「キャーッ、何、これ?」

 マオは目覚めて、自分のされている拘束に気が付いた。あの恥ずかしい内診台からは下ろされていたが、手足が曲げられたままブーツに入れられている。手は肩口の所から動かせず、起き上がるのに一苦労した。それでも肘と膝での四足状態にしかならない。

 「アハッ、やっと気が付いた? 大人しくしないから豆巾着を填められるのよ。」
 「先輩、これ、何ですか? 外して。」
 「あら、『発情雌犬』にするって言ってあるでしょう? 『雌犬』らしく四足で歩くのよ。」
 「イヤーーッ、何なの? こんなのイヤッ!!」
 「騒がしいわね。もっとも、この部屋は防音ですから、どんなに叫んでもいいわよ。但し、私に逆らうというつもりなら、躾をするわ。躾には豆巾着以外にも色々あるわ。私としてはマオは同室の後輩だから、可愛らしいペットにしたいけれど、どうしてもダメなら色情狂にしてしまう。身体を完全な変態のスケベにし、心迄変態を悦ぶ様にしてしまうわよ。私は悪戯出来るペットなら、どちらでもいいのよ。勿論この部屋で、完全に色情狂に成る迄調教するわ。」

 マオはただ泣きながらジッと耐えるしかなかった。しかしジッとしていると、肛門と膣に挿れられたバイブの振動が心地良く感じ、自然と喘いでしまうのだった。無意識に尻を揺すると、その尻尾が揺れるのが分かる。『四足』でいるのはいかにもユリエの思う通りなのが悔しく、横になろうとしたが、仰向けでは居たくない。それは膣に挿れられているバイブを晒け出し、乳首の勃起している事も見られてしまう。正座状態で座ろうと、反動をつけて起き上がろうとした。

 「ヒギッ・・・?!」

 乳房が床に触れた途端、クリトリスにも勝る刺激を受けたのだ。

 「オ、オッパイが・・・。」
 「ん? オッパイがどうかした?」
 「先輩、私のオッパイに何をしたんですか?」
 「オッパイにはまだ何もしていないわ。そうね、言われてみれば確かに少し大きく成っている様だわね。」
 「大きく? ウッ・・・。」

 マオにもいつも見慣れていた自分の乳房が少し膨らんでいる様に感じた。拘束されている手では触れられないが、身体を左右に振るとその揺れ具合に明らかに差を感じた。

 「オッパイが・・・凄く感じ過ぎる・・・。」
 「『発情雌犬』ですもの、当然よ。マオ、少し歩いてみましょうね。この部屋だけだけれど、運動をしないと。まだ歩き難いでしょうから、少し練習しましょう。そうしないと、とても表の散歩は難しいからね。」
 「エッ、表?」
 「そうよ。『雌犬』なのだから。」
 「イヤッ・・・、このままで? そんな・・・。」

 マオは激しく首を振り、後ずさりをする。

 「それも抵抗ね? マオは私のペット。飼い主に従わないと・・・。」

 ユリエはマオのクリトリスから伸びている鎖を掴み、グイッと引っ張った。

 「ギヒーーーーーッ!!!」

 マオは鎖に曳かれて尻を持ち上げさせられ、再び四足状態にされてしまった。

 「マオ、私を怒らせない方がいいわよ。あなたの生死与奪権を握っているのよ。このままの姿ですぐに表に放り出す事も出来るし、今挿れてあるバイブをそのままにしておく事も出来るのよ。ウンチは出来ないわ。栄養浣腸もして上げないから、何か食べて糞詰まりで死ぬ事になる。」
 「ウッ、ごめんなさい。言う事を聞きますから・・・。」

 マオは仕方なしに歩き回るしかなかった。しかし思う様には動けない。肘を大きく動かそうとすると、なぜか乳房の先が床に触れて、乳首に強い刺激を受けてしまう。膝の方も大きく動かすと、それでなくても突き上げる感覚のバイブが体内で位置を変えるので、激しい快感に翻弄されてしまう。足の内側だけでなく、まるで小便を漏らしているかの様に愛液が床に滴り落ちていく。

 「あらあら、マオは凄く楽しんでいるのね。お汁を随分流して。」
 「違う・・・!! バイブが・・・。」

 マオの叫びと同時にクリトリスの鎖が強く引かれた。

 「ヒギーーーッ!!」
 「マオは自分が『ペット』だという事をまだ理解していない様ね。私が言った事に逆らうというのは。」

 マオはただひたすら頭を下げて謝るだけだった。

 「楽しんでいるわね?」

 強い調子で、詰問する様に問い掛けるユリエに、マオは頷く事しか出来なかった。
 暫くはユリエに引かれて歩行していたが、やがてユリエは椅子に座ってマオ一人だけで歩かされる。それでも歩くのをやめようとするとユリエがクリトリスから伸びている鎖を掴もうとするので、慌てて四つ足歩行を続けるのだった。愛液と汗と涎で、床はビショビショになっている。そして喉も渇き、ユリエが飲んでいるコーラをジッと見つめていた。そしていかにも物欲しげな顔にユリエも気が付いた。

 「あら、マオ、喉が渇いたの? そうね。随分体液を流し出してしまっているものね。」

 ユリエは立ち上がって冷蔵庫から液体の入った容器を出してきた。

 「ユリエ先輩、私もコーラがいい・・・。」
 「コーラ? コーラはダメよ。おなかの中で急激にガスが出るから、苦しいわよ。」
 「ガス?」

 ユリエは大きな浣腸器にその液体を吸い上げた。

 「イヤッ、それもお尻から?」
 「当然よ。マオは『ペット』なの。特殊なセックスペットよ。普通の物は絶対に口から入れさせないわ。少なくともこの部屋に居る限り、食事も水も全部お尻からよ。」

 マオは諦めて我慢しようとしたが、既にバイブの穴に浣腸器を突き立てられていた。

 「アッ、ダメッ・・・・!!」

 しかしクリトリスの鎖を引かれてしまうと、マオは抵抗出来ない。頭では拒否しているのだが、直腸バイブの先から大腸に入る水分が身体に染み込んでいく心地良さに戸惑っていた。そしてその染み込む水分がそのまま涙になっていくのを感じた。



 二本挿しのバイブはいつ迄も止まらない。バイブの振動とマオの喘ぎでシッポが細かく震えている。それも激しいアクメの連続で意識を無くし、そのまま深い眠りに落ちていった。ユリエはマオを仰向けにして休ませた。

 「やっと眠ったのね。ノーマルだった子にしては随分と耐えられたわ。それにしても不思議・・・。私がマオをペットにしてしまったなんて・・・。でも、こんなに可愛かったなんて。クリトリスもこんなに急激に大きく成るなんて。でも、もっと大きくしたい気がする。」

 ユリエはマオのクリトリスに填めてあるリングを外し、コリコリと摘む。マオは眠っていても刺激で鼻声を上げていた。ユリエは豆吸い出しを使ってクリトリスを吸い入れようとした。

 「あらっ? もう入らない?」

 豆吸い出しのプラスチックの筒の部分よりも既に大きく成っているのだ。

 「おば様の改造での話は聞いた事があるけれど、こんなに早くはなかった筈・・・。でもいいわ。私には楽しい事だから。」

 ユリエは引き出しから豆吸い出しの筒先を取り出した。新たな筒先は親指の太さ位の物だが、さすがに肥大したとはいえかなり緩い。それでも豆吸い出しを握り潰してクリトリスを吸い込むと、クリトリスはゴム球に吸い出されて更に体積を増すのだった。マオにはかなりの痛みを起こさせるのだが、それでもその痛みは快感となり、愛液が迸り出てきた。

 「さすがにこれだと緩いわね。でも、マオのお豆は圧力を好むのだから・・・、どうして分かるのかしら? いいわ、マオの気持ち良さが分かるのだから、うんと気持ちいいまま凄いペットに仕立て上げて上げる。」

 ユリエは上の『普通人』の部屋へ戻り、両方とも充実した一日の疲れを癒す事になる。



 カチャカチャする音と、全身の痛み、そしておなかの不快な膨満感での目覚めはマオにはつらいものだった。

 「アクッ・・・?」

 伸びをしようとして手足を拘束されている事に気が付いた。

 「アッ、起きたのね。」
 「先輩・・・、アアーーッ!!」

 すっ裸のまま仰向けで恥ずかしい姿を晒け出している事に気付き、慌てて身体を隠そうとしたが、ただもがくだけで、バイブを突き込まれたままの秘部を覆う事が出来ない。

 「何を恥ずかしがっているのよ。マオはペットなのよ。それもすこぶる付きのスケベなペット。アッ、ちょっと静かにしていて。もう少しで栄養浣腸が終わるから。」
 「栄養浣腸? アアーッ、ダメッ、やめて下さい。」
 「マオ!! 逆らうとどうなるかは覚えているわね? あなたの嫌いな豆巾着よ。」
 「ごめんなさい。大人しくします。」

