「ママ・・・、俺は一体どうしたら・・・。」

 ミキはテルにしがみついて泣き続けていた。

 「ミキはママを見ていてどう思ってるの? 私もミキと同じくらいの年で女に成ったのよ。だからミキのショックは分かるけれど、ママの時にはミキに対するママは居なかったわ。それにミキは生まれた時からテールが一緒だったのだから、女に成るという事は分かっていたはずよ。」
 「・・・だけど・・・。俺が女に成るなんて・・・。」
 「私は女に成って幸せだったわ。ミキを産む事ができたし、それ以上に・・・ウフフ・・・。」

 テルは自分の巨大な乳房と、恥ずかしそうに股間を指さした。

 「それは・・・分かるけど・・・、俺はサッカー部のキャプテンだよ。来年は高等部でもサッカー部に入る事になってるし・・・。そんな俺がママみたいな身体に成って・・・、『女に成りました』なんて・・・言えるはずが・・・。」
 「あら、私は臨時だったけれど野球部のスコアラーだったわ。まあ、実際には全くお仕事はしなかったけれど。」
 「それはパパに聞いてた。野球部全員とお尻で・・・してたって・・・。まさか・・・俺も・・・。」
 「そうよ。その時の野球部のキャプテンがパパなのだったから。」
 「イヤだ!! おい、テール!! 俺は絶対にイヤだ!! たとえ死ぬ事になったとしても、お前を引っこ抜く!! 分かったか! 返事しろ!!」

 しかしテールは返事をしなかった。そこにデーモンがセンサーを伸ばしてきた。

 《まずいな・・・。》
 「デーモンさん、何か・・・?」
 《ミキにも話さなくてはならない。テル、口を使うぞ。》
 「大変なの? いいわ。ミキ、デーモンさんに代わるわよ。」
 「エッ、何?」

 ミキだけでなく、テルも不安そうにミキの腹部を見る。

 「私がテルの改造に必要な機能を特化させた事は知っているな?」
 「うん・・・、ママから聞いてる・・・。」
 「必要な機能は、まず精液を集める為のフェロモンと、女性化の為のホルモンだった。それが私の生存の為の必須の機能だった。だからテールを産み出す時、無意識ではあったのだが、デーモン星に居た時の私ではなく、テルを女性化した時の私を模したのだ。しかもかなり純粋に・・・。」
 「それって・・・。」
 「しかしテールの精神構造は地球人に似ている。その為に宿主たるミキの嫌がる事はしたくないのだ。だから精液不足で異常状態になる迄耐えていたし、今でも無理をしているのだ。」
 「む・・・無理って?」
 「精液に関しては僅かに補給できたのでまだ耐えられるのだが、フェロモンとホルモンを生成しているにも関わらず、放出しない為にテールの体内に溜まりすぎた異常なのだ。」
 「ワーッ!! そしたら・・・、テールがホルモンを出してしまったら・・・。それに・・・、もし出さずにそのままで居たら・・・。」

 ミキは冷や汗を流していた。

 「そうだ。ホルモンを出せば一気にミキの女性化が進む。そして、もし出さないでいると・・・。」
 「テールが死ぬの? それって・・・。」
 「そうだ。ミキは男として死ぬか、女に生まれ変わるかしかないのだ。」
 「イヤだーーーっ!! デーモン! テールを引っ張り出して!! 俺、死にたくない! 女にも成りたくない!!」

 デーモンは口ごもっていた。

 「どうしたの? ママ、デーモンにテールを引き抜かせてよ!!」

 「つまり・・・、ミキは私の子供を殺せと?」
 「ウッ・・・。だけど・・・。」
 「残念だが既に不可能なのだ。テールは今はいわば意識不明の状態なのだ。ただ、ミキに迷惑を掛けたくないという心は無意識でもあるようだ。だからホルモンを限度以上にため込んでいて、破裂寸前なのだよ。私が引き出そうとした時、テールは弾けてしまう。その瞬間がテールの死だが、それはミキの死でもある。」
 「どうしたらいいの? このままだと・・・。」

