用は?」
《来月、例の基地に荷物を届ける事になっているんだが、カオルはどうする?》
「エッ、乗せていって貰えるの?」
《ダイレクトではないがね。途中で荷物を積まねばならない。それでも良ければ乗せていくぞ。》
「ワーッ、お小遣いが助かるわ。お願いしますね。」
《了解。積載量には余裕があるからな。それでだ・・・。》
ジャニーがちょっと口ごもり、照れた様子を見せたが、カオルはそれを見逃さなかった。
「交換条件ね? ヘーッ、どんな子?」
《チッ、さすがにカオル。まあ、隠したところで、こういう件ではお前の直感を出し抜く事なんかできないからな。半年前に雇ったバイトの子だ。お前の学校の12年生だ。》
「あら、若いわね。でも若い方が長持ちするからいいのかもね。」
《それでそいつの適合度を調べて欲しいんだ。できる事なら俺も分離型が欲しいからな。データを送るからお袋さんに調べて貰って欲しい。》
「はい、受け取ったわ。すぐにママに送ります。だけどそう簡単には完璧な適合者なんて居ないのよ。」
《俺だってキクノ一族の一員だ。俺にもお前やお袋さんと同じ血の繋がりがある。その俺の勘が合っている事を祈るよ。》
「分かりました。それでは準備の方を宜しくね。OKならママからの手順書が届くはずですから。」
《分かった。宜しく頼む。》
「了解よ。叔父様。」
ジャニーは舌打ちした顔で消えていった。
《タミー。来週開いてるかな?》
「あ、キクノさん。今は春休みですから開いてますよ。」
《そうか。それなら船の整備を手伝ってくれないか。》
「整備・・・ッて、ボクには無理ですよ。」
《いや、整備と言っても内装の方だ。来月の行き先にお客を同乗させる。シートの増設をしないとならないのでな。》
「ああ、そうですか。それなら大丈夫ですね。だけどあの船は貨物船なのにお客を乗せていいんですか?」
《お客と言っても荷主だ。積荷管理という事でOKなんだよ。それに地球で乗せる訳じゃない。途中で荷積みするが、その時同乗するって事だ。》
「分かりました。ボクの方の準備は何か?」
《身一つでいい。道具も全て準備済みだ。頼んだぞ。》
「はい。」
ボクは米子民雄(よなごたみお)。心性学園の12年生。昔の言い方だと高等部3年生。大まかなくくりは合っても、高校、大学という区分はない。この学園は伝統的に勉学のレベルは低い。しかし開放的で自由な校風も伝統らしい。いわゆる有名校ではないので入試も形式だけで、実際には内申書と面接で決まるらしい。途中入学者も多いが、中途退学も多い。
「タミーは宇宙に出た事がないのか?」
「ええ。まだ学生だし、時間的、金銭的に余裕はないですよ。」
「そうか。かと言って俺の船に乗せる訳にもいかないしな。貨物船の場合は乗務員資格が必要だからな。ところで春休みはどうするんだ?」
「別に予定はありません。どこか旅行したいなとは思ってるんですけど。」
その時、操縦室のモニターが映った。
《ジャニー、ここに居たのね。》
「ほい、キクノさん。」
《事務所に居なかったからここだと思って。》
「それで何か・・・?」
《ああ、そうでした。申し訳ないんだけど、緊急の仕事が入ったのよ。今すぐ飛び立てる?》
「整備は終わってますから飛べって言われれば飛べますよ。」
《良かった。データを送りましたからすぐに準備して。それとサブの操縦士・・・、いいえ、途中の同乗者をこちらに送る為の自動着陸ボートだから誰でもいいわ。うちの荷物の内の一つを持たせ、積荷管理者と言う事にすればいいわ。お願い。だれか・・・。あら? 後ろに居るのは?》
「バイトですが・・・。いいんですか?」
《カオルが同乗する予定だったらしいけれど、今では無理なのよ。お願いできないかしら?》
ジャニーはタミオに振り返った。
「どうする? まあ、今からだったら往復二週間。」
「いいんですか? でも、手続きが・・・。」
《それはこちらでするわ。ビザ、パスポートの手続きは即座にできる。》
「二週間だったら春休みの内に戻れるから、是非お願いします。」
《良かった。途中の星への連絡はできてるの。貨物ポートで待機してくれるそうだから。》
「あいよ。それじゃすぐに飛びます。」
二人はバタバタと準備を始めた。
「どうだ? 無重力に慣れたか?」
タミオは窓の外をずっと眺めていた。
「もう地球は見えないですね。」
「まあな、貨物船だから一番の見所の時は加速中だからな。それでも戻りの時は周回軌道に乗ってから降りるから、その時はよく見える。」
「楽しみにしてます。」
ジャニーはニヤッと唇をゆがめた。
飛行は順調に進んだ。
途中の惑星で予定通りに一人を乗せ、すぐに出発をする。
「宜しくお願いします。」
乗り込んできたのはタミオとほぼ同年代の少年だった。
「おう、急がせてすまんな。」
「大丈夫です。俺も春休み中なので、時間的に余裕がありますから。」
「今日は。ヨナゴです。」
「宜しく。皆さんの事は既にデータを頂いてます。俺もバイトなんですが、緊急という事で割り増しになってますから。」
「それで話は聞いていると思うが、本来ならこのまま真っ直ぐ目的地に向かう予定だった。しかし急ぎで更にその先の星へ寄って戻る事になった。それで途中で連絡船ボートで降りて貰う事になった。まあ、完全自動だから、あんた達はただ座っていればいいんだがな。俺の方は先方に向かってから5日後に戻る事になる。だからその間は滞在して貰う事になる。何も無い星だし、観測基地と研究所があるだけで、退屈だとは思うがな。」
「いいですよ。」
「まだ開発が始まったばかりの星だ。生態系を維持したままでの新たな家畜の研究をしている。ただ野生の木の実は実にうまい。空気もある。しかし定住にはまだまだ開発が必要な星だ。」
「おもしろそうですね。ボクは宇宙に出るのも初めてだから、別の惑星ってだけどワクワクしてます。」
「タミー、それとケイ。そろそろ準備するぞ。ほら、あそこに見える星が目的地だ。」
ジャニーの指差した窓の外に輝く光点があった。
「ボートに乗ったらすぐに着座。基地からのコントロールで動くから、ただ座っていればいい。二人とも配達品は持っているな。よし、乗れ。」
二人は指示された通り、小型の宇宙船に乗り込んだ。
《重力はやや小さい程度だ。じゃあ先に行っててくれ。》
返事をする間もなくガクンと揺れると、ボートは船の後部から射出される。僅かな加速度を受けるがそのまま真っ直ぐに目的地へと向かっていった。
「ケイさんは宇宙旅行は何度も経験してるんですか?」