 マオはただ泣きながら震えているだけだった。バイブが相変わらず心地良い振動を続けているが、それは汚辱感の消えない心地良さだった。そしてクリトリスに強い圧力を感じるが、それも気分を落ち着かせる心地良さだった。

 (私はどうしてこんなにスケベに・・・? 豆吸い出しでお豆を大きくされてしまうのに気持ちがいいなんて。ん? 何だかお豆が随分大きく成っているみたい。)

 「先輩、私のお豆・・・。」
 「ああ、落ち着いて眠れる様にして上げたのよ。マオは豆吸い出しが好きだからね。少し大き過ぎたから、ちょっと痛かったかしら? さてと、鎖を付けるわよ。」

 ユリエは鎖付きの金のリングを持って、豆吸い出しを握った。

 「ん? あら? 昨日は随分緩かった筈だけれど・・・。」

 その言葉はマオをビクッとさせた。

 「先輩、お豆は・・・? まさか、また大きく成ったのでは?」

 豆吸い出しがズポッと音を立てて抜かれた。そして筒先を見せられたマオは声が出ず、ただ涙を流して震えるだけだった。首を起こして覗き込もうとしても、自分の股間は見えず、手も拘束されているので確認は出来ない。しかし豆吸い出しの大きさと、抜かれた時の感触から、ハッキリ分かる程の大きさだった。ユリエはマオの苦悩の表情を読み取り、すぐにクリトリスを揉み始め、更に乳房も摘み上げた。

 「アヒーーーッ!」

 マオはすぐにその快感にのめり込み、ただユリエに身を任せる雌獣と化していた。

 「フーン、オッパイも相当感度を高められているのね。そう言えば、確かに少し大きさを増している様な気もするわ。」

 ユリエの責めはマオを長い間、高めたままにしておき、そして一気にアクメへと導いた。マオは長い悲鳴とともに痙攣して果てる。いつ迄もバイブの隙間から愛液が流れ続けていた。マオの肉体的快感はユリエの精神的快感であった。


 失神状態からの目覚めは、不快な睡眠からの目覚めとは全然異なり、爽快そのものだった。欲求不満が解消しており、二本挿しバイブの心地良い振動、そしてクリトリスリングの締め付けと、空気に触れている感触が素晴らしい快感である。反動を付けて起き上がり、やっと四つ足状態になれた。

 「マオ、起きたわね。どうかな? 少し歩く練習をしておく?」

 さすがに喜んでという顔は出来なかったが、ユリエに反抗は出来ない。

 「無理強いはしないわ。だけどね、今晩、表に出ますからね。多分、みんなが寮に戻ってくるのは明日よ。マオが今晩はイヤだと言うなら、明日の晩にするけれど。但し、明晩なら、確実に誰かに見られるわよ。」
 「私・・・。」
 「イヤだとは言えないわよ。私としては、明日でもいいのよ。絶対に引っぱり出しますからね。一時間は散歩するわ。」

 マオは恥ずかしさで涙を流した。しかし、自分がこの姿でユリエに表を引き回される姿を想像した時、そのおぞましさの反面、なぜか下半身に熱い物がこみ上げてきてしまった。

 「先輩、やっぱり外して下さい。私、本当にスケベに成ってしまう。」

 ユリエはニコニコしていた。

 「ウフフ・・・、分かった。マオはその格好で表に出たいと思ってしまったんでしょう。でも我慢した方がいいわよ。夕方になって、人通りが全く無くなってからにしましょうね。その方がゆったりと散歩出来るわよ。最初から人気のある内には難しいわ。その内に一人でも散歩出来る様になるでしょうけれどね。」
 「その内?」
 「そうよ。マオと私はずっとここに住むのよ。学校へ行っている時は普通にしていていいけれど、放課後から翌朝迄はペットとして過ごすの。毎日の散歩は欠かせませんからね。」
 「まさか・・・、私はずっと・・・? イヤーーーッ!!」

 悲鳴を上げた途端、ユリエはきつい顔になり、クリトリスの鎖を強く引いた。

 「ゲヒッ・・・!!」
 「どうも心はノーマルの素質なのね。マオ、分かっているの? 確かにバイブを填め込んであるから、私から逃れる事は出来ないわ。だけど、マオの身体はとてもスケベなのよ。お豆だってオッパイだって凄いスケベなのよ。悦んでしまう身体なのよ。心はとにかく、身体はペットでいる事を悦んでいるわ。私はあなたから手を退いてもいいのよ。だけどそれでいいの? ショーツの穿けない大きなお豆のままで、この先どうやって学校へ行くの? 私がマオの身体を充分に満足させて上げないと、あなたは学校でも無意識に催すわね。授業中にお豆に手を伸ばして、みんなの前で始めてしまうわよ。私に見られてもやめられなかったマオよ。きっとクラス中の前でオナニーを始めるわ。」
 「イヤッ、そんな事無い!!」
 「自信ある?」

 そう言われて、マオはユリエに反対出来ないでいた。催してしまったら最後、見境無くオナニーをしてしまうのは自分にも分かる。それはユリエに撮影されながらもしてしまった事が実証している。

 「マオにはもう一つ選べる選択肢があるわね。」
 「もう一つ?」

 何か光明を感じられない言葉だった。

 「案外、これが一番簡単かもね。私としてはマオをペットに出来ないのが残念だけれど。このままバイブを挿れたままにしておけば、電池が切れたらオマンコも肛門も拡がって、そして排泄が出来ずに死んでしまうわ。死にたいならそれでもいいけれど、多分マオはその状態から逃れるなら何でもするわね。弥生おば様に頼めば、あなたを引き取って貰って、すぐに売り先も決めて貰えるでしょうね。」
 「売り先・・・?」
 「そうよ。あなたはセックスペットとして売られるの。ううん、ペットで済まないかもね。お豆はアッと言う間に大きくされ、完全な色情狂にされるわ。ただのセックス道具にされるだけならいいけれど、場合によっては家畜にされるわね。乳搾りとしての家畜にね。」
 「ま、まさか・・・、嘘でしょう?」
 「いやだったら、しっかり歩く練習をする事ね。」

 マオに選択の余地は無かった。仕方なく四つ足歩行の練習をするしかなかった。


 汗だくで歩く練習をしていると弥生が奥の扉を開けて入って来た。

 「アッ、おば様。」

 マオは慌ててくるまった格好で身体を隠そうとする。

 「やっぱり難しそうね。だからマオさんが練習したくなる道具を用意してきたわよ。」
 「練習したくなる?」
 「こういうケースは珍しいから、良く考えてみたの。そうしたら、以外に簡単だったわ。マオさんが恥ずかしがるのは仕方のないことだから、恥ずかしくても、それ以上に悦びが得られればいいのよ。身体は悦びを求めているのだし、頭がそれを納得すればいいのよ。」
 「どういう事?」
 「マオさんに分かり易くすると・・・、マオさん、あなたは明後日からの学校に行く自信があります?」
 「自信? 先輩がこんな事しなければ・・・。」
 「そうじゃないのよ。あなたにも良く分かっていると思うけれど、身体がとてもスケベに成っているわ。ううん、ユリエちゃんに虐められているからという事ではなくて、マオさん自身の事よ。あなたの身体は色情狂と言ってもいい程に淫乱になっているの。もし授業中に催してしまったら、ユリエちゃんに見られながらもオナニーを続けた時と同様、始めてしまうわ。」

 それはマオにも分かり、恥ずかしさとつらさで唇を噛みしめていた。

 「連結バイブを着けているから、かなり治まるとは思いますけれど。」
 「エッ? このバイブが?」

 ユリエは不思議そうに尋ねた。

 「あら、知らなかったの? ただマオさんをペットにする為だけの責め道具ではないのよ。慣れて貰う為に、早目に装着したのだけれど、マオさんの症状はかなりM的な要素が強いの。だからかなりきつい器具を着けられているという意識が精神的満足をもたらすの。」
 「ヘーッ、そういう効果があったの。」
 「当たり前でしょ。私はセックスペットにするのに、ただ強引に被害者を責めるだけなんて事はしないわよ。あくまでも愛情を忘れず、被改造者にも最大の幸福を与えてきたわ。そうでないのは秘密の漏洩に関する事だけよ。たとえ家畜に堕とされる人であっても、快感を増して、快感を与えられる身体にするのよ。ところで、マオさんの場合は急性色情狂だから、バイブだけでは不足なの。学校で催さない様にするには、それ以外の時間はつらい程恥ずかしさを感じていなければならないの。沢山恥ずかしい目に遭っていれば、色情狂の症状が昇華されるの。精神的にはそれでいいけれど、肉体的にも充分に快感を感じないとならないの。その点は楽にカバー出来るわよ。ユリエちゃん、ちょっと手伝って。」

