「クーッ、気持ち悪い!!」

 学校から戻ったマオは急いで衣服を脱ぎ去る。乳房の圧迫もつらいのだが、今日は特にペニスが不快だったのだ。授業中に勃起してしまい、スカートに触れてしまうので、スカートをこっそりと持ち上げていなければならなかったのだ。休み時間にトイレに行き、小便をしようとしてもそれ程溜まっておらず、勃起がなかなか治まらなかったのだ。それと女子トイレでの小便が今日程不具合である事も初めてだった。ペニスを押し下げても便器に向けられず、かなり前屈みにならねばならなかった。

 しかしその勃起も室内で裸になった途端にスーッと解消したのだ。

 「何よ、このバカオチンチン! 今になって治まるなんて。」

 暫くしてユリエが弥生と一緒に下りてきた。

 「マオ、どうだった?」
 「勃起するそうね?」
 「菊野さん、私のオチンチン、一体どう成るの?」
 「だからいつも言っている通り、肉体的な変態化は進むわ。精神的にも色情狂に成ってしまえば、肉体的な変態化はかなり治まるのだけれど・・・。」
 「どうして・・・?」
 「マオさんはとても難しい状況にあるのよ。人間は精神と肉体のバランスを取る様に働くの。肉体は完全な色情狂に成ろうとしているわ。だけどマオさんは心迄色情狂には成りたくないでしょう? 私もそう成らない様に努力しているのよ。ところが肉体の方は心も含めて、完全な色情狂に成ろうとしているのに、頑として精神は抵抗しているの。だから肉体はまだ色情狂の程度が低いと考え、もっと変態化して、精神を引っぱり込もうとしているの。だからユリエちゃんがマオさんに恥ずかしい事をさせたり、バイブを挿れっぱなしにしているのは、肉体に色情狂としての満足感を与える事で、症状を押さえようとしているのよ。だから少なくとも発作は起きていないわね?」
 「じゃあ、私は・・・、精神迄色情狂に成らない限り、この身体はどんどん・・・?」
 「限度はあるわ。ただ、どっちにしてもマオさんにはつらい事なの。肉体的に激しい変態化をしても精神を保つか、精神迄の色情狂に成って、変態化を押さえるか・・・。だからどちらにしても普通の日常生活は不可能になるの。」

 マオはある程度諦めは付いていたが、それでもズバリと言われるとただ嗚咽を漏らすしかなかった。

 「だけど前にも言った通り、ある程度は幸運だったわ。最悪の場合、つまりマオさんが心迄色情狂に成ってしまっても、私達で面倒見て上げられる。次善の肉体色情狂迄でも同じよ。それにマオさん自身は、素晴らしい快感は保証されているわ。もし、これは可能性は全く無いのだけれど、もしマオさんが完全に回復して元に戻ったとしたら、これは恐ろしい事になるのよ。」
 「どうして? 元に戻れるとしたら、私には一番望ましい事よ?」
 「普通であればね。マオさんは戻れないのよ。もし元に戻ったとしたら、今の素晴らしい快感は全く失われるわ。最初から普通のままであれば平気だったでしょうが、今の快感を知ってしまった以上、元に戻ってしまうと、それ迄の快感ですら、全く感じない不感症に成ってしまうの。それも最初からの不感症であったのならそのまま人生を過ごせるわ。だけど一度味をしめてしまっているから、肉体的にも精神的にもとんでもない欲求不満に成ってしまう。それは恐ろしいわよ。肉体、精神ともの欲求不満はすぐに精神崩壊を起こしてしまうわ。それは精神的な色情狂。そして快感を得られない苦しい色情狂。多分自殺以外に解決法は存在しない。或いは脳死に近い程の自我崩壊ね。」

 マオは真っ青になって震えていた。声も出せないのだ。

 「肉体的な変態もつらいわ。だって凄い快感で、自分だけが幸せを得ているのって、結構気兼ねよ。全く表に出られない訳ではないし、世の中にはマオさんの知らない世界があるのよ。マオさんの身体を羨む人は多いのよ。なぜマオさんがこんなにひどい状況にあるのに、私がこんなに楽天的でいられるか分かります? ユリエちゃんも知らないでしょうが、私には自信があるのは分かるわね? 確かにマオさんは失うものは大きいわ。だけど、それ以上に大きなものを得られるのよ。それもマオさんにはまだ分からないでしょうが、とても大きいのよ。」
 「そうよね。おば様は凄い自信たっぷり。」
 「それはね、マオさんが決して不幸には成らない、そうじゃないわ。素晴らしい幸福を得られる事が想像出来るからよ。」
 「本当ですか? 私は変態に成っても幸せに成れる?」
 「そうよ。幸せというのは自分が幸せと思っている事だと言ったわね? マオさんは変態ではあるけれど、既に普通の人よりも素晴らしい肉体であるのよ。ただ、常人と違う事がつらいのでしょうけれど。身体については諦めて貰うしかないわ。だけど私はマオさんを絶対に幸せに出来る。ユリエちゃんもそのお手伝いをするけれど、マオさんが幸せになりたい、幸せになろう、幸せになるという事を信じていないとね。」

 マオは半信半疑だったが、それでも弥生の笑顔には何か希望を感じられるのだった。



 毎日の登校はかなりつらく感じている。授業中は殆ど勃起したままで、スカートに触れる亀頭が不快でたまらない。ペニバンは使う必要がない程だった。実際には萎えてしまい、包皮が被り始めると、マオの不快感は無意識に勃起を望むのだ。ハッと気付いてその意識を拭い去ろうとした時には既に勃起してしまうのだった。授業中はただペニスに意識を集中してしまい、それが更に勃起を促すという悪循環だった。
 それとつらさを感じるのは潜在意識的に週末に近付く事にもよる。マオ自身は休み及びその前日に変態化が急激に進む事を悟っていた。肉体的に高まり易く、その快感に溺れてしまう事を心が恐れているのだ。その葛藤が精神的不安をもたらすのだった。

 そして再び金曜日。土日の連休はマオには楽しいものではなくなっている。土曜日に変態化が進み、そして日曜日は泣き濡れて過ごすという事が続いている。

 「恐い・・・。私、これからどうなるのかしら・・・。オチンチンは勃ったままの事が多いし、勃った時の大きさがグンと大きく成っていく様に感じる。男の子のオチンチンをハッキリ見た事がある訳ではないけれど、性教育の時間に聞いた話では、勃起しても普通で十五p程度、個人差があるとは聞いていたわ。だけど私のオチンチン、垂れ下がっている時で十五pはあるわ。勃ってしまうと二十五pには成るのよ。それに角度も随分上迄上がってしまう。」

 マオはベッドの上でペニスを撫でていた。いつの間にか覚えていたマスターベーションの手付きで、ペニスをシュコシュコと擦り上げていた。それは更なる勃起を促すのだが、その後に達する女性自身のアクメは素晴らしい感覚だった。達してしまえば、ペニスの力も衰えるのである。学校でも昼休み時間にトイレで達してしまえば、一時間程度は勃起しないで済むからだった。包茎も皮が剥ける様に成っていて、静かにしていれば脱茎状態を保てたのだ。

 いった後、ボーっとしながらベッドに横たわり、余韻を楽しんでいた。

 〈今回は一人だな。〉
 〈もう一人はまだ戻らぬ様だ。しかし構わないだろう。今回はすぐ済むのだから。〉

 未来人の流すガスでマオはペニスを突き上げたままの姿勢で硬直した。

 〈ほう、しっかり楽しんでいた様だ。しかし何とも卑猥な姿だ。〉
 〈確か一週間経っていたな。移植は完全だ。機能もOKの様だ。だが、この大きさで未成熟とは。〉
 〈今回の処置は?〉
 〈機能発現処置だ。〉
 〈発現?〉
 〈射精出来る様にするだけだ。元々本物のペニスだ。いや、本物以上の機能のペニスだから、自然発現を待っても良いのだが、時間制限があるらしい。〉