「いや、俺も初めてで、バイト勤め先の上司から緊急配送を頼まれたんだ。中身は良く分からないが、あそこの研究室で使う大切な物だって事らしい。そして帰りの便で品物を受け取ってくる事になってる。」
「眩しい星ですね。」
「表面はほとんどがシリコンらしいよ。だから反射が強いらしい。」
《ジャニーロジ。》
モニターから女性の声が響く。
「あ、はい。ジャニーロジの輸送ボートです。」
《間もなく到着です。そのまま格納庫へ収容します。下りたら案内人に従ってJ−1ゲートから入場して下さい。》
「了解。」
地表がドンドン大きくなっていく。まるで突入していくような恐怖感があるが、それでも期待感が勝っていた。垂直落下からスッと水平になった途端、目の前に大きな建物が現れ、その下部の空間に吸い込まれていった。
ボートのドアが開き、二人は外に出た。
「いらっしゃいませ。」
「エッ?」
二人とも驚きで声を失った。
そこにはメイド姿の女性が二人で迎えていた。ケイが肘でタミオをつついた。
「メイドかよ。」
「あ・・・、ああ・・・。だけど何で?」
「こちらでございます。所長がお待ちかねでございます。」
「なあ、二人とも・・・。」
「ウン、凄いグラマー。」
「あの服だって、ちょっと指引っ掛けたらポロって・・・。」
「おい、聞こえるよ。」
メイドの巨乳に興奮を抑えきれない二人だった。
「いらっしゃい。」
メイド程ではないが、やはりセクシーな女性がタミオ達を迎えた。中年という事だったが、とても若々しく上品な女性だった。
「私がこの基地の所長のキクノです。」
「あ、今日は・・・。」
「急に予定が変更になってしまい、慌ただしい思いをさせ、申し訳ありませんでした。まだほとんど開発の進んでいない星で、何もありませんが、ジャニーさん到着までごゆっくり。」
「ありがとうございます。それでこれが依頼の荷物ですが。」
「ご苦労様でした。ティーヌ。それを研究所へ。サンデー、お客様に何か。」
メイド達はお辞儀をして部屋を出て行った。
研究所の基地とは思えない豪華な内装に二人ともキョロキョロしていた。
「キクノさん・・・。ここは開発の為の家畜の研究って事ですが、下りる時に見たんですが、この基地の周りはほとんど植物が無かったようですが・・・。」
「ええ、まだ設置間もないですからね。それでも少しずつ植栽していますし、家畜も少しだけ飼育を始めています。」
そこにサンデーがミルクと果物を盆に載せて運んできた。
「これはまだ量は少ないのですが、この星の野生の木の実と、家畜のミルクです。どうぞ。」
「どうも・・・。」
タミオ達はグラスに口を付けた。
「ヘーッ、濃いですね。」
「合成じゃないんですね。天然物なんて久しぶりだ。」
「この果物も初めてだけど、甘酸っぱい。これで野生なんですか?」
「ええ、この星に生えていた物です。中央に小さな種がいくつかありますが、そのまま食べてしまって宜しいですよ。」
「地球の果物はただ甘いだけですけど、こういう風に酸味があるのって美味しいですね。」
「そうですか。それは良かった。木の実だけはいくらでも採取できるので、たくさんお食べなさいね。」
「なあ、ヨナゴ君。何だか不思議だな。」
「うん、みんなグラマーな女の人ばかりで・・・。男性職員って居ないのかなあ。」
「この部屋の雰囲気も豪華だよな。」
「上流階級とか金持ちの為みたいだ。」
「ひょっとすると研究所基地なんて事にしてるけど、そういう連中の為の施設を作る予定なんじゃないのかな。」
「ああ、なるほど。その準備の為に天然素材の食事を作る為の開発かもね。」
「だよな。この星って一般航路からはかなり離れてるし、資源があるなら当然とっくに開発されているだろうからね。上から見た限りでは自然にそれ程の魅力はないし、なんにも無いところだ。保養地にもならない。」
「じゃあ将来はカジノとかの繁華街になるのかも。」
「だからその準備の為のグラマーなメイドさんか。」
「そうだね。それでなけりゃあんな格好の要員なんて不要だ。」
二人は木の実を食べながら話をしていた。
陽が陰ってくると、大気層が薄いせいか、すぐに暗くなってくる。しかし空気が澄んでいるので、地球では見られない星空だった。
「お邪魔いたします。」
ティーヌが入ってきた。
「お休みの準備ができております。今日はお疲れでしょうし、明日はこの施設をご案内いたします。農場にお連れいたしますので、早めにお休み下さいませ。」
「あ、どうも・・・。」
確かに初めての宇宙旅行の後なので、言われてみると眠気が出てきていた。案内されるままに個室に行き。ゆっくりと眠りにつくのだった。
深夜、タミオはメイドに起こされた。
「ヨナゴ様。」
「ん・・・?」
目を擦りながら起き上がると。
「ワッ・・・!」
そこには全裸のメイドがタミオの服を脱がせているのだった。
「な・・・何を・・・。」
「何をって・・・、ウフフ・・・、お分かりになってらっしゃいますね。」
そのメイドは着衣の上から興奮しきっているタミオのペニスを握りしめた。そしてそのままズボンも脱がせ、仰向けに押し倒して上に乗ってきた。それが何を意味するのかは分かるのだが、精神の方が追い付いていかない。巨乳をタミオの胸に押し付け、腰を浮かすと、そのままもう一度下ろす。
ヌプッ・・・。
「ハウッ・・・。」
メイドが腰を揺すり始めた時、タミオも両手両足で絡み付き、自らも腰を突き上げるのだった。
すぐに達してしまったタミオだが、メイドはそのままタミオの上で細かく上下動を続けている。
「ありがとうございました。」
メイドは衣服を着けながらお礼を言う。タミオの方はすっかり抜かれてしまい、荒い息のままだった。
「す・・・すみません・・・。慣れてなくて・・・、早くて・・・。」
「いいえ。お若いから当然なのですよ。私としても久しぶりの本物が若くて新鮮な方で。」
メイドはタミオに微笑んでいた。
翌朝起こされた時、陽は既に高かった。
ダイニングに招かれると、既に来ていたケイは何か照れ臭そうにしている。そしてある若いメイドをチラチラ見ていた。そしてタミオもその隣のメイドを直視できないでいた。
「なあ、ヨナゴ・・・。」
「ひょっとしてケイさんも?」
「・・・も、って事は・・・。」
タミオは小さく頷くだけだった。
食事はパンと昨日も食べた木の実のサラダ、ミルクだった。そしてカプセルが1錠乗っている。
「本日は家畜飼育エリアのご見学ですが、外部からの細菌、ウイルス対策上、そのお薬をお飲み頂きます。」