 弥生はユリエを連れて、奥の扉の外に置いてあった器具を運び込んできた。ただの古ぼけた台の様な物だが、何にしてもマオには責め道具の恥ずかしい代物にしか感じられない。

 「それは・・・?」

 マオは恐ろしい物を見る様に震えていた。

 「これは随分と沢山の人に使われてきたのよ。あ、そんなに恐ろしい物ではないわ。この台その物はね。」
 「おば様、これは何? 穴が二つ開いているところを見ると、ここにうつ伏せで乗ればオッパイが出るのは分かるけれど。」
 「そうよ。これはうつ伏せにする台よ。本来は乳搾りの為の台なの。この下に搾乳機を設置すればね。まだマオさんには使えないわ。さっき言った様に、充分に身体を満足させれば、色情狂発作が起き難くなるの。だから乳房のマッサージ機をセットするわ。クリトリスも同時にね。ただ、ある程度はユリエの手で直にマッサージして上げる必要があるわ。」

 ユリエはニコニコしながら頷いていた。

 「準備しますから、その間に散歩してきたら? だいぶ暗くなったから、マオさんも安心でしょう。最初の内は誰も居ない間の散歩で慣れるのよ。」
 「き・・・、菊野さん。本当にこんな格好で・・・?」
 「エッ? 当然でしょう? ユリエちゃんのペットなのだから。ある態度の運動は健康の為に必要よ。」
 「ダメッ、こんな格好のままじゃ・・・!!」

 泣き叫ぶマオを弥生とユリエは苦々しい顔で見おろしていた。弥生がスッとマオの後ろに回り込み、鎖を引き上げてクリトリスに触れた。

 「ゲフッ・・・! エッ? アーーーッ、イヤーーーッ!!!」

 激しい不快感と嫌悪感にマオは気が狂いそうになった。手早く豆巾着を被せられたのだ。手が届かず、足でも届かない。身体を曲げて顔を近付ける事も出来ない。

 「ダメッ、お願い。つらいのよ。外して・・・!!」
 「マオはペットだという自覚が少ないからね。良く躾けないと。散歩する?」
 「します。だから・・・。」
 「散歩するなら外して上げるわよ。さあ、階段を上がって。表に出たら外して上げる。」

 ユリエの強い意志は顔に現れていた。マオは豆巾着を外して貰うには表に出ないとダメという事を悟り、仕方なくではあるが、不自由な四つ足歩行で急いで階段を上がり始めた。ユリエはニコニコしながら後に続く。

 「ユリエちゃん。ついでだから、匂い付けの訓練もね。」
 「ウフフ・・・、はい、分かりました。」

 マオは気が狂いそうになりながらも一階のドアの前迄辿り着いた。さすがに外に出るという事には強い抵抗があり、泣いてユリエに哀願する。

 「やっぱりダメよ。こんな格好では出られない。」
 「あら、そう。それじゃ、暫くは豆巾着で楽しんでいなさいよ。」
 「クーッ、気が狂いそう。お願い、外して。」
 「狂っていいわよ。本物の色情狂に成れば、喜んで表を走り回る様に成るでしょうね。」
 「お願い。どんな事でもします。だから・・・。」

 ユリエは鍵を開け、ドアを開いた。暗くなってはいるが表が見える。マオは顔をひきつらせて後ずさりをした。その時、マオの豆巾着の上からユリエが強い摩擦を与えた。

 「ギヒーーーッ!!」

 耐えられないつらさが全身を襲う。その苦しさから逃れるには表に出るしかなかった。
 何も考えられない程の苦しみがスッと無くなって、ハッと気が付いた時、マオは建物の外に居た。そばに外した豆巾着を持ったユリエがニコニコしている。慌ててドアの方に戻ろうとしたが、クリトリスの鎖がピンと引っ張られ、強い痛みが走る。それと同時に快感が走る。

 「アフッ!」
 「さあ、散歩するのよ。ああ、あまり声を出さない方がいいわよ。私は構わないけれど、誰かが来るかも知れないわ。」
 「お願い・・・、恥ずかしくて、死にそう・・・。」
 「私が散歩と言ったら、散歩が終わる迄は戻らないわ。早く部屋に戻りたいなら、言う事を聞く事ね。今日は最初だから、距離は短くていいのよ。そうねえ、この林の向こう迄でいいわ。私が先に行って待っているから、早くいらっしゃい。」

 そう言ってユリエはすたすたと歩いて行った。

 「アッ、待って・・・。」

 マオも慌てて四つ足のままチョコチョコとユリエの後を追う。ユリエはゆっくりと歩いているのだが、マオは一所懸命動いても、なかなか進まない。それでもひたすらユリエの後を追う。回りの様子など考えられなかった。ただひたすら追い掛けるだけである。

 やがて林を横断した所に立っているユリエに追い付いた時、マオは息絶え絶えだった。

 「やれば出来るでしょ? さあ、戻るわよ。」
 「お願い、早く・・・。」
 「自分がペットだという事が分かったわね。」
 「はい。」
 「じゃあ、その練習もしないと。マオ、ここでオシッコしていきなさい。」
 「オシッコ? ここで?」
 「イヤならいいわよ。私は待つから。いつ迄も待つわよ。」

 部屋のドアはしまっている筈だが、それでもマオは戻ろうとした。しかしクリトリスの鎖を掴まれ、しかも近くの立木にくくりつけられてしまった。

 「少しは私も付き合って上げるけれど、そんなに長くは居られないわ。仕事も残っているしね。もししないならこのままにしておくわよ。暫くしたら様子を見に来るわ。それでもしていなければ、明日の朝にもう一度来て上げる。誰かに見られるかも知れないわよ。巧く助けてくれるかも知れないわね。但し、私はもう相手をして上げないから、バイブの電池が切れて、オマンコとお尻がパンクするのを待つだけよ。」
 「ごめんなさい。オシッコします。このままにされたら・・・。」

 マオは声を押し殺したまま泣きながら、両腕を木に支えて立とうとした。

 「マオ。あなたはペット。犬と同じ様にするのよ。」

 仕方なしに四つ足状態で息み始めると、

 「マオ、私は犬と同じ様にと言ったのよ。犬は片足を上げるのよ。」

 屈辱の中でマオは言う事を聞かざるを得ない。何とか片方の足を上げて排尿しようとした。しかしそう簡単には出来ない。

 「ウフフ・・・、いい格好ね。出し難そうね。最初だからお手伝いして上げるけれど、次からは自分でするのよ。」

 ユリエは肥大しているクリトリスを摘み、その根本の尿道をクリクリと擦り上げた。

 「アハーーン・・・。」

 緊張が緩み、いきなりの排尿が始まった。大陰唇が肥大したクリトリスと填め込まれているバイブによって開かれているので、片足を上げる事で、尿道口は完全に露出している。尿は白い糸の様にマオのやや後方へとのびた。いつ迄も続く長い排尿は、マオにとってはペットに成る事を自覚させるのに充分な効果を示した。

 「さあ、戻るわよ。先に行くから、ちゃんと着いて来るのよ。」

 マオは慌ててユリエの後を追う。心は急くのだが、思う程のスピードにはならず、そして涙が目を曇らせてしまうので、ただ焦るばかりだった。やっとユリエが待つドアに飛び込む様にして走り込み、ドアの閉まると同時に激しく嗚咽を漏らすのだった。階段を下りるのは難しく、上向きで一段ずつ下りる。その間もずっと泣き続けていた。

 「お帰りなさい。思ったよりも早かったわね。そんな姿でオシッコするとなると、もっと時間が掛かるかと思っていたわ。」
 「そうでもなかったわよ。ちょっとお豆を揉んで上げたら、すぐにしたわ。」
 「そう、良かったわ。ペットの飼育で一番大変なのが外でのオシッコなの。どうしても人間性を無視する事になるので、抵抗が強いのよ。だけど、オシッコ出来たとなると、マオさん自身がペットに成る事を理解した事なのよ。」
 「そ・・・、そんな事・・・、ありません。先輩が無理矢理・・・。」
 「誰もがみなそう言うわね。身体がペットに成っている事は分かっていても、心はなかなかそうはいかないのよ。だけど冷静に考えてみて。冷静というのは無理かも知れないけれどね。そんな四つ足にされ、オマンコとお尻にシッポのバイブを填め込まれ、表でオシッコさせられたのよ。もし絶対にペットに成りたくないと思うなら、たとえ一時的に凄い恥ずかしさを感じるにしても、逃げ出して、誰かに助けを求める事が出来るのよ。ただ、産婦人科のご厄介になって、そのバイブの除去をして貰えば済むわ。声は出せるのだから、大声で助けを求める事が出来るのよ。どうしてしなかったの?」
 「そんな・・・、そんな恥ずかしい事出来ません。」
 「確かに恥ずかしい事ね。だけどマオさんはその恥ずかしさとペットに成る事の比較をして、ペットの方を選んだのよ。それにオシッコをしなさいと言われてしたのよ。もし抵抗するなら何を言われても出来ない筈よ。」
 「だって・・・、だって・・・。」