 未来人はピストル型注射器をマオのペニスとその付け根付近に向け、スイッチを入れた。

 〈ホルモン剤か?〉
 〈ホルモン誘導剤だ。ホルモンを作る機能を強化する。それと催淫誘導剤だ。〉
 〈おい、いいのか?〉
 〈認可されている。まさかこんな薬剤迄許可が出るとは思わなかった。普通であればひどい罪を犯した事になるが。それだけではないぞ。〉
 〈と言うと?〉
 〈顕示剤だ。〉
 〈顕示? それは聞いた事がないが・・・。〉
 〈私も初めて聞いた。しかしこれも恐ろしい薬剤だ。文字通り、『顕示』させる為の薬剤らしい。男であればある程度はあるかも知れぬ。嫌陰剤、嫌覆剤、好光剤、らしい。〉
 〈何だ、それは?〉
 〈要はペニスの自己顕示を促す薬だ。どうしても晒け出しておきたくさせるのだ。勿論成長ホルモンも混ぜてある。さてと、乳房の方も処置せねば。〉
 〈やはり顕示剤か?〉
 〈そうだが、遅効性らしい。それと成長ホルモンだが、ペニスと同様、嫌布剤も入っている。〉
 〈可哀想だな。この時代ではまだ乳房を出したままというのは恥ずかしい事とされている筈だ。しかもバランス的には既に異常な程大きい。それを更に大きくするのか。〉

 マオはボーっとしながら影達の言葉を聞いていた。聞くというよりも感じていたのだ。

 (オッパイをもっと大きく? 誰のオッパイ? 私の? 既にとんでもなく大きいのよ。熱い。オッパイの中に何かが・・・。)

 〈今回分は終了した。確認は一週間後か。〉
 〈戻ってリセットする。次回は?〉
 〈少し面倒だが、やはりペニスの成長処理だ。〉
 〈了解。〉

 影達はスーッと消えていった。



 「ただ今、マオ。」

 マオはハッと目を覚ました。オナニーでいったまま、ペニスを握り締めていた事に気付き、顔を赤らめて起き上がった。

 「どうしたの? ずっとイヤがっていた割りには、結構楽しんでいるのね。」
 「だって・・・、このオチンチン、なかなか治まらないんですもの。フーッ、いけたのにまだ元気がいいわ。」
 「私が処理して上げたいけれど、そのオチンチンではね・・・。」

 マオは少し悲しそうな顔をしていた。

 「そうですよね。いくらユリエさんがレズでも、やはり男の人の方が・・・。それにこんなに大きく成ってしまっては・・・。」
 「エッ? アハッ、マオは私とセックスしたかったの?」

 マオはその言葉に顔を真っ赤にしていたが、やはり悲しそうな顔だった。

 「だって・・・、オチンチンが出来てしまっても、それが本来の役に立たないなんて・・・。」

 ユリエは少し真剣な顔で答えた。

 「違うのよ。マオが想像している事は間違っているの。」
 「間違い?」
 「笑わないでよ。私、まだ処女なの。」
 「エーッ? 嘘っ!!」
 「そうは見えないでしょうけれど、私はレズとしての経験もマオが初めてなの。男の人とのお付き合いが無いのだもの、当然バージンよ。それともう一つ・・・。これはおば様は知っているけれど、私にも恥ずかしい秘密があるの。」

 ユリエは何か言い淀んでおり、いかにも困った様な、恥ずかしい様な顔をしていた。そんなユリエを見るのはマオは初めてだった。

 「あのね・・・、私の・・・凄く大きいの・・・。キャッ・・・。」

 言ってしまってからユリエは顔を真っ赤にしてうつむいた。

 「何が?」
 「何がって・・・、だから、あそこが・・・。」
 「あそこ?」
 「鈍いわね。私のあそこ。凄く大きいのよ。」

 マオはパッと顔を輝かした。

 「エッ、ユリエさんもお豆が? あら、そうではなかったわ。」
 「違うの。あそこってオマンコの事よ。気が付かなかった? 私がレズに走ったのも、男の人とのセックスが出来ないからなのよ。」
 「大きいって?」

 マオはまだ不審げな顔をしていた。

 「意地悪ね。だから、私とセックス出来る男の人って、もの凄く大きなオチンチンでないとダメなのよ。マオの今のオチンチンも並外れて大きいけれど、それでも不十分なの。」
 「嘘ーーっ!」

 マオはしげしげとユリエを見つめていた。

 「信じられないわよね。私だって初めて自分が普通の人と違うって知った時には凄いショックだったわ。おば様が居たから救われたけれどね。私の使う道具、見たい?」
 「道具?」
 「底意地が悪いんだから・・・。マオには使わせているけれど、初めてだった? バイブの事よ。」
 「アッ、ええ・・・。本では見ていた事はあったけど・・・。」
 「どんなに大きくてもどの程度の物かは検討つくわね? マオのは並みより少し太いけれど・・・。」

 マオは少し膨れっ面をした。

 「先輩にずっと挿れられたままですから、拡がってしまったんですよ。」
 「ごめん、そういうつもりじゃ・・・。いいわ。見せて上げる。」

 ユリエは鞄の中身を全部出した。教科書類の下に紙で包んだ長い物がある。

 「おば様に頼んでおいた新しい物なの。以前のはかなり古くなってしまって、すり減ってしまったから。」

 そう言いながら中身を出した。しかしマオには一瞬それが何であるかが理解出来ないでいた。強烈なグロテスクさを感じても、それが何の目的の為の物かを理解出来ない。

 「ヒッ・・・。何ですか?」
 「何ですかって? 分かるでしょ?」
 「これ、オチンチン? どうして?」

 明らかにペニスを模してはいるが、極太で、長さが四十pはある巨大な代物だった。そして幾重にもイボイボの列が並んでいる。本当に分からない様な顔をしているマオに、怒った様にユリエが言う。

 「これが私の張り型なのよ。」

 それでも本当の意味をマオは理解出来ない。

 「分からない? 私のあそこは畸型と言っていい程大きいの。これが私のオマンコにピッタリの張り型なのよ。ううん、正確には違うわね。これでも私のオマンコには少し緩いの。」
 「ヒッ・・・・・・・・・・。」

 マオは言葉の意味を良く掴めない。自分の考えた事が、何か間違っている様な気さえしていた。

 「けしてガバガバという訳ではないのよ。だけど、私が気持ち良くなれるにはこの程度の物が入らないと・・・。」
 「・・・・、本当に、そんな大きな物が?」
 「そうなの。これは念の為に持ち歩いている物なのよ。あんまりピッタリだと、しっかり押さえ込んでしまうから、簡単には抜けなくなるのよ。ウフッ、それでなくてもこれだけの表面積よ。膣壁とバイブの接触部分が大きいのだから、このバイブだって抜くのは大変なんだから。大きいのは休み期間中だけにしか使えないのよ。だからマオのオチンチンがどんなに大きく成ったとしても、私はセックス出来ないのよ。」

 ユリエは心の中ではその巨大な張り型程に迄成長してくれる事を望んだが、それは到底叶わぬ夢であると認識していた。

 「どう、納得した? 私がマオを虐めている意味が分かった? 私もおば様も、もっと沢山の仲間が居るけれど、別の意味での色情狂よ。まあ、マオ程には徹底していないけれどね。極端なスケベな人達が私達の後ろには控えているのよ。だから性的な悩みについての相談は真剣に相手をしてくれるのよ。」