二人とも納得し、素直に飲み込んだ。
「こちらが搾乳場になっております。お飲み頂いたミルクはここで搾っております。」
かなり重々しいドアだが、メイドがセンサーに手をかざすとスーッと開いた。
「エッ・・・?!!」
タミオ達は硬直した。
中には椅子に全裸の座った女達が胸に透明なカップを被せられていた。いずれもメイド達と同じような巨乳で、しかも拘束されている。足は開かれていて、良く見ると股間に色々なチューブが差し込まれている。
「これ・・・。」
メイドは笑いながら平然と答えた。
「ここで搾られたミルクでしたのよ。」
「だけど・・・。」
「妊娠させられていますので、出産後までは乳搾りの家畜なのです。」
「ここではこういう家畜を育てています。ずっと乳搾りの為に育てられる家畜もおりますが、大抵はペットとしてご主人様に引き取られるのです。」
「ペット・・・って?」
「あら、当然ながらセックスペットですわ。しかも絶対に逆らえないペットですのよ。」
二人とも恐ろしい物を見るように後ずさりをした。
「こんなのって・・・人権侵害・・・。」
「ご安心下さい。この家畜達には人権がございません。全てこの世には存在しない人間なのです。あら、言い方がおかしかったですわね。この世に存在しない人間から作られた家畜という事ですわ。」
「・・・・・?」
「行方不明者とか、死亡した事になっている人とか、あるいは最初から存在しなかった事になっている人達ですね。記録上存在しない人達なのです。」
「それだって・・・、女の人を家畜にしてしまうなんて・・・。」
「ああ、そこも少し違います。ここに並んでいる家畜達は半分は元々女性ですが、残りの半分は元は男なのです。私も遺伝学的には男性だったのですよ。」
メイドは薄笑いしていた。
「エッ・・・、君・・・、男・・・?」
「今はごらんの通りですが。」
「但し、この家畜達はこの研究所が設立される前に作られた家畜で、別の星から連れて参りました。この星では最初から男のみをこのような家畜、あるいはペットに作る研究所なのですよ。今迄よりもより完璧な家畜を作れるようになりましたの。この星で最初に作り出された家畜はちょうど隣のブロックで飼育中です。」
呆然としている二人はメイドに連れられ、隣のブロックへ移動する。
そこは熱帯ジャングルを思わせる温室のような場所だった。天井は開かれていて、空が直接見え、陽射しが眩しい。
そこにも信じがたい光景を目にしたのだが、頭の混乱の方が勝っていた。
やはり素っ裸の女性が二人、木の根本に座り込んでいた。そしてその内の一人は明らかに臨月に近い腹部だった。
「この家畜達が初めてここの星で女性化した家畜なの。この木に取り付かれると、あのように完璧以上の女に成ってしまうの。ただまだここの環境が整っていないので、あと一年はこのまま飼育しないとならないのよ。」
喉がカラカラになっているタミオは声を絞り出した。
「やっぱり・・・、変ですよ。そんな事はできるはずがないし・・・、本当だとしたら・・・犯罪だ。」
「この飼育システムはこの段階の前に3段階あるのです。飼育が進むに連れて順次その段階が上がるのです。そしてこれから下の段階の家畜がそれぞれ上位に移動します。」
その時大勢のメイドが現れた。大きな台車に今見ている木と同じ物を乗せてきた。その台車には同じように素っ裸の女性がうずくまっていた。
「はーい。久しぶりでしょう。これからしばらくの間、一緒に過ごすのよ。」
その裸の女は何か言いたそうにしていたが、朦朧としているようだった。
メイド達はその木を台車から降ろし、束ねられていた根を広げている。
「植栽できるだけの大きさになりましたから、ここへ移動させたのです。ですからこの前の段階にはまだ植栽できない程度の若い木を移動させるのです。こちらへどうぞ。」
二人はフラフラと操られるようにメイドに従って着いていく。
そして厳重なドアを開けた隣のブロックにもやはり素っ裸の女が座り込んでいた。木はまだ若いのか、大きさは背丈程度と低い。虚ろな目でタミオ達を見ているが、脇に置いてある木の実を食べていた。焦点の合わない瞳だった。そして一番の違いは、乳房はかなり大きいものの、今迄の家畜と言われている女達よりは少し小振りだった。
「お・・・おかしい・・・よ。」
タミオはろれつが回らない事に気付いていない。あまりにもショックが大きすぎたからだ。目眩も精神的ショックの影響だと思っていた。
「そしてこちらが第二段階の飼育場です。」
「エッ・・・。」
そこにはやはり素っ裸だが、不思議な拘束をされた女がいた。
透明で大きなガラスのような板が立っていて、その中央に穴があるのか、腰で仕切られている。透明な板で上半身と下半身が仕切られているのだ。顔は前頭マスクで覆われていて、胸もまだ小さく、メイドに誘導されて下半身側に回ると、まるで赤ん坊のような小さなペニスがぶら下がっていた。そして肛門からは今迄見せられた木の小さな物が30センチ程伸びているのだった。
「この段階ではまだ男ですね。でももうすぐオチンチンは消滅します。この木は高濃度の女性ホルモンを出しますし、食べている木の実も高濃度の女性ホルモンを含有していますから。」
「木の実・・・。俺達の・・・食べてたやつと・・・同じ?」
「そうですわ。ここの木の実は家畜やペット専用の物なのですから。」
「まさか・・・、僕たちに・・・食べさせた・・・って事は・・・?」
その時拘束されている少年(?)が声を掛けてきた。
「俺も・・・騙されて・・・こんな風に・・・。早く・・・逃げろ・・・。女にされて・・・、セックス専用の道具に・・・。」
タミオ達は当然ながら逃げ出そうと走り出した・・・はずだった。
「エッ・・・?」
足がもつれて動けないのだ。それでも開いているドアに向かって力一杯歩む。やっとの事でドアにたどり着いた時、数人のメイドが微笑んで立っていた。
「ハ・・・ウ・・・。」
「マ・・・・。」
「麻痺剤はもうすぐ切れるでしょう。」
「はい。皆さん、手分けして取り付けですよ。」
タミオは涙越しにその部屋の様子を見た。
今見た部屋と同じ透明な板が立っている。そしてケイと二人分であろう穴が二個開いているのだ。
(ワーッ! やめて! 脱がすな!)
ケイもタミオと同じように抵抗しているのだが、それは表情だけだった。スルスルと服を脱がされ、透明板に引っ張られていく。
(ダメッ! ボクは違うんだ!)