 言い返せず、マオはただ嗚咽を続けるだけだった。

 「さあさあ、つらい思いをした後は心も身体もリラックスしないとね。」
 「おば様、準備は?」
 「出来ているわ。マオさん、今晩はずっと気持ち良いままお休みよ。明日の朝は少し早目に起きなさいね。学校へ行く支度をして上げるから。」

 マオはバイブを填められたままでの登校の不安と、今の屈辱から逃れられる期待とで不思議な感情の葛藤に苛まされていた。しかし二人の言う事を聞かない訳にもいかず、恐ろしい物を見る様に、台とその下の機械を見つめていた。

 「はい、この台の上に上がるのよ。」

 マオは二人を見上げながら渋々台に近付く。二人はマオを持ち上げ、台に乗せると、台の穴から乳房が下に出る。足は膝が付いたままで、結局四つ足の状態のままである。

 「ユリエちゃん、今日はこの台だけれど、明日からはちゃんとしたマッサージ機を用意して上げる。いきなりの要望だったでしょう。明日の午後の入荷予定よ。」

 弥生は台の下から下がっているマオの乳房にお椀型のマッサージ機を宛てがった。

 「ハフッ!」

 快感の予感が走る。そして乳房がピッタリと填まり込むとスイッチが入れられ、乳房に心地良い刺激が走る。

 「アフッ! これは?」
 「どう? 気持ちいいでしょう。ちょっとカップが大きいかも知れないわね。本来は搾乳機として使う物だけれど、マオさんのオッパイには気持ち良くなる筈よ。」

 確かにそうだった。乳房の根本から乳首に向かって引っ張られる様な刺激は快感とともに心に落ち着きと安らぎが広がる。気持ちいいとは言いたくないが、表情に出てしまっているのがマオ自身にも分かる。

 「それだけではないのよ。お豆もマッサージをして上げるわ。」

 ビクッとする刺激がクリトリスに与えられた。豆吸い出しの様な感触でクリトリスが吸い込まれたが、その後すぐに心地良い刺激が始まった。

 「アハーーッпE。菊野さん、これ・・・。」
 「どう? 強過ぎない?」
 「フーッ、つらいの・・・。」
 「つらい? 止めましょうか?」
 「違うの。気持ち良過ぎるのが・・・・。私このままスケベに成ってしまいそう。」
 「いいのよ。うんと気持ち良くお休みなさい。手足は自由にして上げる。アッ、逃げ出す事も出来るわよ。但し、明日の朝、ちゃんと学校へ行きたいなら、そのままで居た方がいいわ。充分にマッサージをしておけば、学校で色情狂発作を起こさない筈ですからね。」
 「はい。」

 マオは素直に従っていた。ボーっとする快感の中、やっと手足の拘束具を外されたが、マオはジッと乳房とクリトリスのマッサージ機に身を任せていた。そして夢中になってその快感の中に身も心も委ねていた。

 「おば様、大丈夫?」
 「大丈夫よ。もうマオさんは身も心もペットよ。増感されているらしいから、あのマッサージ機で夢中よ。明日用意するマッサージ機なら、ずっと楽に着けられるし、自分自身で着けられるわ。」
 「ねえ、おば様、その機械って、気持ちいいだけ?」
 「当然違うわよ。気持ちいいのは副次的な効果。本当は成長目的のマッサージ機よ。マオさん自身で乳房とクリトリスを大きくさせてしまうの。多分どっちも相当に大きく成るわ。マオさん自身の肉体がその傾向を強めている様だけれど、それのお手伝いをして上げるのよ。」
 「そうなのよね。どうしてか分からないのだけれど、私もマオのオッパイもお豆も大きく成るっていう確信があるのよ。だから凄く楽しいわ。」
 「ひょっとすると・・・、ううん、これはまだ分からないわ。さあ、明日の朝は早いわよ。マオさんの着付けをしなくてはならないのだから。」
 「分かったわ、おば様。それじゃお休みなさい。」
 「お休み、また明日。」

 弥生は帰って行き、ユリエも良がり続けているマオを嬉しそうに見つめていたが、上の自分の新しい部屋へと戻って行った。マオはただ乳房とクリトリスのマッサージの快感の中でいつのまにか眠りに落ちていた。



 マオは肩を揺すぶられて目を覚ました。

 「アッ、先輩。」
 「お早よう。どう、ゆっくり眠れた?」

 マオは起き上がろうとしたが、乳房のマッサージ機で引っ掛かって起き上がれない。

 「外して上げるわ。」

 ユリエは乳房とクリトリスのマッサージ機を外した。マオはやっと起き上がり、手足を伸ばした。

 「先輩、ひどいですよ。」
 「でも、気持ち良かったでしょう。いいのよ。あなたのお股を見れば分かるわ。バイブの脇からそんなに流しているのだもの。」

 マオは愛液が足だけでなく、床にも沢山流れ出しているのに気付き、顔を赤らめた。そして爽やかな目覚めであり、心もすっかり落ち着いている事に気が付いた。落ち着いているとなると、より昨晩迄の事が恥ずかしく感じられ、二穴バイブの快感を恥じ入るのだった。

 「先輩、私、これを着けたまま、本当に学校へ?」
 「当然よ。おば様も言っていたでしょう。マオのスケベの発作が起きない様にする為なのよ。さあ、おば様がマオの衣服を持って来るから、その前にシャワーを浴びて。散歩の汚れや愛液を落とさないと。何よりも自分では気が付かないでしょうけれど、凄く臭うわ。」

 それはマオにも分かる。ずっと発情させられっ放しで、愛液を滴らせ続けていたのだから。急いで部屋の隅のシャワーの所に行ったが、カーテンは無い。女同士なのでどうと言う事はない筈だが、何か違和感を感じるシャワーだった。マオはシャワーを浴びながら、

 「先輩、このシャワー、何か変な・・・。」
 「そうね。この部屋は元々が調教、改造室だから、上の部屋のシャワーとは違うわよ。」
 「上にも在るのですか?」
 「上は私用よ。だからバスタブも在るの。ここのは移動式のバスタブよ。」
 「移動式?」
 「この部屋で改造されるペットの形に合わせて、色々なバスタブを用意するのよ。例えば『粽』っていう、手足を一纏めに身体の後ろにしてしまう子なら、小さくて浅いバスタブ。巨乳、とてもマオには思い付かない程の巨乳だけれど、そういう子の場合は胸を置く台の在る物。肛門改造して、中を拡げっ放しにしてある場合はうつ伏せにならないとお尻の中を洗い難いわ。」
 「まさか・・・。」
 「家畜に迄堕ちた子はバスなんか使わないわよ。それにそこの排水溝はかなり大きいでしょう。大量浣腸の場合のトイレでもあるの。」
 「そんな・・・、アッ、そう言えばこの部屋にはトイレが無い。私もおトイレはここで?」
 「原則的にはね。だけどマオはそこでしなくてもいいのよ。」

 その言葉にマオはホッとした。しかし、

 「オシッコは昨日みたく表で。ウンチは栄養浣腸では殆ど出ないの。それでも残滓が出るけれど、それは吸引機を使うか、腸洗浄のパイプで排泄させるから。」
 「イヤッ、私は・・・。エッ、アアーッ?!」

 シャワーを浴びながら身体を拭っていたマオの指がクリトリスに触れた。自分への汚辱の原点である二穴バイブには触れたくなかったのだが、どうしても溢れている愛液を洗い流そうとしたからだ。そしてその大きく成ったクリトリスを摘んで、そこに受ける強い刺激とその大きさに悲鳴を上げた。

 「お豆が・・・、こんなに大きく・・・。」

 マオが嗚咽を上げ始めた時、階段を弥生が下りて来た。

 「お早よう。随分早く来たつもりだけれど、もう起きていたのね。」
 「菊野さん、私の・・・お豆が・・・。」
 「そうね。昨日クリトリスマッサージ機を着けた時、割りと大きく成っている感じはしたけれど。」
 「割りとじゃないんです。とても大きく・・・。」
 「そうなの? だとしたらショーツの穴を直さなくてはならないわ。オッパイの方は新しいブラを用意してきたけれど。」
 「オッパイ?」