 まだマオは呆然とその張り型を見つめていた。マオの巨根ですら、その張り型の前では大きさには意味がない程であった。

 「何をボケーッとしているのよ。」

 ユリエは張り型を包み、鞄に仕舞い込んでしまった。

 「まあ、私は内部の畸型、マオは外側だけどね。フーン、でも、美味しそう。」

 ユリエはまだ突き勃てているマオのペニスを覗き込んだ。

 「アッ、そうだわ。まだ勃ったままなの。いつもよりオチンチンに力がある感じよ。」
 「どっちでもいいわよ。」
 「エッ、何が?」
 「オチンチンをしごけばマオは気持ち良くなれるでしょうけれど、それってオチンチンを丈夫に、力強く育てる事になるわよ。」
 「エエーッ? そんな・・・。」
 「だって、大きいとはいえ包茎気味だった筈だけれど、ほら、亀頭は完全に剥けているし、皮が被らない程じゃない?」
 「ウッ、やっぱり大きいですか? ユリエさんの張り型を見たからショックを受けて、どうか良く分からなかったけれど。ウーッ、ムズムズする。ウッ、どうしたのかしら? 変よ。」
 「変? どうしたの? 確かにオチンチンがギンギンに成っているのは分かるわ。」
 「何だか・・・、中から突き上げる様な衝動が・・・。」
 「フーン、オチンチンの事は良く分からないけれど、オッパイが育つ時は敏感になっていたわね。そういう事かしら・・・。」

 マオは強い性衝動に耐えられなくなり、ペニスをしごき始めてしまった。

 「アヒッ? 何、これ?」
 「エッ、どうしたの?」
 「凄い。こんなの・・・、アヒーーーーーッ!!!」

 マオの絶叫とともに、ペニスから白い粘液が音を立てて噴出した。そしてアクメの声とともに精神が弾け翔び、白目を剥いてベッドに倒れ込んだ。

 「マオッ!!」

 ユリエは慌ててマオを抱き起こそうとしたが、マオのペニスから迸り出た粘液に気付き、そっと匂いを嗅いだ。

 「エッ? これ・・・、精液?」

 ユリエは感慨深げに精液と少し萎え始めたペニスを見つめていた。



 「居る?」
 「ああ、おば様。」
 「どう、具合は?」
 「具合?」
 「マオさんの事よ。あなた達気付いていない? マオさんはいつも週末に変態化がグッと進むでしょう?」
 「アッ、そうだわ。今日は私は影を見ていないけれど・・・、影? 何の影? 変ねえ、どうしたのかしら? だけど、マオのオチンチンがたった今射精したのよ。」
 「射精? アッ、本当。ここに飛び散っているのがそうね?」
 「凄かったわよ。それで失神してしまって。」
 「じゃあ、もう済んでいたのね。」
 「済む? 何が?」
 「いいのよ。成る様になるのだから。ところでオチンチンの大きさは?」
 「いいわよ。今は萎んでいるけれど、それでもかなり大きいわ。勃起した時は二十五p位だったわ。」
 「二十五p・・・、ユリエちゃんにはまだまだね。」
 「アハッ、それは無理よ。男だってそんなに大きい人はまず居ないわ。それがオチンチンが出来たとはいえ、マオは元々が女なのよ。今のオチンチンだって隠すのに大変なのに、これ以上は無理よ。アッ、そうか・・・。おば様に頼めば改造出来るかも。」
 「ちょっと診せてね。」

 弥生はまだ失神しているマオのペニスに手をかざし、目を瞑って何かを感じようとしていた。暫くしてからホッと息をつく。

 「このオチンチンは私には改造は無理ね。男の子だったら、かなり小さくても時間を掛ければ相当の巨根に出来るわ。だけどマオさんの場合はこんなに短期間の改造処置を受けているのよ。私の技術レベルの遥か上をいくわ。」
 「エッ、ちょっと待ってよ。マオが改造を受けている? いつ? 私はずっとマオを見ているけれど、そんな様子はないわよ。それにマオ自身にもそういう意識は無いのよ。」
 「改造技術の極致ね。本人にすら気が付かない程の技術よ。だって自然にこう成ると思う?」
 「だって病気なんでしょう?」
 「まさか・・・。本当の色情狂は精神的なものよ。こんなに素晴らしい身体に成る病気なんか無いわよ。それに凄い短時間よ。多分・・・。ううん、いいわ。どうせすぐ分かるから。ユリエちゃん、マオさんには沢山マスターベーションをさせなさい。栄養浣腸も沢山必要よ。多分来週早々には入院という事になりそうね。」
 「入院させるの?」
 「表向きよ。ほら、オッパイを見てご覧なさい。」
 「アッ、オチンチンに気を取られていたけれど、凄く大きく成ってる。本当だわ。これではどんなに圧縮しても無理だわ。」

 マオの乳房は小振りのマオの頭よりも大きく成っていたのだ。

 「私の感じだとそれだけでは済まないわね。マオさんに合うブラは在る訳ないわね。いいわ。タオルでいいから乳房を覆ってご覧なさい。」

 ユリエは言われた様にタオルを持ってきて、マオの乳房の上に乗せた。

 「ヒーーッ!!」

 マオは弾かれた様に飛び起き、弥生達の顔を見て驚いた。

 「お早よう。」

 弥生がニッコリと微笑んだ。

 「アッ、私・・・、いっちゃってたんですね? 恥ずかしい・・・。」
 「凄かった様ね。ところで今どうしたの?」
 「さあ・・・。何だか豆巾着をされた様な、凄くつらくて苦しくなって・・・。」

 ユリエは口をあんぐりとしていたが、弥生は相変わらずニコニコしていた。

 「初めての射精ね。シャワーを浴びていらっしゃい。ベタベタよ。」

 マオは慌てて洗い場に向かうが、弥生はユリエに耳打ちした。

 「分かった? マオさんはもう布で乳房を覆えないのよ。それだけじゃないわ。精神的色情狂なのか、胸とペニスを堂々と晒け出している。それも自慢げによ。勿論本人にはその意識は無いでしょうね。肉体的には完全な露出狂に成っているわ。」
 「本当? だとしたら・・・。」

 暫くしてからマオは身体を拭いながら戻ってきたが、無意識に乳房とペニスは拭わない。

 「どうでした?」
 「エヘッ・・・。」

 マオは照れ臭そうに舌を出した。それでも再び勃起し始めたペニスを突き出す様にしている。

 「私にもやっと分かったわ。どうして男の子がいつもセックスの話ばかりしているか。」
 「凄いからでしょう。」
 「そう。オチンチンて信じられない程凄いの。だけど困ったわ。」
 「困る? 気持ちいいのはいいでしょう?」
 「気持ち良過ぎるのよ。だから困るの。私はオチンチンが生えて悲しいのよ。恥ずかしいのよ。だけど、あの素晴らしさを知ってしまったから、オチンチンが無くなったらとてもつらい事になりそう。菊野さんが言っていた様に、あの快感を知ってしまった今、もう溺れてしまいそうなのよ。だから困るの。自分の身体が変態化してしまっていくのに、それが凄く嬉しいと感じてしまうの。アッ、これって精神的な色情狂に成ってしまう事かしら?」
 「マオさんはそう成りたい?」
 「イヤッ、心迄は・・・。」
 「それなら大丈夫よ。精神的色情狂なら、理性はなくなっています。むしろ快感は感じないでしょうね。」
 「エッ?」
 「精神的色情狂は肉体の求めに機械的に応じるだけ。まず恥ずかしいと思う心は無くなっているわ。だから精神的色情狂の人だったら、精神的色情狂に成る事を恐れたりしない。快感というのは恥ずかしさを感じながら高まってしまう事で起きるのよ。凄い快感を感じている間は精神的には色情狂に成らないわ。むしろマオさんの場合、精神的色情狂に成らないで済む身体に成っているらしいわよ。」
 「本当ですか?」
 「より凄い快感を得られるという事がその証拠。肉体的な満足を与える事が精神的色情狂に成らない早道だけれど、益々感度が高まっていますからね。だけど・・・。」