二人の前の穴がスーッと大きく広がった。そして上半身を押し込まれた。
(イヤだーーーっ!! アッ、穴が・・・。)
広がった穴が再びスッと元の大きさに戻り、二人とも透明板に填め込まれる形になった。
「はい。これで家畜またはペット、あるいはセックス道具になる事は確定しました。」
「次は全頭マスクと足の固定ね。」
「やはり数をこなすと手際が良くなりますね。」
その言葉通り、メイド達は素早く二人にマスクを被せる。そのマスクには口枷と注入用の長いチューブも付いている。そして足は広げられ、透明板に足枷で固定された。
「マガーーーーッ!」
ケイの悲鳴が聞こえた。麻痺剤が切れた事を知ったタミオも悲鳴を上げる。
「あら、切れるのが少し早かったみたいですね。次回はもう少し余裕が必要でしょうね。」
手足をばたつかせる二人だが、上半身しか動かせない。マスクを外そうとしても見かけと違い、非常に丈夫にできているようだった。チューブを引き抜く事も、ちぎる事もできない。ケイも同様に暴れているのだった。
「それでは発芽種子回収を兼ねた例の物を。」
メイド達は楽しそうに作業を始める。円筒型の金属容器にはチューブが1本付いているが、その先端は少し太い別の材質の棒が付いていた。それをわざと二人に見せつけてから下半身部へ移動していく。
「ヒギーーーッ!」
二人の悲鳴が同時に響いた。その棒が肛門に差し込まれたからだった。そして軽いうなりと震動を伴い段々と太くなっていく。
「もう少し待っていてね。直腸内では肛門より太くなります。そうすれば抜けなくなりますから。そうそう、説明して上げた方が宜しいでしょうね。このディルドーは段々と太くなります。ただ、息んで出してしまおうとしない方が宜しいですわよ。押し出そうとして太い部分が肛門を押し広げると、直腸の部分がその太さ迄太くなり、内部は更に大きくなりますからね。いきなり肛門を拡げすぎると裂けてしまう恐れがありますから。」
(ヒーッ! 太くなってきた・・・。)
「ちょっと交代して下さい。」
メイドは若いメイドにその器具を押さえさせた。そして前に回る。
「いきなりこのような事になり、さぞ驚かれているでしょうね。これからあなた達に行われる処置についてお教え致します。よくお聞きなさいね。中には命に関わる事もございますので。」
(命に・・・?)
「まず、あなた達は今迄家畜をご覧になってきました。最終的にはあなた達もあのように改造されるのです。ただの女性で済むか、乳搾りの家畜になるか、あるいは性処理の為だけのセックスペットになるかは使用者の要望により異なりますが、あまりにも逆らうようでしたら不特定多数の男性の性処理専用ダッチワイフにされてしまいますので、ご注意下さいね。」
ケイとタミオは涙を流しながら見つめ合った。
「あなた達が食された木の実は極めて女性ホルモン濃度の高い果物なのです。そして小さな種の多かった木の実は種はあなた達の排泄物内で発芽するのです。ですからその器具で肛門を拡げながら回収します。それをこの基地の周囲に植えて木の実をたくさん収穫する予定なのです。ただ発芽率がまだまだ低いので、たくさんの種を食して頂かねばなりません。その為にここの第一段階ではお口に入れてある管を使い、たくさん食して頂きます。」
メイドはポケットから黒い物をいくつか取り出した。
「今迄飼育されていた家畜達が皆木の側に居りましたよね。あれは女の木と言って、腸内に根を張り、排泄物を肥料として成育します。ここの木はまだ若いので小さいのですが、それでもやはり大量の女性ホルモンを生成します。この基地の周りには他の灌木帯に比べてまだまだ少ないのですが、それでもやがては他と同様に女の木の林に囲まれるようになります。そしてその木の種がこれなのです。ご覧のように極めて大きいので、食べられる大きさではございません。ですから直接直腸に入れるのです。」
(無理だ・・・。そんな大きい物が入るはずがないよ・・・。)
「ですからこの種が入れられる程度まで肛門を拡げなくてはならないのです。と言っても5センチ以上に拡げるのはかなり厳しいと思いますが、頑張って下さいね。腸内に根を張ればもう女に成るまで抜く事はできません。発芽率は低いのは同じなのですが、発芽したら、それが家畜になる以外の道は無くなるという事なのです。」
(イヤだーーーっ!!! やめてーーっ!!)
「それと第二段階迄この板で拘束するのは改造が順調に行える目的でもあるのですが、一番の理由はあなた達の生命を守る為なのです。発芽し、根が腸に張ってしまえば引き抜く事が危険なのです。細い内は無理矢理引き抜こうと思うかも知れませんが、それは腸を一緒に引きずり出してしまう事なのです。そして根が切れたりすると、その根は極めて堅くなり、もう二度と抜く事はできません。ですから第二段階の若木の内はこの板で拘束する事により保護するのです。勿論それ以降も危険性はあるのですが、ご覧になって頂いたようにほとんど動こうという気力もありませんし、雌になってしまっていますので、無理をする必要性が無くなっていますからね。」
話をジッと聞いている間に肛門に痛みを感じ始めた。それは今のタミオの肛門拡張の限界に達したという事なのだった。
「どの程度の大きさになりました?」
「はい。こちらが3.2センチ、そちらが3.5センチです。」
「ウーン、どちらも小柄とはいえ、まだまだですね。少し息んで貰えば今日の内に4センチを越えるでしょう。」
下腹部で何か操作されていたタミオ達は再び悲鳴を上げた。
ペニスに何かを取り付けられた。そしてその器具に吸い込まれ、いきなり蠢きだした。それだけでも下腹部に力が入り、肛門を引き絞ってしまい、強い痛みとなる。
(ワーッ、ダメッ! 痛い・・・、ウーッ・・・。)
ペニスの勃起を促され、その刺激だけでなく、無意識に耐えようとすると肛門に力が入ってしまうのだ。
「ヒムーーーーッ!」
情けない悲鳴はタミオの方が先だった。あえなくいかされてしまい、タミオには見えないが器具の先端に白い膨らみができていた。
そして続いて同じような悲鳴をケイも上げた。
「その精液は所長へ届けて下さい。検査用ですから、間違えないようにね。」
「さあさあ、我慢しないでたくさん出した方が宜しいですよ。第二段階に進む頃にはオチンチンはほとんど機能しなくなりますから、今の内に男だった事を良く覚えておくといいでしょう。精液を受け入れる事はあっても、出す事はあと僅かな期間なのですから。」
大きな悲鳴を上げようとしても、下半身に力を入れてしまうと肛門の痛みが響く。か細い悲鳴がいつ迄も続くのだった。
「射出完了。ユーハブコントロール。」
《了解。射出確認。コントロールします。》
「OK。それでは予定通りに。」
ジャニーは操縦桿を引いて速度を上げた。
「カオル、いいよ。」
「はい、ご苦労様。うまくいったみたいね。」
乗っていなかったはずのカオルが操縦室のドアを開けて入ってきた。
「休憩キャビンは狭いのね。」
「仕方ない。二人に気付かれずに居られるのはあそこだけだからな。」
「でも、さすがにジャニーさんもキクノ一族ね。」
「だろう? タミーを見た瞬間、何か感じるものがあって、相場よりもずっと高いバイト代で雇ったんだ。」