 その時テルが強引に割って入ってきた。

 「デーモンさん! このままだと二人とも?」

 「そうだ。私の認識が甘かったのも事実だ。デーモン星人の子孫であれば当然私と同じような哲学を持つものと思ってしまっていた。テールもテルのように生きたいとは思っていたのだが、ミキの嫌がる事はできないのだ。これは地球人の哲学だった。だからずっとミキにテルのような身体に成って欲しいと願っていたのだがな。」

 「死にたくないよ! 女に成ってもいい! 死にたくない!!」

 ミキはテルに抱きついて泣き出していた。

 「死にたくないから女に成ってもいいというのではダメだ。それは嫌々女にされてしまうという事なのだからな。テールの望む方向ではない。テルのような身体に成りたいと思ってこそテールの精神は安定するのだ。」

 「ママ・・・、俺はママみたいな身体に成ってしまうの?」

 テルはミキの頭を撫でながら優しく諭すのだった。

 「ミキはママが嫌い? こういう身体のママを。」
 「そんな事ないよ・・・。」
 「ママはとっても幸せなのよ。本当の事を言うと、ミキにもママのような幸せを味わって欲しいと思っているのよ。ミキにはまだセックスの良さは分からないと思うけれど、とっても素晴らしいの。」
 「ママは・・・、俺がママみたいな身体に成って欲しいの?」
 「ええ。本当にそう思っているわ。ママはミキに幸せになって欲しいし、テールもね。もし、ミキでない子にデーモンさんの子供を宿す事ができるのなら、是非とも勧めたいとも思っているのよ。幸せになれるのは確実なのだから。だからどうしてミキが男の姿にこだわるのかが分からない程なのよ。」
 「それでいいの? 俺が女に成っても、そしてママみたいにセックスの時の姿に成ってしまっても・・・。だけど・・・、そしたら俺は今の学校には・・・。そしてサッカーだって・・・。」

 「今は女子でも男子サッカーに参加できるが、ミキの場合は生物学的に男性だから当然続けられるぞ。」
 「だけど・・・、ママみたいって事は、こんな大きなオッパイで、尻尾を出したまま・・・。」
 「その点は心配不要。テールの運動能力は高いはずだ。私がテルを動かす場合、手足の運動能力は私が補助しているしな。」
 「だけど・・・。」

 その時、ミキは腹部に異常を感じた。

 「エッ・・・! アッ・・・、膨れた・・・。まさか・・・!!」

 そして大腸に強い膨満感を感じたが、それはゴロゴロと蠢きながら直腸へと移動した。

ブォーーーー!!

 飛び上がる程の激しい放屁だった。

 「エッ・・・?」

 デーモンがセンサーをミキの尻に近づける。

 「オッ、テールの中に溜まっていたフェロモンだ。意識を失っていても、生存本能が働いて放出したのか。」
 「エッ? そしたら・・・女性ホルモンも?」
 「ミキ、ズボンを脱げ。調べてみる。」

 震えながらも言われるままに下腹部をはだけた。肛門をデーモンが貫いた。

 《テール、まだ意識不明を装え。》
 《はい、パパ。》

 「ウーン、かなり濃縮していたようだな。体積を減らす為には仕方のない事だが・・・。」
 「それじゃ・・・、俺・・・完全に女に成っちゃうのか?」
 「いや、今のはフェロモンだけを放出したようだ。それでもかなりの体積なので、ホルモンはまだテールの体内に保持している。しかし時間の問題だと思うが・・・、それでも延ばす方法はある。」
 「エッ? どうすれば?」
 「まずはテールの精神状態を回復しなければダメだ。その為には肉体の回復が必要だという事は分かるな? それに肉体の体積が増えれば生成されたホルモンを保持する量も増える。」
 「肉体の体積を増やすって・・・。それにはたくさんの精液を必要とするって事なのか?」
 「結局は早いか遅いかの違いなのだ。テールの体積が増えればそれだけたくさんの女性ホルモンを保持できるだろう。しかしそれはやがては放出しなければならない。早い時期に少量ずつ放出すればそれだけ早くミキは女性化するが、大量に溜まってからの放出ではいきなりの、しかもとびっきりの女性化をする事になる。」
 「それじゃ・・・俺はどうあっても女に成ってしまうって事なのか?」