 マオはその時初めて自分の乳房も数日前に比べて、かなり大きく成っている事に気が付いた。」

 「アアッ、オッパイも・・・。」
 「多分ホルモン分化しているのね。」
 「おば様、何ですか、『ホルモン分化』って。」
 「人間の男女の形態を決めるのは性ホルモンよ。女性でも男性ホルモンは在るし、男性も女性ホルモンが在るの。ただ、普通は良く混じり合っていて、その差は普通五%未満ね。五%の差で男女の肉体的特徴が現れるのよ。生まれたばかりではその差は一%未満だけれど、第一次性徴の頃で三%。第二次性徴で五%になるの。勿論個人差はあるから、女性っぽい男、男性っぽい女、あるいはムキムキマンの男、グラマーな女に成るのよ。但し、それでもせいぜい七、八%なの。もし十%だと女ならもの凄い巨乳、男だったら信じ難い巨根ね。だけど、ホルモンを注射してもダメなの。例えば女性ホルモンを注射すると、すぐにその反対の男性ホルモンが自然増加するわ。だから大量に注射しても、その量程の効果は出ないわ。そのバランスの取り方は個人差もあるけれど、一生一定なの。ただ、そのバランスの崩れが出る事があるのよ。それが『ホルモン分化』なの。多分マオさんにもそれが出ているのよ。クリトリスの肥大は男性ホルモンの増加に依るものなの。男性ホルモンがクリトリスに集中してしまうのよ。そうなると少し濃くなった女性ホルモンが乳房に現れ、オッパイが大きく成るわ。」
 「そんな・・・、そうした私は・・・?」
 「ホルモンが強く働けばそれだけ性器が大きく成り、感度も上がるわよ。気持ちの良いオナニーが出来るじゃない。」
 「イヤッ、オッパイはとにかく、お豆がこれ以上大きく成ったら・・・。だからショーツが穿けなくなっているんでしょ?」
 「そうよ。」
 「お願いです。私はペチャパイでもいいわ。普通の身体でいたいの。」
 「まだホルモン分化の症例は少ないので、解決方法は分からないの。でも、少しでも症状を押さえるなら、分化したホルモンを元に戻す様にするしかないわね。」
 「それで、どうやって?」
 「それは簡単。女性ホルモンは子宮と乳房で作られるわ。男性ホルモンはその反作用で全身で作られるの。ただ、女性ホルモンが乳房に集中しているから、男性ホルモンがクリトリスに集まってしまうの。だからホルモンを全身に流れる様にしてやればいいのよ。つまり乳房は良くマッサージして血液にホルモンを送り込むの。クリトリスも強く揉めば血液の流れが良くなり、ホルモン濃度が下がるのよ。」
 「それじゃ・・・、今迄の様に・・・?」
 「そうよ。身体に不調が起きた時、自分自身で治そうとする力、つまり自然治癒が働くの。マオさんはオッパイもお豆も揉まれると以前よりずっと気持ちいいでしょう。それは身体が自然治癒の為に求めているのよ。それとバイブを挿れられていて気持ちいいでしょう。」
 「そんな、私は・・・。」
 「いいのよ。気持ち良くて当然なの。クリトリスの近くでの振動、子宮に近い所での振動はその部分の血流を良くしているわ。当然ホルモンの混じり合いを促進しているのよ。それに昨晩の恥ずかしい体験もいいのよ。多分心臓が破裂するかと思える程の興奮をした筈。それは全身の血圧を上げ、新陳代謝を進めたわ。」
 「何だ、おば様。それじゃあ私、マオの身体を元に戻す為に色々していた訳?」
 「そうよ。残念?」

 そう言いながら弥生はそっとウィンクをし、首を振って拒否の意味を込めてユリエに返事した。

 「元に戻るかどうかはマオさんの病状次第だけれど、今迄の事をしなければ、すぐに色情狂が発症してしまうわ。肉体的な色情狂は現れ掛けているけれど、精神的な色情狂は完全に人格崩壊してしまう。本当の意味の精神異常になってしまうの。マオさん、つらければつらい程いいのよ。つらいという事は精神的には色情狂に成ってしまう事への強い抵抗になるの。ただ、どうしても慣れが発生してしまうの。昨晩の散歩は恥ずかしかったでしょうが、慣れてしまえば当たり前の事になってしまいます。」
 「そんな・・・、私はあんな格好で歩いて平気になんかなりません。」
 「そうあって欲しいけれど、激症色情狂の初期症状では、恥ずかしさも肉体的な快感、あくまでも肉体的によ。勿論精神的にはボロボロになりそうな程のつらさでもなのだけれど、肉体的には快感に感じる筈。それは愛液の出方に反映するから、ユリエちゃんにも判断出来るわよ。さて、ショーツを穿かないとね。」

 バッグから何枚かのショーツを取り出すと、それは全て赤いバラの柄である。

 「菊野さん、どうしてもそんなショーツでないとダメなのですか?」
 「それはマオさん次第。はい、穿いてご覧なさい。」

 マオは新しいショーツを受け取り、広げて見つめた。ユリエも興味深げに覗き込んだ。

 「あら? 随分厚手。」
 「そうですよ。どうしても愛液が溢れると思います。だから吸収用の布を入れてあるの。だから毎日穿き代えるのよ。でも、見た目には普通のショーツでしょう。内布は肌色で、ピッタリしているから、外布だけがショーツに見えるの。但し、外布の吸湿性は悪いわ。そうしないと染み出てしまいますから。シッポはお尻の窪みに合わせて後ろに上げて穿くのよ。」

 マオは意を決してそのショーツを穿いた。ショーツの布がクリトリスに触れると、強い不快感が走る。そしてクリトリスをショーツの下に開いている穴から出した時、やっとホッとした気分になった。

 「このままお豆に填め込むバラの花を直接着けるのは難しいわ。気持ち悪いでしょうし、填め難いわ。明日からユリエちゃんがして上げるのよ。」

 弥生は豆吸い出しのプラスチック筒にバラの花を通した。

 「マオさん、足を開いて。」

 マオは恥ずかしそうに足を広げ、下腹部を突き出した。

 「途中で緩むと大変よ。この花びらがクリトリスに強く刺激を与えてしまうの。逆効果ですからね。強く引っぱり出して上げるのよ。」

 そう言って弥生は豆吸い出しでマオのクリトリスをめいっぱい引き出した。

 「アッ、痛い!!」
 「我慢して。ユリエちゃん、いっぱいに引っ張って、一番奥に花びらを押し込むの。そしたら、クリトリスの付け根にリングを填めるのよ。」

 いっぱいにのばされているクリトリスの付け根にかなり強い締め方のリングが填め込まれた。シュポンと音がして豆吸い出しが外された時、マオは自分の股間をやっと見る事が出来た。

 「こんな・・・。」

 ユリエは嬉しそうに笑っている。バラ模様のショーツでは花びらも模様に見える。しかしその花びらの真ん中からは親指程の赤黒い出っ張りが飛び出しているのだ。

 「恥ずかしがっていないで、良く感じてみて。どう? 落ち着いている筈だけれど。」

 マオは少し動いてみた。確かに今迄と異なり、劣情が治まっている様に感じる。膣と肛門のバイブの異物感も減り、動きによって催してしまいそうになる事はなさそうだった。

 「ね、大丈夫でしょう。私にもマオさんの発作の内容が分かる様になりましたからね。クリトリスが布に触れられるのが不快で、体内に在るのも発作の原因らしいわ。だから強く引っぱり出しておく事が発作を押さえるのね。次は胸よ。多分このブラでいいと思うけれど。」

 「ブラも何か変な物で?」

 マオは不安そうに弥生を見つめた。

 「あら、違うわよ。大体マオさんは今迄のブラは使えないのよ。」
 「エッ? まさかオッパイも出したままに? そんな・・・。」
 「そうじゃないわよ。心配しないで。バストも大きく成っているから、今迄のブラでは入らないでしょ? マオさんのブラはBカップだったでしょう。今のあなたはCカップより少し大きいのよ。」

 それもマオには分かった。確かに大きい感じはしていたが、それでもC以上であるという事は擽ったい様な嬉しさであった。

 「乳房も性感帯なのよ。だからそこにも圧迫を掛けておく事が更に発作を押さえますから。衣服がきちんと着けられると言う事が逆に発作を促す恐れがあるのよ。だからこそ外せないバイブやクリトリスの引き出し、それと乳房への圧迫で押さえるのよ。」

 マオは少し涙ぐんでいた。

 「そうだったんですか。私はてっきりただ私を辱め、虐めるだけなのかと思っていました。」
 「ウフフ・・・、ユリエちゃんはそうだったのでしょうけれどね。だけど、SのユリエちゃんがMのマオさんを責めるのがいい効果なのだから、マオさんがペットになる事は決定的なのね。だってペットに成らなければ色情狂に成ってしまって、結局Mのマオさんはペットに成るわ。色情狂に成らない為にはペットに成るしかないのよ。だからどっちにしてもペットに成ってしまうの。ただ、色情狂として精神異常になるかそうでないかの違いだけ。はい、このブラよ。少しきついけれど、気持ちのいいブラよ。」