「適合率98%だそうよ。大体90%以上で分離できるから、ほぼ完璧よ。」
「残り2%のリスクは?」
「それも大丈夫よ。その程度は雌化の間に遺伝子操作でできるようになるわ。研究所ももうすぐ本格稼働になるでしょうから、その為の『材料』を準備しようとしているところなの。まだ始まったばかりですからサンプル調査程度ですけれど、在学生の内90%を越えるのは1%未満。ジャニーの感覚って凄いのよ。」
ジャニーはちょっと鼻が高かった。
「一体型なら70%の適合度でいいらしいけれど、その場合でも5%以下なのよ。」
「その程度ならいいんじゃないのか?」
「どうしてもピンクみたいな最高級品を見てしまうと、どんなに費用がかかってもいいからって要望が多くなるのよ。」
「だよなあ・・・。あんな凄いのを見せられたら、どうしても分離型が欲しくなるもんな。」
「基地要員としては一体型でいいのだけれど、それでも分離型の方が色々便利ですしね。」
「最終的には分離された単体だけを飼育する牧場にするんだろう?」
「ええ。ですからママはどうやれば適合度が上げられるかの研究中よ。」
「しかし、せっかく俺が素晴らしいダッチワイフを手に入れられるのに他人に自慢できないってのが残念だがな。」
「ウーン、ジャニーおじさんをダッチワイフにしたところで、喜びそうな人が居るとは・・・。」
「おい、冗談だよ。お前達が言うと冗談に聞こえないのが怖い。俺だってキクノ一族だ。タブーは良く分かってる。ところで・・・。」
焦った顔でジャニーは話を変えた。
「一緒に下りた子供。ケイとか言ってたが、あれは適合してるのか? 俺にはそんなに高いとは感じられなかったが。」
「その通りよ。あの子は一体型です。バストもそれ程大きくしないらしいわよ。」
「あれ、そんな注文もあるのか?」
「ちょっと複雑な事情なんですけれどね、飼い主と言うよりも旦那様の方が適当かしら、その方は元々資産家なのですが、奥様に先立たれて新たなセックスのお相手を探していらっしゃったの。」
「金持ちなら何も男を改造しなくたって何とでもなるだろうに。」
「家の事情で初恋の人と結ばれなかったって事は良くある事よね。特に資産家の場合は。今回は株主でありながら勤めていた会社を辞めて引退するらしいのよ。まだお若いのに。それで思い出の人と一緒にって事なんだけど、その人もとっくに・・・。それでその息子さんを・・・ってわけ。骨格は親子だから当然似ているし、大した整形もしないで済むのよ。」
「俺としては勿体ない気がするな。やっぱりピンクみたいに途轍もないオッパイにしたいよ。」
「でも、大きさには限度があるわよ。」
「だから限度いっぱいで頼むよ。それに俺は貨物船の仕事だから、無重力の期間が長い。垂れ下がらないで済むしな。モビルスーツだから仕事の手伝いもさせられる。こういう仕事には最適のパートナーだよ。長期間の移動の場合、俺は単体と楽しんでいる間、スーツに操縦を任せられるし。」
「なるほどねえ。でも、ジャニーさん程性欲の強い人って、そんなに居ないわよ。」
「そうじゃない。貨物船の場合は皆禁欲しているんだ。禁欲のし過ぎで衰えてしまうんだよ。」
「確かにジャニーさんはいつでもできる状態でしたしね。」
二人は談笑しながら目的の星へと向かうのだった。
「宜しくお願いします。」
確かに引退するには若すぎる男性だった。しかし株主であったとしても、その能力は高く、ほとんど自力で部長にのし上がってきた男だけあり、いかにも切れ味鋭そうな顔付きだった。
「向こうは順調にいってますよ。今から行くと、ちょうどいいタイミングでしてね。」
「そうですか。なにぶんにも初めてで慣れていないものですから・・・。」
「いやあ、慣れてる人なんて居ませんよ。早速出発しますが、細かい事はカオルから説明させます。」
幾分緊張気味に後部座席に着いた。すぐに巡航速度に達し、隣のカオルが色々と説明を始めた。
「まず仕様の確認をお願いします。」
カオルのハンディーモニターを受け取り、スライドさせながら確認をする。
「なるほど。素晴らしいですね。話にも聞いていたし、実際に基地で見せて頂きましたが、このような事がかなうとは・・・。」
「今は飼育始めで顔は見えなくなっていますし、声も出せません。一番肝腎なのはそれがケイさんであるという事を知らないという事なのですよ。」
「分かっています。お母様の所長から伺っております。」
「ですから酷く扱わないとなりません。それにターニングポイントは発芽時点です。それを過ぎてしまえば、もう戻れません。宜しいですね?」
「はい、それも分かっています。」
(きっと何かの間違いだ。ボクがこんな目に遭うはずがない。本当はケイさんが家畜にされる為に連れてこられたんだ。それなのにボクまで・・・。イテテ・・・、お尻が・・・。息むと大きく拡げられるらしいけど、便意があるから無理だよ・・・。ウッ・・・、口にジュースが・・・。吐き出せない。こんなに女性ホルモンを飲まされたら、間違いだって分かって貰えた時でも・・・。)
タミオはひたすら耐えていたが、ケイも全く同じだった。
(俺は荷物を届け、そして別の荷を受け取るだけなのに・・・。タミオってやつが家畜にされる為に連れてこられたんだ。それなのに俺まで・・・。イテテ・・・、尻が・・・。俺が戻らなければ会社から連絡が入るはずだ。それに短期パスだから、すぐに管理局からの問い合わせがある。ウワッ、女性ホルモンのジュースが・・・。)
「あら、意外と大人しくなりましたね。それではご褒美として再び気持ち良くなって頂きましょうね。」
(ワッ、ダメッ! オチンチン搾るなっ! ワッ、イテテ・・・、ダメだ我慢しちゃうと肛門を絞ってしまう。くっ・・・。)
「そうですよ。我慢しないで出るに任せていた方が肛門の痛みが少ないでしょう。どうせそれ程長い期間出せる訳ではないのですからね。さて、遺伝子検査と保存には先程の分で充分です。この余った精液はどうしましょう。本当なら私達で頂きたいのですが、せっかくの精液なのでお戻しして上げますわ。」
二人とも意味が分からずに喘いでいた。しかし数分後、ケイが変な呻き声のあとに悲鳴を上げた。そしてタミオにもその意味が分かったのだ。
(ウッ、生臭くて苦い・・・。ドロッとして・・・。エッ、まさか・・・。戻すって・・・。イヤだーーーーっ!!)
勿論二人とも精液の味など知る由もない。しかし口の中に広がる嫌悪感と吐き出す事のできない口枷で悲鳴を上げるしかなく、再び入ってきたジュースとともに飲み込むしかなかったのだった。
(ジャニーさん、早く戻ってきてよ。お尻の穴が拡がってしまう・・・。女性ホルモンジュースも随分飲まされたよ・・・。それにボクの出した精液も・・・。)
「どうかしら、データを読んで。」
「ええと・・・、こちらが4.2センチですね。それから・・・4.5センチです。」
「順調ですね。でもここからがなかなか拡げられないのよ。」
「前の子のデータからすれば、あと二日でしょうか。」
「その程度でしょうね。坊や達、あと二日で女の木の種を植え付けられるのよ。ウフフ・・・。」
(二日・・・、それはジャニーさんが戻れる前日・・・。助けてーーーっ!!)
その時タミオの耳に甲高い貨物船のエンジン音が聞こえてきた。
(アッ、あの音は・・・、ジャニーさんの船?)