 ちょっと暗い顔をした弥生だが、マオにはその意味が理解出来た。

 「それって、もっとオチンチンが大きく成るという事ですね?」
 「そう。それにオッパイも。」
 「エッ? アッ、本当だ。どうしよう・・・。これではいつものブラでも納まらないわ。」
 「そうじゃないのよ。マオさんは、もうブラが着けられないのよ。」
 「どうしよう、こんなに大きく成っては・・・。菊野さん、苦しくてもいいから、うんと潰れるブラか何か・・・。」
 「違うのよ。例えどんなに大きなブラでも、マオさんの乳房は覆う事が出来ないの。肉体的色情狂、一種の露出狂よ。多分オチンチンも。」
 「エッ? どういう事ですか?」
 「はっきり言いましょう。マオさんはオチンチンもオッパイも仕舞う事が出来ないのよ。布を受け付けないの。ちょうどクリトリスと豆巾着の様に。その程度でもないわ。外から見えなくされる事には耐えられないのよ。だからオチンチンとオッパイを出したままで居なくてはならないのよ。」
 「イヤッ・・・、嘘でしょ? 私の身体・・・。学校にオッパイもオチンチンも出したままでなんか・・・。」

 ユリエはタオルをマオに手渡した。震える手で受け取るマオだが、それで乳房に触れた途端、激しい嫌悪感で全身に鳥肌が立った。

 「ギヒッ・・・?!」

 そして乳房から浮かした状態で、填み出てはしまうが弥生とユリエの視線を遮ろうとした。

 「グーーッ・・・、これは・・・。」
 「どう?」
 「これもつらい。アッ、まさか・・・。」

 マオはタオルをペニスの方に下げた。縦長にして、同じ様に二人の視線を遮ろうとすると、ペニスがブルブルと震え、精神的な苦痛が起きてしまう。

 「分かった? それでは逆に、オチンチンとオッパイを私達に向けて突き出してみて。それも自慢する様に見せびらかしてご覧なさい。」
 「自慢だなんて・・・。」

 しかし言われた通りにしてみると、心がスーッと晴れる。爽やかな気持ちになるのだ。乳房もペニスもすっきりとする。

 「これって・・・、露出狂?」
 「そうよ。マオさんはもうオチンチンもオッパイも隠せないの。」
 「イヤーーーッ!!」

 マオは激しく泣きじゃくり始めた。もう弥生もユリエも治める手だてはないので、二人は上に戻る。



 「それで入院という事なのね?」
 「そうよ。オッパイもオチンチンも出したままではね。ユリエちゃんも分かったでしょう? 誰かがマオさんを改造しているらしいって事が。」
 「分からないけれど、そう考えないと余計不思議よ。だけどその人は何の為にマオを改造しているのかしら? おば様よりも技術の上の人だとなると、中途半端な改造ではない筈よね。マオには悪いけれど、私としては・・・。」
 「案外、ユリエちゃんの為に改造しているのかも知れないわよ。」
 「それなら嬉しいけれど、だけどそれってマオを完全に人間でなくしてしまう事よ。オチンチンは分かるけれど、どうしてオッパイ迄?」
 「それは分からないわ。だけどね、私達の改造の場合、男でも女でも必ず巨乳にするのよ。たとえ巨根でも巨乳なのよ。」
 「ああ、そうか・・・。だとするとおば様のグループの人なのかしらね。」
 「そうね。ただ、『今の』時代には居ない筈よ。」

 ユリエは自分の望むマオの姿を想像し、涎を飲み込むのだった。



 マオは暫く泣きじゃくっていたが、勃起はマオの意思とは無関係に起きてくる。注入された薬剤がその効果を少しずつ現す。既に先走りの液が亀頭を濡らしている。マオの泣き声は少しずつ小さくなり、代わって喘ぎ声になってくる。

 「どうして・・・、どうしてオチンチンが・・・。」

 催してしまうと、もうマスターベーションをするしかなくなるのだ。射精の瞬間の歓喜がマオの頭の中に思い起こされ、つらい悲しみが片隅に追いやられ、我慢しきれずにペニスをしごき始めるのだった。ペニスは勢い良く勃起の力を強め、ググッと力強く伸び上がる。

 「グッ、大きく成る・・・。だけどその分気持ち良くなってしまう。アッ、募る・・・。気持ち良くなりたくないのよ! 射精って・・・、凄いの。大好きになってしまうのよ・・・。アハーーーッ!!」

 激しい迸りにマオは痙攣しながら意識を弾けさせていた。その激しい落差の中で、素晴らしい快感を与えるペニスの更なる成長を望むのだった。


 「フーッ、匂いが強いわね。エアコンは入っているわよね?」
 「入っている筈だけど。」
 「あれ程悲しんでいても、マスターベーションの誘惑にはかなわない訳ね。初めての快感に夢中になるのは分かるけれど、まるで猿のオナニーだわ。」
 「随分出した様ね。掃除が大変。だけどオチンチンはまだ勃ったままよ。ウフフ・・・、おじ様のを見た事があるけれど、これはマオの勝ちね。」
 「オホホ・・・、ユリエちゃん、それって自慢にはならないわよ。」
 「エッ? アッ、そうか・・・。お道具の大きさは、自分に合っているんだったわ。」
 「ウフッ、ユリエちゃん、あなたはマオさんをもう自分のお道具だと決めているのね?」
 「ああ、そうか・・・。変よね。随分大きいとはいえ、このオチンチンではまるで不充分なのに、なぜか私に合う大きさに成る様な気がしているのよ。」
 「その事だけれど、それは単なる希望? それとも理由は分からなくても確信している?」
 「夢よ。そう成ったらいいなあって・・・。絶対にそう成るって。ん?」
 「フーン、じゃあきっと成るわよ。」

 弥生はユリエに優しい笑顔を見せていた。



 マオは下腹部の刺激で目を覚ました。

 「あら、起こしちゃったかな?」
 「ウッ、ユリエさん・・・?」
 「バイブが止まった様なので、抜いて上げたのよ。ところで、これからはどうする? おば様の話では、もう連結バイブは必要ないって。」
 「しないでいいの? 良かった、発作を押さえるとは分かっていても、学校にバイブを挿れてまま行くのは恥ずかしくて・・・、ああ、もう学校には行けないのね。表にも出られない身体に成ってしまって・・・。」

 マオは乳房とペニスを悲しそうに撫で回した。

 「だけど、挿れないでいて発作は起きないの?」
 「それはダメみたいだわね。連結バイブは着けている事が目立たない様にしてあるので、殆ど快感は無かったわね。」
 「そんな事ないわよ。つらい程に気持ち良くされてしまって・・・。」
 「後でおば様が用意してくれるけれど、ちゃんとしたマッサージ機を使うのよ。」