 手渡されたブラも不思議な感触で、やはり厚手だった。それを普通のブラの様に宛てがったが、なぜかカップが小さく、乳房に被らないのだ。

 「普通のブラではないの。これも自分では着け難いのよね。ユリエちゃん、手伝って上げて。」
 「これもですか? ショーツだけでなく、ブラも自分で着けられないなんて・・・。」
 「マオ、いいわよ。私としては、私が居ないとマオは下着が着けられないなら、マオは私から逃げ出せないもう一つの鍵だものね。で、どうするの、おば様。」
 「ブラのカップの縁を強く引いて拡げて。シリコンゴムの繊維なので、かなりきついけれど。」
 「こう?」

 ユリエはブラのカップを力を込めて拡げる。

 「はい、マオさん、拡がっている内にオッパイを押し込むのよ。」

 マオは急いでカップに乳房を押し込んだ。ユリエの手の力が抜けると、まるでカップに吸い込まれる様に乳房が強く引き込まれる。

 「ウッ、きつい・・・。」

 しかしそのきつさはむしろ心地良かった。乳房全体に強い圧迫を感じ、付け根も強く絞られるので、乳房全体が丸く球形になる。反対側のカップをユリエが引き拡げ、もう一つの乳房に填め込んだ。
 「うーん、手間が掛かるのね。あらっ? ヘーッ、凄くいい形に成るのね。ちょっと羨ましい形ね。Cカップでしょ? ずっと大きく感じるわ。」
 「でも、いきなりバストが大きく成ったと思われるのは変でしょ? だから少しずつ大きさを目立たせていかなくてはダメよ。最初はブラの紐を強くして、出来るだけ扁平にするの。それとゆったりとした上着で隠すのね。」

 違和感はあるものの、一応学校へ行くだけの姿にはなれた。

 「これでいいんですね?」
 「アッ、それからもう一つ。マオさんは体育は無理よ。体育着に着代えるのは無理だし、第一ジャージのズボンではクリトリスが触れてしまうのよ。それとバイブを挿れたままでは無理ね。だから私が診断書を用意して上げたわ。」
 「診断書ですか?」
 「そうよ。体育をずっと休むとなると、それなりの言い訳を用意しておかないとね。上気していますから、顔が赤いし、万が一催してしまった場合のことを考えると、心臓が悪いという事にします。分かりましたね?」

 マオは本当に嬉しく感謝した。自分の病気の為に一所懸命してくれといると思った。

 「マオ、分かっているわね? あなたは私が居ないと死ぬ事になるのよ。授業が終わったら、この部屋に戻るのよ。私より先に終わる筈ね。この部屋ではちゃんと裸になっている事。」
 「そうよ、マオさん。あなたは衣服を着けているのは凄いストレスなの。これはユリエちゃんの趣味だけでなく、出来るだけ素肌を風に晒しておく方がいいの。それとユリエちゃん、マオさんの乳房とクリトリスのマッサージ機は使うのだけれど、出来るだけあなたの手でして上げてね。やはり機械よりはずっと効果が高いし、精神的にも発作を押さえる効果がありますからね。マオさんはスケベな気分でいる方
がいいの。絶頂を迎える回数が多い程、発作は起きなくなりますから。アッ、そうそう、大切な事を忘れていたわ。そのショーツだとオシッコが出来ないのよ。分かるでしょ? だから学校では水分を摂らない事よ。大便の方はバイブが塞いでいるし、栄養浣腸だったから出ない筈ですけれどね。その為にも当分は栄養浣腸で過ごさないとならないですからね。」
 「エエーッ? 普通のお食事はダメなんですか?」
 「ユリエちゃん、準備して。排泄が出来ないのよ。だから消化吸収の良い物をお尻から入れるの。」
 「だったら・・・、それを口から・・・。」
 「そうね、マオさんには分からないのかも。多分身体が受け付けないわよ。試してみましょうね。マオさん、水を飲んでご覧なさい。」

 マオは弥生の言う事の意味が理解出来ず、言われるままにコップに水を入れた。そして二人を見回しながらその水を口にした。

 「ブゲッ・・・?!」

 マオはまるで泥水でも飲んだかと思える様な不味さに水を吹き出した。

 「ここの水道水、腐っているわ。」

 弥生はニコニコしながらそのコップを受け取り、一気に飲み干した。マオは呆気にとられていた。

 「ちゃんとした水よ。マオさんの身体はとても素直な状態なの。気持ちいい事が発作を押さえると言ったでしょう。それと同じで、体にいい物はちゃんと消化吸収するし、具合が悪ければ美味しくなんか感じないのよ。この水が不味いと感じるなら、身体が水を拒否しているからよ。」
 「マオ、お尻を上げて。栄養浣腸を入れるわよ。」

 マオは水が飲めなかったというショックで、素直に栄養浣腸を受け入れた。そして流動物がすんなりと腸の奥に送られていく事を再認識した。

 「普通は栄養浣腸に慣れるのには一ヶ月程度は掛かるわ。だけどマオさんの身体はそれを受け入れているのよ。胃は既に縮小していると思うの。食べると大便になるから食べられないと思うけれど、身体の方も拒否する筈よ。」

 マオはジッと弥生の言葉を聞きながら、栄養浣腸が体内に吸収されていくのを待っていた。



 登校時間になり、ユリエはマオの手を引いて部屋を出るのだが、マオはなかなか決心がつかない様で、ズルズルと引っ張られる様に学校へ向かう。しかし涙も流せないし、嫌がる声を出す事も出来ない。一年のクラスの方に押す様に送られ、ユリエははしゃいだ様な顔で三年のクラスへ向かう。


 マオは授業に身が入らない。体内に伝わるバイブの振動音が他人に聞かれないか不安であり、更に意識を集中してしまうとまともに快感を感じる。そしていつ無意識にクリトリスに手が伸びてしまうか心配だった。しかしその様子は他人には病気の影響でつらそうに見えていた。

 「金田さん。」
 「・・・・・。」
 「金田真央さん!!」
 「エッ、アッ、はい。」
 「苦しそうよ。」
 「アッ、先生。それ程では・・・。」
 「心臓が悪いのだそうね。無理はしないでね。いつでも具合が悪くなったら、保健室に行くのよ。みんなも注意して上げてね。」

 クラスの全員が脂汗をかいているマオを心配そうに見つめていた。


 やっとつらい授業が終え、放課後の掃除も隣の子が代わってくれた。マオはお礼を言い、少しふらつきながら下校する。その姿は病弱な感じを誰にも与えていた。

 「心臓が悪いのか・・・。結構健康そうに見えていたけどね。」
 「若い人でも多いそうよ。」
 「心臓じゃ、いきなり具合がおかしくなるものな。」


 マオはやっとの思いで職員寮に戻れた。まだユリエは戻っていないので、急いで地下室に下りる。そして焦って衣服を脱ぎ放った。そしてパッツリとしているブラを強く引っ張って脱ぐ。

 「ウーッ、つらかった。なぜこんなに服がつらいのかしら。」

 バラ柄ショーツの中央の肉の突起物は破裂しそうな程に肥大していて、強く押し付けられていた乳房は赤く蒸れている。そして乳首が勢い良く突き立っている。ショーツも脱ごうとすると、花びらの部分を残してしか脱げない。そしてショーツの布が触れてしまうと、不快な刺激で飛び上がってしまう。リングで押さえ付けられている花びらは簡単に外せないので、そのままベッドに乗って自慰を始めるのだった。


 「だだ今。あら、やっぱり。」

 ユリエが地下に下りてきた時、マオはまだ自慰を続けていて、ユリエには気が付かなかった。ユリエはそーっとマオに近付き、いきなりクリトリスを摘み上げた。

 「アヒーーーーッ!!」

 マオはいきなりの快感で一気に達してしまった。

 「ウフフ・・・。相変わらずね。むしろ感度が上がったみたい。」

 失神してだらしなくのびているマオを見下ろし、ニタニタ笑いを浮かべている。

 「それにしてもおば様は上手ね。私も巧く騙されてしまったわ。だけどマオは色情狂の発作を起こさない為と言われている事が、全てお豆とオッパイを大きくされたペットに成る目的だという事を知らない。自分自身の努力でペットに成ってしまうのよ。さてと、準備をしておかないと・・・。」



 「うーん、エッ、アアーッ?」

 マオが意識を取り戻した時、既に手足は拘束具を着けられていて、四つ足状態にされていた。

 「残念だった? 本当はこれを着けたくないのは知っているけれど、大人しい内に着けておいたのよ。」

 マオはしまったという顔で舌打ちした。

 「どうだった?」

 マオは起き上がろうとして身体を揺すっていた。

 「どうって?」
 「学校でよ。つらかった? 多分そうだと思うわ。だからこの部屋に戻って、すぐに裸になったのよね。」
 「ええ、つらかったわ。それ以上に心配で・・・。」
 「おば様が保証してくれているから、私に従う限り、発作は起きないわよ。それより色情狂に成ってしまっている事は分かるわね?」
 「色情狂? イヤッ、私は絶対に成らない。」
 「程度問題だけれど、マオは既に色情狂よ。だって露出狂なのは分かっているでしょう? 露出狂と言うのは、自分の裸を見せたい衝動で脱ぐのは精神的露出狂だけれど、マオの様に衣服を着けているのが不快で脱いでしまう肉体的露出狂なのよ。」
 「だって・・・、私・・・。」