淡い期待だったが、どんなに可能性が低くても期待を高めるしかなかった。
コツコツと数人が歩いてくる足音が聞こえた。明らかに男性の足音にタミオは涙を流すのだった。そしてドアの外の話し声が聞こえてきた。
(アアッ・・・、ジャニーさんだ!!)
「お疲れ様でした。コーネルさんもお久しぶりです。」
その時、隣で喘いでいたケイも歓声を上げた。
(可哀想に・・・。自分の立場が分かっていないんだな。ボクと違って君はその人の家畜にされる為に連れてこられたのに。ボクは間違えてこんな目に遭っているけれど、君はあの飼い主の家畜にされるというのに・・・。)
「いかがですか? 先にお届けした部品は。」
「ええ、とても精度が高く、早速作動させています。」
「それは良かった。」
「今回のご予定は?」
「はい。取り合えず緊急の予定は入っていませんので、ジャニーロジさんに同乗させて頂く予定です。それ迄は・・・。」
「はいはい、メイド達も喜んでご接待させて頂きますわ。」
「俺も通常スケジュール輸送までに一週間の空きがあるから、それ迄だったらいつでもいいですよ。」
「いやいや、さすがにここの接待を一週間受けるのは身体がもたないですよ。」
「まあ、コーネル部長次第でいつでも結構ですぜ。」
「それではいつも通りのタイムテーブルでお願いしますわ。まずは最初のルーティンで飼育始めの子達にお願いしたいのですが。」
「はあ。それはジャニーさんにも伺ってます。私は初めてですので宜しくお願いします。」
「なかなかいいものですぜ。まあ、期間限定で、滅多に経験をできるものではないですが、ここに来た場合のお手伝いだと思って。そのあとの接待の為に。」
「それでは準備させましょう。」
「お呼びですか?」
「ああ、チュンリー。一号室の子達に施して貰いますので、清掃して下さい。」
「分かりました。では少々お待ち下さい。」
ドアが開き、メイドが4人入ってきた。二人ずつで下腹部で何か操作していた。そして肛門拡張機がスーッと細くなった。
(ああ、良かった。ジャニーさんが気付いてくれたんだ。ケイさんのも外しているから、ボク達は二人とも間違いだったのか。)
拡張機が抜かれてホッとしたのだが、肛門に新たな何かを差し込まれた。
(エッ、何してるの?)
「出血はありません。」
「こちらも大丈夫です。」
(ああ、無理に肛門を拡げられたから痔の検査か。そんなのはいいから早く自由にしてよ。)
そして直腸内にスプレーを吹き付けると、そのままメイド達は出て行ってしまうのだった。
「ムブーーーーッ!!」
(早く外してよーーっ!!)
タミオはケイと顔を見合わせていた。そこージャニーとコーネルが入ってきた。
「マバーーーッ!」
「バララッ!」
素っ裸が急に恥ずかしくなったが、それでもホッとするのだった。
「これが新しい家畜になるのか。」
(エッ? ボクですよ。タミオです!)
「同じ年頃らしいけれど、別室でメイドと戯れているバイトの子も居れば、こうやって女に、しかもセックスペットにされてしまう子も居るんだなあ。」
「そうですね。内の会社のバイトの子と比べると可哀想ですね。」
「ビムムム・・・!!」
タミオ達は必死に身体を動きして自分達だという事を知らせようとしていた。しかしジャニーがベルトを緩め、タミオの尻を掴んだ時、それが何を意味するのかを悟った。必死に首を振り、自分の顔を指差して知らせようとするのだが、ジャニーはその逸物をタミオの肛門に宛がうのだった。
必死に尻を振り逃れようとするタミオと、大声を出し続けるケイだった。
そしてタミオの悲鳴が一瞬途切れる。それが何を意味するのか、見えていないケイにも分かるのだった。
(イヤーーーーーッ・・・!!)
拡張を続けられていた肛門は器具を抜かれたばかりで弛んでいた。息む事が苦痛であった為、即座に肛門を絞る事ができない。そして無機物ではない異物が脈動しながら填り込んでくるのだった。
(ワッ、ワッ・・・、ジャニーさん、ダメーーッ!!)
最初はゆっくりと、そして直腸奥へと突き当たると、抜き差しが始まるのだった。
ケイの悲鳴も途切れた。隣でも同じ事が行われているらしいが、二人とも意識は肛門と直腸に集中していた。
「ブァッ、ブァッ、ブァッ・・・。」
ピストンに合わせて押し出されるようにとぎれとぎれの悲鳴とも嗚咽ともつかない声が響く。そして二人の声はシンクロしていたが、先にケイの方が、そして後からタミオの遠吠えのような悲鳴が続いていた。
「フーッ、意外といけますな。」
「まあ、こういう状況ですしね。アナルでのセックスというのは男の子にとっては男である事の証ですから。」
「そうですな。女に成ってしまえば、やはり前からがメインでしょうな。」
「さて、俺達もタミーと一緒に楽しむか。」
「若い子ですから、夢中になっているでしょうな。ただ、ここのメイド達は凄まじいですから、ねを上げているかも。」
「その可能性のが高いでしょう。ここは大人としての強さを見せつけてやりますか。」
二人が身支度を調えているとメイド達が戻ってきた。そして再び肛門拡張機を装着するのだった。
「あ、所長。」
「ありがとうございました。いかがでしたか?」
「やはり初々しさというのはいいですね。しかもこれから女にされてしまうという悲壮感がいい味になってますから。」
「そうでしょうね。女の木が生えたら、数年は肛門から根が出た状態になります。抜き差しする事はできませんから、じっくり味わうたのではないかと思いますよ。」
「ところでタミー達は?」
「ああ、あのお二人ですか。若い子という事でメイド達も喜んで・・・。ちょっと激しすぎたらしく、耐えられなかったようです。それで地球に戻る便がありましたので、それで逃げるように・・・。」
「ああ、先に戻ったのですか。」
(嘘だ!! ボクはここに居ますよ!!)