 マオは少し疑わしそうな目でユリエを見つめていた。

 「あら、何よ、疑うの? 学校だってちゃんと考えてくれているのよ。養護学級は来年からだけれど、それ迄の間だって勉強は必要よ。きちんとした授業を受けないとね。教室には行けないから、インターネット利用のテレビ授業よ。だけど連結バイブだといつ迄もジクジクと責め続けられていて、勉強に身が入らないでしょう。だから催したら、一気にいってしまえばいいのよ。その方が凄い快感を得られるし、すっきりすれば落ち着いて勉強も出来るわ。どんなに激しい声を上げても平気だし、途中で始めたとしても、ビデオに撮っておけばいつでも授業を再開できるのよ。」
 「そうよね・・・。私はここ暫く勉強は出来なかったわ。学校でもこの部屋でも、頭にあったのはスケベな事ばかり。」
 「大丈夫よ。おば様があなたを幸せに出来ると言ったのだから、必ず幸せになれるのよ。任せておきなさいよ。あなたには何も出来ないでしょう? おば様のしてくれる事を喜んで受け入れるか、嫌々ながらかはあなた次第。結果は同じだし、私としてもいい方向だと思うのだから、素直に任せるのね。」

 マオはこくんと頷いた。自分では何も出来ない。これ以上悪い方向に進むとはとても思えないし、菊野達が更に悪い方へ進ませるとも考えられない。優しく慈愛に満ちた弥生の微笑みは信頼に足るものだった。

 「それは分かっています。菊野さんが本当に色々な事をしてくれている事は有り難いと思っています。だけどいつ迄・・・。私には何も出来ないのよ。それなのに菊野さん達は私の為に・・・。これからの生活、それにはお金が・・・。」
 「アハハ・・・、それを心配していたの。そうよね。マオの心の負担になっていたのね。お金の心配は大丈夫よ。菊野さんはお金持ちだけれど、全くの無報酬でボランティアする訳ではないの。マオさんにも出来るお仕事があるのよ。菊野さんの仕事をバイトと思って貰っていいわ。」
 「バイト? 仕事? 私に何が出来るのよ。第一、ここから出る事も出来ないのよ。」
 「そうでもないのよ。あくまでも片手間でいいのだから。マオ、菊野さんのお仕事を知っている?」
 「カウンセラーでしょ? それもセックス関係の。」
 「表向きはね。実際の菊野さんのセックスカウンセラーのお仕事は、大体十%位かしらね。」
 「いいえ、殆ど百%よ。」

 弥生が大きな袋を抱えて下りてきた。

 「アッ、いらっしゃい。ご苦労様。」
 「ユリエちゃん、勘違いしているわ。勿論表の仕事の比率は低いけれど、裏の仕事にしても、私はあくまでもカウンセラーよ。改造もするし、その人の人生を完全に狂わせ、消してしまう事でも、最終的にはその人の幸せを願っているのよ。家畜や道具に成ってしまう人でも、精神的な苦痛や悲しみを肉体的な快感を代償として、一生の肉体的幸福を与えて上げるのよ。それには心のケアが大切なの。だからいつでも私はカウンセラーなのよ。」

 マオは弥生の微笑みの裏に恐ろしい仕事を感じ、ブルブル震えていた。

 「私の出来る仕事・・・って・・・。」
 「オホホ・・・、マオさんを道具や家畜にする訳ではないわ。マオさんにはその素質が無いもの。そういう人には生まれ付きの素質がなければならないの。一生の人生を失う事と、その代償の肉体的快感で道具や家畜に成れる人って意外と少ないのよ。当然ですけれどね。大体の傾向で言えば、まず本人がもの凄いスケベである事は絶対的条件よ。ただそれが顕在化していない事の方が多いから、それを見極めるのが私の能力かしら。そして男でも女でも可愛らしくないとダメなの。道具や家畜、或いはペットの場合、一生飼育して貰わねばならないでしょう。それには可愛らしくないとダメなのよ。それにマオさんはユリエちゃんのペットだから、ユリエちゃんから取り上げたりはしないわよ。」
 「それで、私の仕事って・・・?」
 「私の仕事には違いないけれど、ユリエちゃんの仕事でもあるのよ。」
 「私の?」

 ユリエもキョトンとしていた。

 「ユリエちゃんは心生大学の工学部へ進むつもりなのよ。それも私達の仕事に役に立つの。今迄も色々なセックス道具を使ったでしょう。そういう器具類を作れる人が私達のグループには少ないのよ。ユリエちゃんはそういう方面に進みたいのね。だけどごく普通のセックス道具なら結構作られているわ。私がユリエちゃんに作って貰いたいのは、マオさんは勿論、もっと肉体的改造の進んだ家畜に使用する道具や、或いはそれ以前に、改造そのものに使う機械などなの。」
 「じゃあ、私はユリエさんの作る機械の実験台、モルモットなのね・・・。」
 「それも少し違うわね。マオさんはある程度の人生を失う代わりに肉体の素晴らしい快感を得るのよ。だけどマオさんの素晴らしい肉体をユリエちゃんが一人で発現出来る筈もないわ。もっとも、マオさんが大勢の人に快感を与えて貰いたいと思うなら別だけれど。だから色々な気持ちのいい機械を作るのよ。その中で他の人が使える機械があれば、更に改良を図って貰う。そうすればマオさん用の機械ももっと素晴らしい物になるわ。」

 まだマオの表情は暗かった。

 「それでも私はずっと機械でこの身体に快感を受け続けるだけ。何も出来ずにただ良がっているだけなのね・・・。」
 「うーん、私としてはユリエちゃんのパートナーとして、私のお仕事のお手伝いをして貰いたいのだけれど・・・。」
 「そうよね。マオの立場って、結構珍しいわよね。」
 「まだ詳しい事を話す事は出来ないのだけれど、普通はマオさんの様な人は、つまり私達の場合では肉体改造された人はあくまでも被害者、被拘束者、そしてマゾ。道具や家畜であって、人間としては扱われないのよ。勿論一生を快楽の中で過ごす事になるのだけれど。だけどマオさんはユリエちゃんや私達と一緒に、改造する側に位置するのよ。」
 「改造? 私が?」
 「考えてご覧なさい。マオさんは自然にそういう身体に成ったのだけれど、私は手術や薬品でそういう身体に改造するの。」
 「エッ? 菊野さんが?」
 「そうよ。マオさんみたいに短期間に自然で素晴らしい身体には出来ないけれど、それでも時間は掛かってもオッパイもオチンチンも大きくしているのよ。マオさんは短い時間だったから、諦める間もなく、アッと言う間にその身体に成ってしまい、まるで夢の様でしょう? だけど手術でそういう身体にされる人の精神はどうだと思う? まあ分からないでしょうけれど、どんなに改造が進んでも納得しないし、諦めもつかないの。いつ迄も嘆き悲しみ、ある筈のない希望に固執するわ。だけどその改造手術にマオさんが立ち会っていたらどうかしら? それにまだマオさんには無理かも知れないけれど、その身体の快感を喜んでいれば、被改造者には自分の姿の未来形としての姿をマオさんに見、諦めと納得をする。そしてマオさんの喜びを見ていれば仲間意識やその快感への憧れが改造を進め易くするのよ。」

 マオにはまだ弥生の言っている事がとても真実とは思えない。自分の身体の事もまだ悪夢ではないかと思っているのに、弥生は人為的にマオと同じ様な身体への改造手術を行っているという。嘘ではないかとも思うのだが、弥生が自分へ嘘をつく様な必要もないし、その様な信じられない話をわざわざする意味も分からなかった。