 デーモンは答えなかった。ミキはテルにしがみついて泣くだけだった。



 「キャプテン、大丈夫っすか?」
 「ああ、昨日はすまん。夏休み早々の親善試合の練習出られなくて。」
 「調子が悪かったら休んで下さいよ。ポイントゲッターが不調だと勝負にならないっすから。」
 「分かってる。昨日の分も取り返すからな。」

 ミキは元気にボールをドリブルしながらグラウンドを走り始めた。しかし・・・。

 「アウッ・・・?」

 再び目眩がし、倒れ込んでしまった。

 「アアッ、キャプテン!!」
 「保健室へ!!」

 両肩を心配そうな二人に支えられ、引っ張られるように保健室へ向かう。


 「先生、山口がまた・・・。」

 校医の佐渡は急いでベッドに寝かせ、すぐに脈を取り、血圧を測る。

 「先生。」
 「いつもの発作ね。」
 「キャプテン、大丈夫なんすか?」
 「特効薬があるのよ。連絡したから、もうすぐ山口君の甥っ子が届けに来るわ。ただ、急ぎだったので充分な量ではないので、発作を押さえる程度しかできないですから、今日の練習は無理かもしれないですが。」
 「分かりました。お願いします。」

 部員達が保健室を出ようとした時、遼一が飛び込んできた。

 「ああ、遼一君、ご苦労様。えっと、ちょっと時間が掛かるけれど、みんなに心配しないでって言ってきて下さいね。」
 「はい。」

 部員達はそれでも心配そうに保健室を出て行った。

 「なあ、キャプテンの病気って何なんだ?」
 「発作を起こすって言ってたけど、昨日からだよな? それ迄はそんな事無かったのに。」
 「まあ、あいつの母さんは特別だから、遺伝的体質とか・・・。」
 「ああ、俺も聞いた事があるけど、見た目からは想像できないけど。」
 「だよなあ。だけどまだ大学院生だろう? 父親は大学生だよな。父母参観に来た時の見たけど、若かったし、何よりもあの胸凄かったよな。」

 二人はグラウンドに出たが、少し心配なので表から保健室の下に行き、閉まっているカーテンの僅かな隙間から覗き込んでみた。



 「ミキさん、気分はどう?」
 「まだ・・・目が回る・・・。」
 「遼一君、終わる迄、私は外に出ています。終わったら言ってね。」

 そう言うと佐渡は保健室を出て行った。

 「何だ・・・、先生は行まっちまったぞ。」
 「シッ・・・。特効薬ってのは? あれ・・・?」


 「ミキさん、自分で脱げる? それともボクが脱がして上げようか?」
 「目眩はまだひどいけど・・・、自分でやる・・・。」

 ベッドに寝たまま、ミキはノロノロと足を動かしながらズボンとパンツを脱ぎ始めた。そしてうつ伏せになって尻を上げる。その間にリョウもズボンを脱いでベッドに上がるのだった。

 「それじゃ、いくよ。ミキさん、力を抜いてね。」
 「あっ・・・、うん・・・。」


 「ワッ・・・。」
 「シッ・・・、声・・・出すな・・・。」

 外で部員達が覗いている事に気付かず、ミキは尻を突き出す。ただ、リョウは顔を動かさず、視線だけを窓の方に向け、ほくそ笑むのだった。

 「グッ・・・、太い・・・。」
 「ミキさん、力抜いて。ウムッ・・・。」

 リョウの体躯に似合わない逸物の、更に開いた雁首がミキの肛門を突き抜け、一気に直腸を埋め尽くす。

 「アウッ・・・、アハッ・・・。」

 そしてリョウの激しいピストンが続く。

 (ああ・・・、いい・・・。とってもいい気持ちだ・・・。そう、もっと強く・・・。)