 マオは言い返せなかった。確かに服を着ていると落ち着かないし、脱いでからは自慰をしたせいもあって、爽快だったのだ。

 (ヘーッ、おば様に言われた通りに言ったら、考え込んでいる。)

 「肉体的露出症のもう一つの証拠は、触って貰いたいというのがあるそうよ。どう? さっきはお豆を揉んで上げたら、いきなりとんじゃった様だけれど、もう一度揉んで上げる?」

 マオは思わず生唾を飲み込んでしまったが、頷く事は出来ないでいた。

 「言葉としてはイヤだと言いたいでしょう。だけど身体が肯定していて、その葛藤で答えられないのよね。だけどね、身体はちゃんと求めているわよ。乳首をそんなに尖らせ、お豆も張り裂けそう。ベッドを濡らす程に溢れさせていて。」
 「だって・・・。」

 マオは手足を拘束されて仰向けのまま、バタバタしていた。本当は身体を隠してしまいたい程に恥ずかしい。

 「いいのよ。我慢はストレスその物。いかせて上げるわ。」

 ユリエはマオの乳房と股間に手を伸ばした。マオは大人しく待っていて、クリトリスに触れられてピクッと仰け反ったが、それでもすぐに甘えた様な鼻声を出すのだった。そして激しい高まりはすぐにマオの限界に達し、ユリエも驚く程の激しいアクメを迎えてしまった。

 「本当に凄い感度だわ。それにしてもこんなに感度が高いのに、バイブを挿れたままでも気が狂わないのね。おば様にはかなり分かっているらしいけれど、どんなペットに成るのかしら。とても楽しみ。さあ、私としては出来るだけ早く学校へもいけない身体にしてしまいたいから・・・。」

 ユリエはマオを持ち上げ、マッサージ台へと運んだ。そして乳房とクリトリスのマッサージ機を着ける。精神の弾け翔んでいるマオだが、マッサージは肉体に快感をもたらし、全身がダランと伸び切っていた。

 暫くして意識を取り戻したマオだが、マッサージの心地良さに夢うつつのままだった。

 少ししてユリエが鎖付きのクリトリスリングを持ってきたのを見て、それが散歩の準備である事を悟り、せっかくの陶酔感が噴き飛んでしまった。

 「先輩、それ・・・、散歩の?」
 「何だ、気が付いていたのね。そうよ。外はかなり暗くなったわ。だから散歩に行きますよ。」

 クリトリスマッサージ機をつながれたままグンと引っ張られ、クリトリス全体が体外に引き出された様になり、その付け根に鎖を填め込まれた。痛みは快感になるのだが、それでも恥ずかしい散歩の事を思うと素直には悦んでいられなかった。それは精神的な嫌悪なのだが、肉体的にはマオにも良く分かる程の高まりが来てしまっていた。

 「さあ、行くわよ。」
 「待って、先輩。まだ気持ちが定まらないの。もう少し・・・。」
 「そう、今すぐなら昨日と同じコースだけれど、五分待ったら林の周りを回るわ。」
 「ダメーッ、そんなの。そんな事したら見られてしまうかも知れない。」
 「十分待つなら表の通り迄にしますからね。」
 「イヤーッ、驚かさないで。」
 「はったりじゃないのは分かるわね。どうする?」
 「ごめんなさい、行きます。」

 マオは慌てて階段を昇り始めた。少し慣れたせいもあって、昨晩よりはずっとスムーズに昇れた。マオには諦めの気持ちがあった。早く恥ずかしい散歩を済ませてしまえば、その後のマッサージが楽しみとしてあるのだ。そして早く歩ければそれだけ早く恥ずかしい時間が終わるのだ。マオはひたすらユリエの後を追い、林の中をチョコチョコ四つ足で進んだ。そして林を抜けた。

 「マオ、大したものね。随分上手になったわ。」

 全身運動で息を切らせていたが、それでも我ながらスピードが上がったと思った。

 「はい、ここでオシッコよ。」

 それも拒絶出来ない。分かってはいるが、自分からの排尿は難しかった。昨晩の様にユリエが誘ってくれず、ひたすら息む。やっと尿意が出てきて、片足を上げてショーッと音を立てて小便をした時、ユリエがいきなり反対の方を向いて声を発した。

 「あら、佳枝さん、今晩は。」
 「キャッ!!」

 かろうじて悲鳴を飲み込んだマオは慌てて林の中に逃げ込んだ。小便を止めようにも、一度で出してしまうと止める事は出来ない。

 「アーッハッハッハッ・・・。」

 ユリエの笑い声にもマオは薮に隠れて震えていた。

 「マオ、嘘よ。誰も居ないわよ。」

 マオがそっと顔を上げて周りを見回したが、確かに誰も居ない。そしてやっと止まった小便が再び激しい音を立て、マオの膝の回りを濡らしていた。

 「先輩・・・、ひどい・・・。」
 「アハハハ・・・・。やっぱり恥ずかしいんだという事は良く分かったわ。私のオナニーして貰う事を素直に悦び、バイブを挿れたままでのオシッコを平気で見せられているから、ひょっとしたら精神的にも露出狂に成れたのかなと期待していたんだけれど。」

 マオはただ泣きじゃくっていたが、それでも必死に声を出さない様に唇を噛みしめていた。


 部屋へ戻るのにも必死の勢いだった。肘、膝の痛みなど忘れて走って戻る。地下室へ戻って、やっと声を出して泣く事が出来ると思った途端、弥生が入ってきたのだ。

 「アッ、おば様。」
 「はい、今晩は。あら、マオさん、今日もいい運動が出来たみたいね。」

 マオはふてくされた顔で弥生を見上げていた。

 「お約束のマッサージ機よ。」
 「アッ、見せて。」

 ユリエはニコニコして弥生の差し出した袋を開いた。

 「随分と小型だけれど・・・、ヘーッ、このままだとちょっと大き目のブラね。あらっ? お豆の方の機械は?」
 「入っているわよ。小さいけれど。」

 ユリエは袋を逆さにした。するとコロンと小さな肌色の塊が転がり出た。

 「これ? これも随分小さい。それに何だかオチンチンに似てるわね。こんな物でいいの?」
 「それがマオさんに一番いいマッサージ機なのよ。」

 ユリエはそれを摘み上げて見つめていたが、少し訝しげだった。

 「なぜかマオさんのクリトリスは布に触れるのが凄く不快よね。だからクリトリスを器具に吸い込ませたままにしておけばいいでしょう。これだと、学校に行っている間でも使えるわよ。」
 「ヒッ、まさか授業中もマッサージをしたままにされてしまうの? そりに、そんな物を着けたら、まるでオチンチンみたいで・・・。」
 「アハッ、それはいいわね。おば様、いいわ。」
 「ウフフ、そう言うと思ったわ。マッサージの程度はユリエちゃんの気分次第よ。設定次第で、色々なマッサージかを決められるの。」
 「ヘーッ、いいわね。で、どう使うの?」
 「その前に、このマッサージ機は既製品なの。本来の目的は別の仕様なのよ。いわば、自動の豆吸い出しなのよ。」

 マオはビクッとした。快感を与えてくれそうなのは分かるのだが、豆吸い出しの為にクリトリスがかなり肥大してしまっていると思っているのだ。それをずっと着けられていては、もっと大きく成ってしまうかも知れないと思ったのだ。

 「マオさんには分かった様ね。それが欠点でもあるし、本来はその目的の為に開発された器具なの。但し、マオさんが思っている様にはならない物よ。物理的にはクリトリスはかなり肥大出来るけれど、それは単に血液が集まって肥大しているだけなの。勿論時間を掛ければ組織が順応し、それなりに大きく出来るけれどね。クリトリスが大きく成れば、刺激が強くなるわ。本当の使い方は、これで大きくしたクリトリスを責めて激しく催させる為の物なの。もし普通の女の子がこれを着けられてしまった時の事を想像してみて。どうなると思う?」
 「うーん、マオみたいに色情狂に成るのかしら?」
 「私は違う!!」
 「肉体的にという意味よ。」
 「豆吸い出しとは言っても、ある程度の前処置をしておかないと、つまり少しは大きくしておかないと外れてしまうのは分かるわね。だからある程度の調教が済んだ段階で使われるの。多分精神的にはズタズタになっていると思うわ。だけどこれを使う場合というのはセックスレスの場合なの。ただの強姦では不要ですもの。バイブ責めはあってもね。そしてこれを着けられ、強い刺激を受け続けさせられたら、まず催しっ放しにされるのは分かるわね。この器具その物は小型だから、外見からは装着が分からないけれど、催したままの状況は誰にでも分かるわ。多分愛液も流れっ放し。つまり誰もが色情狂であると認めるの。そう思われるのはつらいわよ。実際にそうであってもね。そしてやがて本当の色情狂に成るの。自分からセックスを求める様に成るのよ。」
 「イヤーッ、そんなの着けないで。私はそんな事に・・・。」