 「ただ、マオさんは被改造者に比べて、潜在意識の底からのスケベではないのよね。それが少し問題と言えば問題ね。」
 「それは私にも分かる。」

 ユリエが口を挟んだ。

 「マオはSではないから、責める楽しみを感じられないかも。それどころか改造される人に一時的な同情をしてしまいそうね。せっかくのマオの肉体を役立たせても、マオには楽しくないかもね。」
 「私の身体を役立てる?」
 「そうよね、おば様。」
 「そうよ。改造される人には色々なタイプがあるの。例えば女の人で、より女を強調される改造をされる場合、つまりオッパイはマオさんの様に極めて大きくされ、大事な部分は晒け出させる様な場合よ。勿論セックス漬けにされるわ。常に大型バイブで良がり続けるのだけれど、本物のオチンチンを挿れられる事もあるの。だけど最初から男の人だったら、いわば強姦よ。精神的な抵抗は強まってしまうわ。だけどそれがマオさんだったら、女の人にセックスされてしまうという屈辱感はあるでしょうが、嫌悪感は少ないでしょうね。そして男の人の場合、ああ、男でも必ず巨乳にするのよ。普通の女の人よりはずっと大きいオッパイに成るとはいえ、マオさんよりはどうしても小さいわ。だから私やユリエちゃんよりは大きいとはいえ、女のマオさんよりは小さいのだから、これも抵抗はほんの少し減るわね。だけどそれよりもオカマを掘る事で絶望させるの。男の人にオカマを掘られるのは凄い屈辱よ。それが女の人だったらなおさらね。そして男の人を女にする場合、つまりペニスを無くしてしまう場合、あくまでも切除ではなく、女性ホルモンの大量注射でペニスを消失させるのよ。あそこが女に成った時、セックスさせるのに最初から男の人では抵抗感があるわ。だからマオさんにお願いするのよ。ある程度慣れさせれば、元々がスケベな体質なのだから、すぐにセックス浸りに成るわ。そして女の人でマオさんと同じ様にオチンチンを作る場合。マオさんの様に本物のオチンチンを作ることは不可能よ。クリトリスを極端に大きくして、オチンチンの形にする訳。マオさんにも分かるでしょうけれど、女の人にオチンチンが出来る精神的ショックは凄いわね。だけどその女の人がマオさんを見れば、そこ迄は出来ないから、かなりの安心感は得られるわ。マオさんには悪いけれど、優越感かも知れない。自分の方が小さいし、しかもオチンチンの形であっても、それはクリトリスですから。」
 「本当なんですか? そんな事をされる人が居るなんて・・・。」
 「結構居るのよ。マオさんは学生簿を見た事ない? まだあなたのクラスには居なかったわね。入学間もないけれど、もう退学した子が居る筈。それに心生学園は卒業前の退学者は結構多いのだけれど、そのかなりの数は改造されてしまっているのよ。勿論家出とか行方不明として処理されているわ。その内、あなたのクラスの誰かもきっと私の所で改造される筈。」
 「う・・・、嘘・・・。」
 「おば様、いいの? マオさんにそんな事迄話してしまって。」
 「それをこれから説明するわ。マオさん、私達のしている事は犯罪よね。それも極め付きの。」
 「え、ええ・・・。」

 マオはまだ震えていた。

 「私達は私の母、その母、ずっと先祖代々続けているのよ。その間の技術の進歩は凄いけれどね。だけど私達のグループは誰も捕まっていないわ。そして私達以外にも数多くの同じ様なグループが存在するの。世界中によ。どこのグループも犯罪者として捕まっていないの。それにはちゃんとした理由があるのよ。まず、私達のグループは弱い結合体だけれど、警察や役所、そして政府にもメンバーが居るの。だから秘密が漏れそうになったら、全部のグループの力で隠しおおすのよ。それはなぜか。ペット、家畜、道具にされた人を飼育するには、それなりの金銭的余裕と、その家畜達を隠して飼育出来る場所が必要よ。だとすると相当のお金持ちでないとダメね。そして社会的に高い地位で信用のある人。そういう人で変態性欲のある方。そして弱い結合というのは、滅多に他のグループとの接触はないから、別グループから秘密の漏洩は少ないの。それに連絡が疎である事から、誰がどこから被改造者を誘拐してきたのかも知らないし、誰が改造したのかも知らない。万が一の場合でも繋がりが分かり難くなっているの。だから飼い主の方からの秘密漏洩は防げるわ。そして被改造者の場合は、拘束されているからいいけれど、その後に逃亡されるとバレてしまうでしょう。だけどその頃には心の底から変態に成っているのよ。逃げ出すという事は肉体の悦楽を放棄する事。そんな事には耐えられない様な色情狂に成っているから、そこからも漏れたりしない。だけど本当に漏れてしまいそうな事もあるのよ。その場合はどちらの場合も悲劇よ。飼い主だろうが家畜だろうが、秘密漏洩の恐れのある場合は組織が全力を挙げて阻止するわ。そして絶対に秘密の漏れない処置をするの。完全に道具化の処置をされるの。声帯を麻痺させられ、喋れなくされる。再度の逃亡を防ぐ為に、手足は無くされるの。拘束ではないのよ。本当に手足を消滅させるの。切除ではないけれど、手足を萎縮させ、消滅させるのよ。一生道具よ。勿論オッパイは桁外れに大きくされ、乳搾りの牛の代わり。オチンチンもひたすら精液を放出出来る様にされるの。女の人なら、場合によっては男の人の場合もあるけれど、手足を無くされた、本当の意味の『活きたダッチワイフ』にされたりするの。そしてその大量の精液は口からお尻から押し込まれるわ。本当に悲惨よ。滅多には居ないのだけれど、セックスに関するお薬の原料にされる事もあるの。家畜とも言い難いわ。お乳と精液を搾られるだけの活きた機械よ。だから誰もが秘密を守るわ。家畜や道具にされても本人に人間であるとの意思があれば、自己満足ではあるけれど人間としての心が保てるわ。だけど搾り機やダッチワイフにされてしまえばもう無理よ。快感も無い筈よ。一生を搾られるだけなのだから。そんな事が分かっていて逃げ出す人は居ないわ。」
 「本当なの、おば様? 私も薄々は知っていたけれど、やっぱり・・・。」
 「ユリエさん、やっぱりって?」
 「おば様の旦那様を見れば分かるけれど、他にもおば様の親類には・・・。ううん、言っても無理ね。話では分からないわよ。マオ、私はマオ程の変態化した人は知らないけれど、普通ではちょっとお目に掛かれない程の改造をされた人をかなり知っているのよ。」
 「じゃ・・・、じゃあ、菊野さんの言っている事は全部本当? もし私が・・・、今の話を誰かにしたら・・・。」
 「本当よ。そうねえ・・・、マオさんは既に素晴らしい身体に成っているわ。この先の改造と言えば、オッパイを極限迄大きくし、オチンチンも凄さまじい大きさにされるわね。そして手足が無くされ、芋虫の様に這い回るセックスのお化けよ。だけどそんな事はないと思うの。だってマオさんはその素晴らしい身体で、並みの人には味わえない快感を得られるの。それを失う様な事はしないわ。それと一番肝心な事は、マオさんは、マオさん自身では思い付かない様な幸せな未来があるのよ。」
 「本当ですか? こんな私でも幸せに?」
 「良かったわよ、マオ。おば様の予知能力は素晴らしいのよ。おば様に関わった人は全て幸せを得ているわ。私の家族も親戚も、おば様の感じた事には素直に従うわ。だってそれが一番確実だし、外れた事もないもの。」
 「ユリエちゃん、最近外れたわ。」
 「エッ?」
 「私の予知と言っても、セックス絡みだけれど、マオさんの事は予想していなかったわ。もしマオさんがこういう身体に成る事を予想していたら、私はもっと早い時期からマオさんとユリエちゃんをレズ関係に仕立てていたわよ。皆の幸せを願うと言っても、やはり一族の幸せ優先ですから、私としてはユリエちゃんの幸せを願うわ。ただ、その結果、相手が不幸せになってはユリエちゃんの幸せも減殺されてしまう。だからマオさんの幸せも願うのだけれど、予知していたら、今のマオさんの悲しさを減らす様な努力が出来たのにね。」
 「アッ、そうか・・・。私がマオに悪戯をした時、おば様はマオがノーマルだからダメって言ってたわね。だけど・・・。」