 ピストンのスピードが上がり、リョウの下腹部とミキの尻のぶつかり合う音がドンドン大きくなり、連続音になった直後、ピタッと音が止まった。一杯に突き込まれたペニスが更に直腸を膨らませ、その膨らみが大腸へと移動した。
 硬直したように動かなかったのはミキ達だけではなかった。窓の外から覗いていた二人も息を飲んだまま固まっていた。


 「フーッ、ミキさん。どう?」
 「あ・・・、ありがとう。だいぶ楽になった。」
 「アハハ・・・、違うよ。そう言う意味じゃないよ。ボクにオカマ掘られて気持ち良かったかって聞いてるんだよ。」
 「チッ・・・。俺は精液が必要だから仕方なくやらせてるんだ。」
 「あっ、そう。じゃあ二発目はやらないよ。」

 リョウは身体を起こしてペニスを引き抜いた。射精したばかりにも関わらず、堅く勃起したままのペニスが肛門から抜かれてしまうと、ミキは焦った。

 「あっ、待てよ。」
 「イヤだよ。折角アナルセックスして上げたのに、気持ち良くないなんて、ボクの気分が乗らないよ。」
 「ごめん・・・。正直に言うと気持ち良かった。まだ精液が足りないから、もう一度・・・。」
 「うん。素直に言えばいいんだよ。ミキさんは精液をたくさん入れないとならないんだから。それでもボクの分だけでは足りないよね。このままだと部活は難しいんじゃない? ミキさんのママは野球部の人に入れて貰っていたけれど、ミキさんはサッカー部の人に頼んだら? そうしないと部活は無理でしょう?」
 「よせよ。アナルセックスしてくれなんて言えないよ。」
 「だけど、部活よりもボク程度の精液量だとミキさんの命に関わるんだよ。確かにテルさんの場合と同じで、あんな凄いダイナマイトボディーの女性になってしまうけど、死ぬよりはいいでしょ?」
 「それはまだ先だと思うけど、たくさん入れば入る程早く女に成ってしまうんだぞ。それよりもう一回分頼むよ。」
 「うん。」

 リョウはニコニコしながらミキの尻を抱え込んだ。


 「なあ・・・、あの噂って本当だったのか・・・。」
 「野球部の先輩が言っていた事だろ? 山口の母親って元は男で、その時の野球部の部員は全員その人と・・・やってたって・・・。」
 「そしてあの凄いスタイルの女に成ったって・・・。」
 「キャプテンも・・・そうなるのか?」


 「ア・・・フン・・・。リョウ・・・、もっと・・・。」

 そして二発目もミキに凄い快感を与えていた。しばらくそのままの体勢で余韻を感じていた。

 《リョウちゃん、この後ミキを眠らせるから、打ち合わせ通りにお願いね。》
 《分かった。ミキにこのまま気持ち良さを与え続けていてね。始めるよ。》

 「フーッ、ミキさんのお尻って凄く気持ちいいんだよなあ。最初は恥ずかしくて嫌がっていたけれど、命に関わるって事で始めたけど、やってみればミキさんも喜んでくれるようになったし。だけどボクだけだと少しの間だけ命を長らえるだけなんだよなあ・・・。部員の人に手伝って貰えればいいんだろうけれど、ミキさんが言い出すはずはないし、ボクが頼んでも誰も信じてくれないだろうし・・・。」

 リョウは身支度を調え、既に眠りに落ちているミキに投げキッスをする。そして窓を少し開けた。窓の下にいる二人はしゃがみ込んでいる。そして保健室を出て行った。


 「なあ、今あの小学生が言っていた事は本当なのか?」
 「にわかには信じがたいけれど、山口の母さんの話が本当だとするとあり得るよな。」

 テールは触手を出し、窓に向けて濃いフェロモンを放出させた。

 「だったら、俺達も手伝ってやるべきじゃないのか?」
 「手伝うって・・・、まさかキャプテンのオカマを掘るって事?」
 「さっきの子供も言っていただろう。キャプテンからは言い出せないって。それに・・・。」
 「それに?」
 「手伝おうかって思ったら・・・、何だか俺・・・我慢できなくなってきた。」
 「ウッ・・・、俺もだ。」
 「そうだよな。これはキャプテンの命に関わる事なんだ。決してイヤらしい気持ちで・・・。」
 「アハッ、俺はかなりイヤらしい気持ちだけど。」