 マオは悲鳴を上げて後ずさりした。

 「残念ながら・・・、マオさんの場合にはそうはいかないのよ。」
 「エッ、ダメなの?」
 「マオさんは肉体的には色情狂が発病しているわ。だからこれを着けても無意味なの。むしろ逆効果というか・・・、精神的な色情狂の発症を押さえてしまうのよ。それにユリエちゃんの責めによって、ある程度の耐性が出来てしまっていますから、ただ気持ちいいだけ。」
 「なあんだ。」
 「取り柄としては、マオさんはいつでも気持ち良くなっていられて、つまりそれは精神的な落ち着きを得られるという事。それと吸い出しっ放しにしておけば、少しはクリトリスは大きく成るから、更に感度が高まるという事位かしらね。勿論責め具ですから、設定次第では激しい快感を受けさせる事も出来るわ。マオさんが素直じゃない時にそうすれば、いきっ放しよ。」
 「まあ、いいわ。少なくともずっとマッサージ機を着けさせられているという事だけでも、マオが自分がMで、私のペットだという事を自覚出来る訳ね。」

 それでも普通人を色情狂にしてしまう器具、自分にはその影響がない、それは自分が色情狂であるという事を再認識させられてしまう器具、おぞましい器具であった。

 「さあ、ちゃんと着けるのよ。」

 ブラ型のマッサージ機もおぞましいのだが、クリトリス用の方に注意がいっている間に乳房を包み込まれてしまった。

 「うーん、これは少し大きいわね。これだと着けたまま登校は無理ね。」
 「これはね。これだって既製品ですから。もう少し待って。薄手のマッサージブラを用意しますからね。」
 「ヘーッ、そんなの在るの?」
 「これは物理的にマッサージするので、機械部分がどうしても大きくなってしまうの。登校用なら低周波マッサージ機能付きだから、機械部は無いので、殆ど普通のブラと同じよ。でも、気持ち良さはこちらの方が上の筈よ。」
 「いいわ。お願い、それも用意して。それでこれはどうなるの?」
 「マオさんは初心者ですから、あくまでも気持ち良くするだけでいいのね。だから弱設定よ。」

 弥生はブラの紐の背中の部分のスイッチを入れた。途端にカップ部がクネクネとくねりだし始めた。

 「アヒッ、菊野さん、これで弱?」
 「そうよ、強過ぎる?」
 「強い・・・。アフーッ・・・。」

 たちまちマオは良がり出してしまい、愛液が溢れる。四つ足での体勢でいられなくなり、仰向けにゴロンと転がった。

 「いい感度ね。マオさんは相当感度が高くなっているのね。」
 「おば様、お豆のマッサージ機は?」
 「いいわ。着けて上げるから、まず鎖リングを外して。」

 ユリエがクリトリスリングを外そうとすると、既に喘いでいるマオはたちまち上り詰めてしまった。

 「おっと・・・。それにしても感度が良過ぎるわね。」

 ユリエはやっと大人しくなって、足を拡げたマオの股間を覗き込んだ。肥大しているとはいえ、クリトリスの付け根に填まるリングは簡単には外せず、いじり回していると意識が無くても喘いで動いてしまうのだ。

 「フーッ、やっと取れた。お豆は随分大きく成ったけれど、それでもリングは外し難いわ。もっと大きなリングなら外し易いけれど、そうしたらお豆ももの凄い大きさに成ってしまうし・・・。」
 「あら? 大きくてはイヤだったの?」
 「エッ? もし成るなら、もっと大きい方が楽しいわよ。虐め易いし。もしマオのお豆が卵位の大きさにでも成るなら、握り易くていいわよ。」

 弥生はニコニコしていた。

 「これは小型だから、電池は一日しか保たないの。バイブと同じで、スタートさせたら、電池がある程度弱くならない限り外れないのよ。設定の仕方を教えるわ。これを見て。」

 ユリエはその器具を覗き込み、小さなスイッチを見た。

 「強弱の変化と時間の設定だけれど、マオさんの登校時間から考えると、今晩はずっと強めにしておくわ。そして明日の朝からお昼迄は弱で、お昼休みに少し強くするの。午後は一時限よね。その間はもう一度弱で、放課後は強に戻すわよ。その後はずっと強のままでいいわね。外し方だけれど、この脇の小さな穴に細い棒を挿し込むだけでいいの。」
 「あら、それじゃ、マオにも外せちゃうわよ。」
 「大丈夫。ユリエちゃんが外す場合でも、マオさんの身体やこの器具に触れてはダメよ。このリセットスイッチは微弱電流を関知していますから、スイッチに器具から出ている電流を検知している場合は外れない様になっているの。これだって責め具ですから、本人には外せないのよ。」
 「ヘーッ、良く出来ているのね。あれ? この先端の穴は? それにお豆を入れる方からは細い紐・・・、チューブ? これは何?」
 「マオさんがオチンチンみたいって言っていたけれど、正にその通りね。肥大したクリトリスは、それでなくても尿道を覆い被るでしょう。尿で濡れていると不潔だし、かぶれ易いわ。だからこれを着ける時は尿道カテーテルの様なチューブで、オシッコは本当にオチンチンの様に先端から出すのよ。それと豆吸い出しの機能として、ゴム球式の物はクリトリスだけを吸い出すのだけれど、こちらの方はクリトリスだけでなく、尿道の少し下迄吸い込み続けているの。長く使えば、尿道の下も盛り上がって、クリトリスの中に尿道が出来た形に成るわ。ただ、本当にオチンチンみたいには出来ないの。クリトリス改造をする場合の前処置なの。」
 「ウワーッ、凄い。もし、大きく出来たら、絶対にマオのお豆をオチンチンみたいにしてみたい。」
 「大丈夫。そう成るわ。そうすると言うのではなくて、そう成るのよ。」
 「エッ、どういう事?」
 「ううん、今は良く分からないけれど、私の勘が何かを感じているという事ね。」
 「おば様の勘て凄いから。じゃあ、着けてみますね。」

 ユリエはクリトリスマッサージ機の管を僅かに覗いている尿道口に挿し込んだ。そしてマッサージ機の穴をクリトリスに宛てがう。グイッと押し込むと、内部でチッと軽い音がし、その後、ブーンという振動音が響いた。マッサージ機はクリトリスを固定するリングを絞り始め、更に内部のマッサージ機能部分を膨らませてクリトリスを圧迫していく。その感触はマオに良がり声を上げさせていた。

 「ユリエちゃん、もう手を離してもいいわよ。すぐに小型モーターで減圧を始めるわ。」

 弥生の言う通り、グーンとモーター音が始まり、減圧と同時にマッサージ機はマオの陰唇を拡げて、まるでめり込む様に填まり込んでいくのだ。

 「アヒッ、痛い?」

 強い圧迫でやっとマオは目覚めた。

 「アッ、イヤッ!! 変な物・・・?」
 「どう? 着けて上げたけれど、マオが言っていた様に、本当にオチンチンみたいだわ。」
 「アッ、ダメッ、取って!! ヒグッ、強い!!」

 マオは慌てて起き上がり、股間を震わして振り飛ばそうとした。しかしマッサージ機はしっかりと股間に填まり込んでいる。

 「おば様、これを着けていると、穴あきショーツは穿けないわね。」
 「そうね。普通のショーツでいいわよ。それにオチンチンと違うから、前を盛り上げないわ。」
 「ダメッ、これじゃ、足を閉じられない。アハーッ、きつい!!」

 マッサージ機がいきなり強い刺激を与え始めた。マオは転がりながら外そうとするが、手も足も届かず、ただ激しく突き上げる快感に転がり回るだけだった。それをユリエはニコニコしながら見つめていたが、弥生が何か考え込んでいるので話し掛けた。

 「おば様、これ、凄いいいわよ。まるで本当のオチンチンみたい。」
 「本当のオチンチンねえ・・・。どうもイメージと違う。」
 「おば様、どうしたの?」
 「エッ? アッ、いえ・・・。そうねえ、まだ当分このマッサージ機を着けておくなら、いかにもオチンチンらしい形のマッサージ機の方が面白いかもね。その方がマオさんを恥ずかしがらせる効果もあるし。」
 「出来るの? それならその方がいいわ。」
 「イメージが固まったら作って上げるわよ。」
 「お願いしますね。」
 「そう・・・、その方が本物に成った時・・・。」
 「エッ?」
 「アッ、こっちの事。」

 ユリエはただ楽しんでいたが、弥生の方はジッとマオの股間を見つめ続けていた。





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