 そう言いながら、ユリエはマオのペニスをこね上げた。

 「アフッ・・・。」

 マオのペニスはグイッと伸び上がり、カウパー腺液が溢れ出した。

 「今なら予想は出来るわ。おっと・・・。」

 弥生はマオの正面から身をそらした。その途端に白い迸りが音を立てて床に飛び散る。マオはガックリとして脱力していた。そして涙を浮かべていた。

 「ユリエさんにして貰うのって・・・、凄い・・・。これがオチンチンの気持ち良さなの?」
 「素晴らしいでしょう。マオさんだって以前にオナニーをした事はあるわよね。その時の事と比べてどう?」
 「比べられないのよ。とても比較にならないわ。」
 「そうでしょうね。もうそのオチンチンの快感を知ってしまったら・・・。でも、セックスはそれ以上なのよ。そして質問。マオさん、不可能なのだけれど、もし以前の様に普通の身体に戻れたとして、当然普通の性感に戻ったとしたら、どうなると思う?」
 「それは・・・。」
 「肉体的には色情狂でなくなるけれど、精神的色情狂に成ってしまうの。今の快感は絶対に得られないのよ。それはつらい事よ。それは理解出来るわね?」

 マオは涙がこぼれるのだが、こくんと頷いた。知ってしまった素晴らしい快感。これを失う事にはとても耐えられないと思える。

 「暫くは学校には行けないわ。だからその間はのんびりとしていなさいね。」
 「そう・・・。」

 マオは悲しそうにうつむいた。

 「もう学校には行けないのね。まさかこんな事になるなんて・・・。」
 「ほら、それがダメなのよ。すぐ悲観的になる。まあ、説明しても実感出来ないから仕方ないけれどね。」

 マオは涙を拭って大きく息をついた。

 「分かりました。どうせどうにもならないのだから、菊野さんの言う通り、なるがままに任せます。」
 「そう。開き直るのよ。そうすれば未来は開けるわ。なる様にしかならないのだから。」

 やっとマオの顔に笑みが戻った。

 「だけどただ怠惰に過ごすのはダメよ。きちんと勉強をし、規則正しい生活を送らないと。精神がなまれば、肉体もなまる。それ以上に精神の活力を失う事は精神的色情狂の要因ですから。」
 「でも、勉強はとにかく、それ以外は・・・。」
 「例えば服装。ちゃんと着替えをしないと生活のメリハリは出ないわ。」
 「だって、私は・・・。」
 「ええ、オチンチンもオッパイも覆えないのは分かっているわ。多分それ以外の部分も肉体的には露出狂ですから、普通の服はダメね。だからこれよ。」

 弥生が袋から取り出した物は、黒いレザーだった。それを持ち上げると、明らかにSM用の衣類であった。

 「ワーッ、スケベっぽい・・・。」

 マオはちょっと顔をしかめた。

 「イヤ?」
 「だって・・・。」
 「誰に見せる訳ではないのよ。まあ、私とユリエちゃんには見られるけれど。ちょっと着た姿を想像してみて。」
 「いくら菊野さんとユリエさんだけと言っても・・・。」
 「ほら、嬉しいでしょ?」
 「エッ?」

 キクノはニコニコしながらマオの下腹部を指差した。マオのペニスが激しくいきり勃っていたのだ。

 「オチンチンは喜んでいるわ。オッパイだって乳首が突き勃っているわよ。それに肉体にある程度の圧力を掛ける事は、精神にも張りが出るの。休む時は脱ぐのだけれど、それで肉体的な日サイクルを与える事が出来るのよ。さあ、着てご覧なさい。」

 マオは無意識にその衣服を受け取ってしまった。嫌悪感が湧かないどころか、むしろ強い好感を受ける。乳房やペニスを覆えないが、それでも身体に何か触れるのは心地良いのだ。ちょっと戸惑っていたが、マオはそれを穿き始めた。

 「あら? 気が付かなかったけれど、このブーツの部分、ハイヒール? ワーッ、何、このヒール?」

 椅子に座って、足の部分を穿くのだが、ヒールは極めて高く、足は殆ど爪先立ちになってしまう。

 「イヤ? マオさんの様な色情狂症状ではハイヒールは当然なの。いいからそのまま穿きなさい。」

 マオは穿き難さを押し、そのままウエストへ引き上げ、更に乳房の下部から背中迄着た。

 「うーん、いいわね。立ってみて。」
 「ワーッ、バランスが取り難い。」

 マオは超高ハイヒールにふらついていたが、それでも身体をピンと伸ばした。乳房の下部は四分の一ブラになっていて、巨乳をグッと持ち上げている。元々巨乳とは言っても、マオの乳房は強い弾力で垂れないのだが、その下部ブラで更にバストアップされる。そして下半身のバランスを取るには、ペニスをグンと突き出さねばならないのだ。

 「菊野さん、これ、凄い恥ずかしい。オチンチンもオッパイも突き出させられてしまう。」
 「おば様、いいわね。マオはまるで自分のオッパイとオチンチンを見せびらかしているみたい。」
 「違うのよ。こうしないと立てないの。」
 「それでいいの。マオさんのオッパイとオチンチンはこれ以上小さく成らないわ。むしろ更に大きく成るかも知れない。その時に自慢と思うか、恥と思うか・・・。誰に見せる訳ではないのよ。それだったら楽しい方がいいでしょう?」

 マオはふらつきながら辺りを歩いてみたが、やはりペニスを突き勃てていなければならない。しかし口で言っている程恥ずかしさを感じない。むしろ催してしまい、快感の予感が嬉しいのだ。

 「おば様、いいのかしら? あまり続けて搾るのはどうなの?」
 「いいわよ。まだマオさんのオチンチンは未熟なの。どうしても最初は早漏ですからね。早く慣れた方がいいし、その内に、マオさんも気持ちの良くなり方が分かるわ。疲労すれば萎えますからね。」
 「だって。じゃ、マオ、搾って上げようか?」

 マオは照れながらも椅子に座ってユリエのオスペを嬉しそうに受けるのだった。



 学校に行かないのと行けないのとでは天地程の差がある。特にユリエが支度をして出掛けるのを見るのはとてもつらかった。本当に心から勉強したいと思ったのは初めてだった。そしてその日の午後、弥生がコンピューターを運び込み、学校の授業をインターネットで見る事が出来た時、嬉し涙が止まらなかった。画像が小さくても、先生の顔がこれ程嬉しく見え、クラスメートが懐かしく感じるとは思ってもいなかった。催してしまった時にはすぐにマスターベーションで解消しながらの勉強だが、久しぶりの充実感だった。

 「どう? マオさん。こういう方法でしか勉強出来ないけれど、しっかりと勉強するのよ。あなたにはそれが何の役に立つか分からないかも知れない。大体、学校の授業は即役立つものではないわ。勉強で考え方や常識を身に付けるのよ。まともな常識人でないと、まともな生活は出来ないわ。信じていいのよ。マオさんは比較的まともな生活が出来る様になるのだから。まあ、あくまでも比較的ですけれど、マオさん自身が想像するよりも不思議なまともさですけれどね。」
 「ええ、色々と有り難うございます。良く分からないけれど、菊野さんの言葉を希望として頑張ります。」
 弥生はニッコリと微笑む。マオにも意味の分からない希望の光を感じるのだった。