 二人は保健室の入り口に向かって走り出した。それを陰から佐渡とミキが見ている。二人とも親指を立ててうなずいていた。


 「お前、本気なのか?」
 「勿論。お前だって勃ってるのは分かるぞ。」
 「じゃあ、言い出しっぺの俺からやるぞ。」
 「あんまり見ていたくはないな。入り口見張ってるから早くやっちまえよ。」
 「おう。」

 早速被せられていた毛布を外すと、リョウとのアナルセックスのまま、下半身は剥き出しの状態だった。

 「ふわあ・・・、何だか凄くいい匂いだな。この匂いはまるで女だな。どれ・・・。」

 ズボンの前が突っ張っていて、脱ぎにくそうにしながらベッドに上がり、すぐに尻を抱え込み、突き込むのだった。

 「ハフッ・・・。リョウ・・・。」

 「おっと・・・、寝言か? さっきの小学生と勘違いしてるのか。ウッ・・・、予想以上にいい・・・。」

 その部員はすぐに腰を前後に動かし始めた。

 「ワッ・・・、締め付けがいい・・・。オワッ!」

 「早いな。もう出ちゃったのか?」
 「あ・・・、ああ・・・。オカマどころかセックスだってした事がないから、こんなに強く搾り出されるなんて知らなかった・・・。」
 「じゃあ、代われ。起きない内にやっちゃうからな。」


 「ムフッ・・・。リョウ・・・、元気だな・・・。」

 夢うつつの状態だったが、テールがミキを目覚めさせる。

 「いいのか? こんなにたくさん・・・? いつもと感触が違うよ・・・。エッ・・・?!」

 ミキの視界にニヤニヤしている部員の姿が入った。そして自分にアナルセックスをしているのがリョウではないと気付いた時、悲鳴を上げて振りほどこうとした。しかしその瞬間が射精と同時で、しっかりと押さえ込まれていて、直腸内に熱い粘液のほとばしりを感じ、ミキは呆然と受け入れるしかなかった。



 「お前ら・・・!! 何のつもりだよ!」

 ミキは毛布を身体に巻き付け、顔を真っ赤にして怒りに震えていた。

 「俺達は知ったんだよ。山口がお前の母さんと同様、精液を必要としている事を。」
 「ウッ・・・。」
 「足りないと命に関わるって事もな。あの小学生が言ってたけど、一人や二人分では不足なんだろう?」
 「・・・・。」
 「キャプテンが部活できないってのは、俺達の部の危機なんすよ。サッカー部の為であり、キャプテンの延命の為、俺達にも手伝わせて下さいよ。」
 「お前ら・・・。だけど・・・。」
 「山口キャプテンの母さんも野球部だった時、部員全員で助けたって聞いてます。俺達だって当然ですよ。」
 「分かったよ・・・。だけど・・・、俺がオカマ掘られるってのは・・・、黙っててくれるか?」
 「勿論ですよ。他人にこの楽しみを教えられるもんですか。」
 「何・・・? お前ら・・・。」
 「だけどもうすぐ親善試合なんですよ。その為にもキャプテンには発作を押さえて貰わないと。だから部員全員で手伝いますからね。」
 「ま・・・待てよ・・・。全員に? そんな事したら・・・。」

 部員達は笑い合いながら走って保健室を出て行った。


 「参ったなあ・・・。まさかあいつらにやられちゃうなんて・・・。まるでママみたいに・・・。」

 恥ずかしさで顔を赤らめてはいたが、ミキとは違うペニスとその動きを思い出し、それがまた新鮮で良かったと思ってしまっている事に更に顔を赤らめるのだった。

 《お姉ちゃん・・・。》
 「おっ、テール。大丈夫か?」
 《うん、こんなにたくさんの精液を入れて貰って、とってもスッキリした。》
 「ああ、なる程な。目眩もないし、テールの意識がハッキリしているのも良く分かるよ。今迄にこんなにスッキリ、ハッキリってのは感じた事がない程だ。これなら部活出られそうだ。」
 《でも・・・無理しないでよ。》
 「ああ、分かった。お前が元気なら俺にもその影響が出る。」