「月を経由する便ですので、衛星軌道からですと地球もよく見えますから、二人ともそれを見たいという事で。」
「なるほど。地球を出る時はほとんど見られなかったからな。やはり初めての宇宙であれば地球を良く見たいと思うのは当然ですね。」
「では、ごゆっくりおくつろぎ下さい。」
ジャニー達が部屋を出て行く時、二人とも大きな悲鳴を上げるのだが、足音はドアの閉まる音とともに消えた。キクノとメイド達だけが残っていた。
「お二人ともいかがでした? 初めてのアナルセックスは楽しめて頂けたかしら。ご要望とあれば再度お願いして参りますが。」
涙目ながらケイ立ちしキクノを睨み付けた。
「それとまだ希望をお持ちのようですが、お二人とも地球に戻っているという事になっていますよね。ですからあの方達が地球に戻り、お二人が行方不明という事で再度ここに捜索に来たとしても、その時には既に女の木はあなた達の体内で生長している事でしょう。」
そしてニヤッと笑いながら、
「もう一つの可能性があると思ってらっしゃいませんか?」
タミオはドキッとした。最後の可能性を消される事を恐れていた。
「早く諦めて頂いた方が精神的に楽でしょう。叶わない望みを待ちつつ、それが不可能だったと知る事の方が精神的落差が大きいですから。あなた達の思っている可能性とは、短期パスポートの期限切れによる入管からの連絡でしょう。連絡が付かなかったら、まずこの星への調査があると思ってますよね。」
(まさか・・・。だけどそれは絶対に拒否できない。)
「さてケイさん、タミーさん。手続き申請は誰が行いましたか?」
(アッ、そうだ。ジャニーさんはこの人に頼んだ・・・。)
「お分かり頂けましたか? 私はあなた達の申請手続きはしておりません。ですから手続き上ではあなた達はまだ地球に居る事になっているのですよ。ですから行方不明の捜査も地球だけに限られるでしょう。それも誰かからの捜査依頼があった場合にだけですが。さあ、それでは今ここでお尻の穴を拡げられ、やがて女の木を植え付けられようとしているお二人って誰でしょうね。記録上では誰でもありませんわ。ケイさんもタミーさんも地球で行方不明なのですから。つまりあなた達は存在しない人間なのですよ。いいえ、家畜、あるいはセックスペット、更には活きたダッチワイフの素材に過ぎないのです。」
その部屋に激しい悲鳴が響いた。
「さあ、そろそろ拡がったのではないでしょうか?」
「ええと・・・、こちらが5.1センチ。OKです。」
「こちらも5.3センチでOKです。」
「そうですか。それだけ拡がっていれば種を入れられますね。」
タミオ達は激しく悲鳴を上げた。透明板を叩き、身体を揺すり続けていた。
「そうだわ。まだジャニーさん達は滞在中でしたね。最後にもう一度アナルセックスをして頂きましょうか。女に成ってもアナルでもできますが、男だからこそのアナルセックスなのですよね。男としての最後の鶏姦をさせて上げましょうね。拡張機を抜いてクリーニングをしておいて下さい。」
キクノは腕に付いているマイクでジャニー達と会話していた。そしてすぐに二人は部屋に入ってきた。
「そうですか。いよいよ家畜化スタートなんですか。」
「ええ、ですから最後に名残のアナルセックスで送り出して上げたらと思いまして。」
「なるほど。これから何年かは尻の穴は女の木の根が入ったままになるわけでしたね。それに女に成ったら、やはり前でするばかりでしょうね。じゃあ、お別れの儀式として挿れて上げますか。」
タミオ達は身体を捻ってジャニー達を見、自分がタミオである事を示そうとした。ケイも大声を上げ、透明板に自分の名前を指で書いている。しかし跡が残らない。全頭マスクを外そうともがいている。
「まあ、セックス道具、しかも雌の家畜とされるのはつらいだろうが、ここに取り付けられた時点で決まってしまっている事なんだな。さて、一発やったらそれが女にされるスタートだ。」
ジャニー達はベルトを外し始める。そして一段と激しい悲鳴が響くのだった。
そして最初の時と同じように悲鳴が途切れ、つらい嗚咽にと変わるのだった。そしてその嗚咽は後ろで腰を前後させているのと同じタイミングで細かく途切れるのだった。
ジャニー達の一瞬の喘ぎとともにタミオは直腸の奥に暖かいほとばしりを感じた。ペニスの鼓動を感じる。そして引き抜かれた時、悲鳴ではなく泣き声を出すしかなかった。
「さあ、それでは種を入れましょうね。ご覧になっていきますか?」
「ああ、ぜひ。滅多に見られないですからね。」
「これが女の木の種なんですよ。」
キクノが両手に一個ずつ真っ黒の球体を持っていた。大きさは5センチ以上だった。
「こういう風に大きく育った種でないと発芽率が悪いのです。ですからどうしても肛門を大きく拡張しないと入らないので。」
「なる程・・・。こんなでかいやつだと普通では入れられないですね。」
「でも、いくら肛門拡張してあっても、このまま押し込むのは難しいですわ。ですから・・・。」
メイド達は再び肛門拡張機を用意していた。それを射し込まれても、タミオ達は無反応だった。女の木の種でなければどうされても拒否する気力が無くなっていた。
(ククッ・・・、また太くなって・・・。拡張機なら・・・。)
「もう少しお待ち下さい。ああ、これが最大径ですね。5センチを越えました。」
「こちらも間もなく・・・。はい、こちらも越えました。」
キクノはタミオ達の後ろでジッと二人の肛門を見詰めていた。
「いいでしょう。拡張機を外して。」
さすがにいよいよという事で二人は再び悲鳴を上げ、身体を揺すり続けるのだった。しかし拡張機を抜かれたはずなのに、相変わらず肛門は開かれたままだった。
「ほう。薄いフィルムらしいですが、そのままの形を保っているのですね。」
「はい、これなら開いたままにしておけますのでね。ああ、そうですわ。せっかくですからジャニーさん達に種を入れて頂きましょう。」
「そうですか。それではアナルセックスで男とのお別れをさせたのだから、女にするスタートも運命ですね。」
(ダメーッ!! ジャニーさん、ボクだ! 気付いて! それを挿れられたら・・・。)
ケイの断末魔のような悲鳴と同時にタミオの肛門が一瞬更に拡がった。そして直腸の奥に強い異物感を感じた。そしてタミオも絶望の悲鳴を上げるのだった。
タミオが意識を取り戻したのはケイの息む声と泣き声が聞こえたからだった。
(あっ、そうだ。種を入れられて・・・。)
タミオも慌てて息んでみた。しかし肛門の所まで押し出す事ができても、そこから出す事はできない。
(ヒーッ、出ない・・・。あと少しなのに・・・。)
ケイがこちらを見詰めていた。涙がマスクを伝って落ちている。すっかり憔悴した様子だった。
(出ないよ・・・。どうしよう。このままだと女にされてしまう・・・。)
出せない事はタミオには良く分かっていた。メイド達が居ないという事は、そのままでは絶対に出す事ができないという事なのだ。息んで出せるものなら、何らかの方法で押さえ込んでいるはずだから。それでも強い便意で息み続けるしかなかった。
二人とも疲労で声も出せなくなっている。ただ喘ぎ声だけがいつ迄も続いていた。
しばらくしてケイの方から『パリッ』という小さな音がした。ふとその音のした方を見るとケイが焦ったような雰囲気で、痙攣するように震えているのだった。
「ブァ・・・、バマ・・・・、ガワーーーーーーーッ!!!」
激しく暴れていた。そしてそれが何を意味するのか悟った時、タミオの下腹部でも『パリッ』と音がした。実際にはケイの悲鳴で聞こえなかったのだが、確かに直腸内で破裂音がしたのだ。
(エッ・・・? まさか・・・これ・・・・。ウッ・・・、何かが動く? 大腸に何かが入って動いている・・・。段々と深く・・・。これって・・・、根っこが伸びて・・・?)
タミオも腹を掻きむしり、大きな悲鳴を上げるのだった。
(ワーッ、発芽した!!! 根っこが伸びてる・・・!!)