 「よーし、今日は試合に備え、実践練習の紅白戦をする。レギュラーは紅組で、二年以下が白組。あっと、キャプテン休みだから中島、紅組な。」

 「おーい。」
 「アッ、山口。いいのか?」
 「すまん。何とか回復した。」

 しかしミキは並んでいる内の山崎と志藤と目が合った時、照れ臭そうな、怒ったような顔をする。

 「ん? どうした?」
 「いや、何でもない。遅れている分を取り返すぞ。」
 「調子が悪かったらいつでも言ってくれよ。山口が欠場すると戦力大幅ダウンだからな。」
 「OK! 行くぞ!」

 ミキがセンターフォワードの位置に着き、ゲームが開始された。

 「おっ、身体が軽いな。」

 テールはユニホームの隙間からセンサーを出し、周囲を客観的に見渡していた。それはミキにも伝わっていて、自分の目で見ているだけでなく、鳥瞰的に関知できていた。それはグラウンド全体の選手の位置や動きを認知できるのだった。ミキにとってはごく当たり前の事なのだが。
 後衛からロングパスが出た事を振り返らずに関知できる。そしてパスポイントに鋭くターンし、落ちてくるボールをボレーで叩き込む。キーパーの脇を突き抜けるのだった。

 「おっしゃ!!」
 「すげえ・・・、山口、ノールックシュート・・・。」


 「へえーっ、あれがキャプテンの山口なのか。」
 「噂以上に凄いな。あいつが来年高等部に来たら、凄い戦力になるな。」

 グラウンドの隅に高等部の生徒が数人来ていて、ミキ達の練習試合を眺めていた。


 「やっぱ、キャプテンの調子次第って事だよな。」
 「周りをよく見てるから、俺がディフェンスを抜いた瞬間にドンピシャのパスが来るし。」
 「そうだよな。山口の4得点と残り3点は全部山口のアシストだ。」

 部員達がワイワイ話していたが、ミキは渋い顔をしていた。

 《お姉ちゃん、つらい・・・。》
 (どうした、テール。精液はたくさん貰ったんだろ。)
 《フェロモンが・・・。それとホルモンも・・・。》
 (限界なのか?)
 《ダメ・・・。ごめん・・・、お姉ちゃん・・・。》
 
 「バカヤロ! 死ぬな!! 出しちまえ!!」

 急に意味不明な叫びをするミキに部員達は一斉に視線を向けた。

 テールはありったけのフェロモンと女性ホルモンを放出した。フェロモンは大きなおならのような音を立てて噴出する。

 「山口!! 大丈夫か? おい!!」


 テールの緊張感が一気に無くなった。その感覚はミキにも伝わり、ガックリとし、慌てて駆け寄った部員達に支えられた。

 「おい、誰か保険医の佐渡先生呼んでこい。」
 「あ、分かった。」

 「その間に俺達が・・・。対処方法は知ってる。」
 「何? 山崎、知ってるのか?」
 「ああ、俺も知ってる。緊急事態だから何も言わずに俺達のする事を・・・。」

 山崎と志藤はミキを両脇から支え、テーブルに上半身を乗せ、短パンとパンツを脱がせ始めた。驚いている部員達に、

 「お前らもキャプテンの母さんの話を知っているだろう? キャプテンはその母さんと同じ病気なんだよ。ホルモンバランスの異常で、命に関わる病気なんだ。特効薬は精液なんだそうだ。だから・・・。」

 山崎が下半身をはだけ、屹立したペニスをミキの尻に宛がおうとした時、二人以外は驚きの声を上げた。

 「ムン・・・。」
 「アッ・・・おい・・・。」

 周りの異様な雰囲気の中、山崎はピストンを開始した。

 「フッ・・・、志藤。お前も準備しておけ。クフッ・・・。」

 深く突き込んで硬直した山崎を見て、誰もが射精した事を知る。

 「どうだ? 山口・・・。」

 ミキは脱力したままでぼんやりと感じていた。テールの悦びが全身を覆っていて、アナルセックスを拒否しようとする気が起きなかった。

 (テール、大丈夫か?)
 《うん、お姉ちゃん、ごめんね。フェロモンとホルモンを全部出したから楽になったけれど、おなかがすいて・・・。この人達の精液、とってもおいしい・・・。そしてお姉ちゃんの気持ち良さが伝わってきて、とっても幸せ・・・。》
 (俺の気持ち良さって・・・。それはテールが喜んでいるから気持ちいいんだ。)
 《違うよ。アナルセックスの気持ち良さは私の感覚でなく、お姉ちゃんの感覚なんだよ。》


 「どうなんだ、山口。」

 「ああ、随分楽になった・・・。気持ちもいいし・・・。」

 そこへ呼ばれて走り込んできた保険医の佐渡が声を掛けてきた。

 「あなた達・・・。どうして山口君の事を知っているの?」
 「先生、いいんだよね。山口の発作を押さえるには精液注入だって・・・。」
 「まあ・・・、そうですけれど・・・。山口君に聞いたの?」

 そしてミキに近付いた。

 「山口君。落ち着いた?」

 更に囲んでいる部員達にも声を掛ける。

 「今、何人出して上げたの。脈もまだ不規則だから、できるだけたくさん入れて上げて欲しいの。」
 「先生。これって山口を助ける為だよね?」
 「ええ、そうだけど・・・?」
 「キャプテンってさ、凄くいい匂い・・・、匂う訳じゃないけど、まるで凄い美人の女の人の前にいるような・・・。」
 「そうなのよ。精液を求める状態って、普通は女の人なのよ。だけどちょうど同じ状態に山口君の身体がなっているの。だからあなた達は催してしまっているのでしょう?」
 「・・・まあ・・・。」
 「仕方ないわね。何回も出せる人は何度出してもいいから、できるだけたくさん出して欲しいわ。私は医院に行って色々準備して保健室に戻ります。終わったら連絡して下さいね。」

 佐渡はニヤッと笑いながら部室を出て行くのだった。


 「フーッ、やっと楽になった・・・。ありがとう・・・、みんな・・・。」
 「おい、山口。まだやってない者が居るんだぞ。みんなにやらせろよ。」
 「やめろよ・・・。こんな恥ずかしい事・・・。」
 「恥ずかしい? 冗談じゃない。俺達はみんな山口を心配してやってるんだぞ。」

 しかし真剣な顔ではなく、ニヤついていた。

 「ほら、動くな。まだまだ終わらないし、俺だってまだやりたいからな。」

 (ワーッ、ママみたいになってしまう。)
 《ごめん、お姉ちゃん。私もフェロモンを止めたいのだけれど、身体がもっとたくさんの精液を欲しがっていて・・・、ドンドン作っちゃう・・・。》

 さすがにミキは部員達を振り払おうとした。しかし身体の自由がきかない。そればかりか、次の部員のアナルセックスを助けるように自らペニスに肛門を合わせ、自分から腰を揺すっていた。

 (エッ? 何だ? 動けない・・・。まさか、テール、お前が俺の身体を制御してるのか?)
 《私はしてないよ。お姉ちゃん、自分で分からないの?》
 (何を・・・?)
 《お姉ちゃん、とっても気持ちがいいって感覚は私にも分かるよ。精液をたくさん貰うのは私も嬉しいけれど、アナルセックスを喜んでいるのはお姉ちゃんだよ。》
 (馬鹿な・・・。テールに嘘はつけないから確かに気持ちいいのは分かる・・・。一人一人が太さや堅さが違って、お尻に突き込んで貰うのは気持ちいい。だけど・・・。)
 《本当にもうやめたいの?》
 (ウッ・・・、まさか・・・。)
 《ネッ。せっかく大勢でしてくれているのだから、もっと楽しんでよ。私だってこんなにたくさんの精液を飲めてとっても嬉しい。》

 テールとミキの至福の感情が相まって、ミキとしても逆らう事はできなかった。


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