暴れながら息み続けていると、更に強い便意とともに直腸内部から何かが肛門を押し拡げて飛び出すのだった。
カタンと音がして、床に何かが落ちた。
ケイが自分の下半身を指差しながら何か合図をしていた。透明板の向こう側に黒い物が落ちている。タミオは自分の足元にも同じような物がある事に気付き、注視する。
(こ・・・これ・・・、種が割れて・・・。あ、中身が無い・・・。空っぽ・・・。)
そしてもう一度ケイを見ると、しきりに自分の尻を指差している。
「バワッ・・・!!」
ケイの尻から細い、まだ草のような物が一本出ているのだった。慌てて自分の尻を見ようとするのだが、自分では肛門の方までは見えない。ケイはしきりに自分とタミオの尻の方を指差している。そしてその手の形から、タミオの尻からも木が生えている事を示していた。
そして二人の絶叫がこだまするのだった。
「おはよう。」
キクノの明るい声で目を覚まされた。
「発芽しましたね。これであなた達は今迄に見て頂いた家畜達の第一段階になったわけです。時間は掛かりますが、雌になる事が確定しました。」
すっかり泣き疲れた二人は脱力したままだった。
「キクノさん。」
ジャニー達も入ってきた。
「すっかりお世話になりました。お、二人とも木が生えたんですね。」
「ええ、これもいい道具になると思いますよ。」
「そうでしょうなあ。できれば俺も一体欲しいと思いますが、今の生活だと大変ですからね。」
「その内、是非ご注文を。コーネルさんは奥様をお亡くしになってますから、色々とご不便なのでは?」
「いやあ、まだ私にはそれ程の甲斐性はありませんよ。」
「奥様に似せたメイドをお作りする事もできますのよ。」
「そうですね。いつかはお願いする事もあるかも知れないですね。」
「じゃ、キクノさん。色々お世話になりました。」
そういいながらジャニー達はタミオに近付いてきた。
「しっかりといいセックス道具になれよ。すぐにこいつは消えて無くなるだろうがな。」
タミオのペニスを握って引っ張った。
悲鳴を上げたが、それは肉体的苦痛の悲鳴ではなかった。自分をタミオと気付かずに女の木を植え付けられてしまったというショックだった。そしてそれが男としてのジャニーとの別れであるという事からだった。
ジャニーの船のエンジン音が遠くなり、聞こえなくなった頃、メイド達が二人の全頭マスクを外しに来た。自分達ではどうやっても外せなかった物だが、メイドはいとも簡単に外すのだった。
「もうこれは必要ありませんね。良いお別れができて良かったですね。」
ケイもタミオもただ泣き続けているだけだった。罵りの言葉を吐く気力もなかったのだ。
「これから先は今迄ご覧になったような過程でセックスの道具になっていくのですが、仕様によって時間が異なります。早ければ1年半で、ごく普通の女性体形で解除されますが、セックスの為だけのお道具、言わば『活きたダッチワイフ』もしくは乳搾りをメインとする雌牛のようにされる場合は長時間掛けて女性化以上の女性化をされますので3年程度掛かるでしょう。これからもあなた達の後輩が連れてこられると思います。良き先輩として女性化の程度を示して上げて下さい。向こうの部屋に居る家畜と同じようにね。」
タミオとケイの間にテーブルが置かれ、そこにたくさんの木の実が積み上げられた。そしてメイドが出て行き、シーンとした部屋には二人のすすり泣きだけが聞こえていた。
「ケイさん・・・。」
ケイは泣き腫らした目でタミオを見た。
「ボク達・・・。本当に・・・。」
タミオの問い掛けにケイは鼻をすすりながら答える。
「多分・・・。乳搾りされてた人だけを見せられたら絶対に違うと思うけど、途中経過を見せられたら・・・。」
「隣の2号室の人はまだ小さいけどオチンチンはあったよ。だけど胸は少し膨らんでた・・・。ボク達ももう少しであんな風に・・・。ククッ・・・。」
タミオは大腸内で根が伸びる腹痛を感じた。そして無意識のうちに女の木の実に手を伸ばしていた。
「おい! その実はたくさんの女性ホルモンだって言ってたぞ。食べると女性化が早くな・・・。イテテ・・・。」
二人とも無意識に実を食べるのだが、食べ終わると腹痛は治まるのだった。
「これを食べないとおなかの痛みが取れない・・・。食べると早く女にされてしまう・・・。だけど・・・。」
「ウン、食べると余計おなかが減るような感じで・・・。」
二人とも躊躇しているのだが、いつの間にか実を口にしているのだった。
「なあタミオ・・・。お前はどうしてここへ来たんだ?」
「ボクは運送会社のアルバイトで、本当なら船に乗る資格はなかったんだけど、途中で荷物とその荷物の管理人を乗せるので、ボートに添乗する人が必要だからって・・・。」
「俺の場合はここの研究所で使う部品を至急届けるって事で・・・。」
タミオはずっと思っていた事を尋ねてみた。
「ケイさん・・・。ひょっとしてケイさんはここで家畜にされる為に送り込まれたのと違う?」
ケイは驚いてタミオを見詰めた。
「それはない。俺はタミーがペットにされる為に来て、俺が間違えて一緒にこんな風に・・・。大体、誰が俺を女にしようとするんだ。」
「ケイさんの上司って人が・・・。」
「コーネルさんか? それはあり得ないよ。奥さんを何年か前に亡くしたけど、結構いい男だし資産家だからかなりもててる。わざわざ俺なんかを女にする必要はないよ。俺はタミーの方がペットにされる為に連れてこられたと思ったけど。」
「それもないよ。ジャニーさんはこの研究所の仕事でしょっちゅう来てるし、どうしてもペットが欲しいなら既にできているペットでいいはずだよ。何年も掛けてわざわざボクを女にする必要はないはずだし。」
結局二人には自分達の不運を呪うしかなかった。
「あれ・・・? 何だか甘い匂いが・・・。」
「うん、蜜のような匂いだけど。」
そこに木の実を持ってメイドがやってきた。
「分かります? 私達はここで改造されたのではないので分からないのですが、この星全体で女の木が開花したのですよ。」
「女の木の開花?」
「ええ、本来は野生の木で、この星に生息しているリッキーという動物の雄を引き寄せて雌化するのです。甘い匂いというのが雄を操るらしいですね。私も元は男でしたが、今は女なのでその匂いはそれ程強くは感じないのですよ。ですからあなた達が匂いを感じるという事はまだ男である事なのです。オチンチンが無くなれば、そして女性器ができてしまえばほとんど感じなくなります。」
再び今はまだ男であり、やがて女にされるという事を思い起こされ、悔し涙が溢れ出てくるのだった。
「何だか頭がボーッとして・・・。」
「ボクもだ・・・。」
「これもその花に関係あるのかな・・・。」
「ちょっと寝る・・・。」
開花期間は二人ともボーッとした状態が続いた。時々意識が戻っても虚ろな状態で、ただ木の実を食べ続けているだけだった。
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