 「ただ今。」
 「アッ、ユリエさん、お帰りなさい。」
 「ヘーッ、コンピューター?」
 「ええ、菊野さんが運んでくれました。学校の授業がこれで受けられるんです。」
 「ちゃんと勉強するのよ。私は大学に進学するけれど、マオにも大学に進学して欲しいわ。出来るなら同じ学部だったらいいのだけれど。」

 ちょっとマオは影のある笑いを浮かべた。

 「私には・・・。」
 「大丈夫なのよ。この学校は特別なんだから。マオは養護学級に移る事になるけれど、それでも書類上は心生高校なのよ。大学でも同じ。別受験場でしょうけれど、ちゃんと大学受験は出来るわよ。そして私と同じ仕事をすることになれば、素晴らしいパートナーだわ。」
 「そうね。私は一人では何も出来ない。菊野さんやユリエさんのお世話にならないと。だからユリエさんのお手伝いが出来れば、少しでも恩返しになるから。」
 「そうじゃないのよ。あくまでも対等なパートナーよ。私としては、マオとの仕事は一生のものだと思うし、マオでないと出来ない仕事だし。」
 「ユリエさんがそこ迄・・・。」

 マオにはまだユリエの言う事が起きるとは思えていなかったが、それでも救われる思いだった。安心感は精神をリラックスさせる。そしてリラックスはすぐに発情へと結びつく。ユリエが支度に上に戻っている間、射精を目的としないペニスしごきで楽しんでいた。ゆったりとしてマスターベーションは肉体的よりも精神的に楽しめるのだった。

 「あらあら、してたの?」
 「私、困っているんです。」
 「どうしたの?」
 「本当はオチンチンなんか生えてしまって、悲しい筈なのに、とても気持ち良くて。ユリエさんにだけだと思うけれど、オチンチンが嬉しくて見せびらかしたくて・・・。」
 「いいわよ。私が搾ると気持ちいいんでしょう?」

 ユリエがマオの突き勃てたペニスを握るのを嬉しそうに待っていた。そしてオスペの心地良さに目を閉じてジッと快感を楽しむのだった。ユリエは弱い刺激で、じらす様なオスペをしていたが、カウパー腺液がユリエの手を濡らした時、ちょっと何かを考えていた。その時に掌の動きが止まったので、マオは少し不満そうな顔をして目を開いた。

 「うん、マオ、ベッドに寝てみて。」

 マオはオスペを続けて貰いたいので、素直にベッドに横になった。

 「オチンチンだけでなく、一緒にオマンコもいじって上げるわよ。だから足を上げて、お尻を上にしてごらん。」
 「こう?」

 ユリエはマオの尻を持ち上げ、膝でマオの両腕を押さえ込む。更に足を広げさせて手前に下ろさせると、マオの身体は丸くされる。大きな乳房が邪魔になって、足はうんと広げねばならない。そしてペニスの先端がマオの顔のすぐ前に来てしまった。

 (ゲッ、オチンチンがすぐ前。気持ちいいのだけれど、こんな風に目の前に突き出すと、凄いグロテスク。ウッ、これじゃ・・・。射精したら、顔に掛かってしまう。)

 「ユリエさん。この格好じゃ・・・。」

 しかしユリエは気にせずに膣内に指を突っ込んだ。

 「ワッ・・・!」

 カウパー腺液が口の近くに垂れ落ちてきた。しかし勃起したペニスに加え、膣への刺激は素晴らしい快感を予想させた。だが、ユリエはなかなかペニスを弄んでくれない。たとえ顔面シャワーを浴びてしまっても射精したいという強う欲求が高まっていた。

 「ユリエさん、お願い。オチンチンが切ない。中途半端はつらいのよ。」
 「搾って欲しい?」

 ユリエは何か意地の悪そうな笑顔を浮かべていた。

 「ええ、早くーっ。」
 「じゃあ、口を大きく開けなさい。」
 「エッ? そんな事したら、精液がお口に・・・。」
 「イヤなの? じゃあいいわ。搾って上げるのをやめる。」

 ペニスの裏筋を撫でられていてはたまらない高まりがマオを襲っている。ユリエが言ったら、絶対に言う通りにしていなければして貰えないのは分かっていた。口にカウパー腺液が糸を引いて入ってきてしまう嫌悪感が起きたが、救いはカウパー腺液が不思議と美味しいという事であった。しかし顔を背けようとすると、ユリエは太股で顔を動かす。そして再び膣とペニスに激しい刺激が与えられる。

 (クーッ、凄い! こんなの初めて。)

 膣に指を挿し入れられ、Gスポットを刺激され、更に目の前の亀頭を掌で擦られ、マオは今迄にない激しい高まりを受けた。射精を我慢すると、達した時の快感がより素晴らしい事を知っていたマオはひたすらペニスを締めていた。そしていよいよ限界が近付いた時、不意にユリエはマオの足を引き寄せ、更に腰に強い圧迫を掛けた。そしてペニスをマオの方に引き寄せた。

 「ゲバッ・・・!」

 マオの亀頭が口の中にスッポリと填まり込んでいた。一瞬の事でマオ自身には何が起きたのかすぐには理解出来なかった。

 (キャーッ、オチンチンが? 口の中に? ワーッ、気持ちいいのよ。もう耐えられないのよ。ダメーッ!!)

 そしてペニスを口から出そうとして舌を絡ませた途端、その刺激が最後の引き金になった。激しい迸りが長い尿道を突き抜け、マオの口の中に一気に爆発した。衝撃的な快感はセルフ口内射精の嫌悪感を起こさず、しかも素晴らしい美味としてマオの舌に感じたのだった。そして全ての感覚が愉悦の快感として全身に広がり、激しいアクメになって失神したのだった。


 「マオ・・・。」

 失神から目覚めたマオは幸せそのものの表情だった。

 「アッ・・・、私、また翔んじゃった・・・。」

 まだ体中に快感の余韻が響いていた。そして口の中に広がる精液の味と匂いに気が付いた。

 「ウッ、私・・・、精液を・・・。」
 「どうだった?」
 「ユリエさん、ひどいわよ。」
 「ひどい? 不味かったの?」
 「そんな・・・。美味しい筈なんか・・・?」

 しかしマオの口の中に残る味は想像を絶していた。

 「だって、私は精液を・・・、しかも自分で射精した精液を・・・。どうして?」
 「ウフフ・・・、美味しかったでしょう。マオの様な変態は精液を美味しく感じる筈よ。男の人でもなかなか自分の精液を味わうチャンスは少ないわ。それに相当に慣れないと飲めないのよ。普通では苦くて臭いのよ。それが女の子で自分の精液を飲めるなんて殆ど稀よ。しかも美味しく感じるのはね。」
 「どうして? 精液って、こんな美味しい物なの?」
 「ううん、マオだからよ。とても幸せでしょう? それに私が強引に飲ませたのはマオの為でもあるのよ。」

 マオは暫く精液の味を楽しんでいたが、『マオの為』という言葉が気になった。

 「どうして?」
 「まず、精液が美味しい物だという事を教えて上げる為。それにオナニーでただ撒き散らしてしまうのは勿体ない事よ。射精にはかなりのエネルギーを使うのよ。それは分かるわね? 精液には蛋白質が多量に含まれています。だからそれを放出するのは栄養も放出している事なの。それならその精液を飲めば、かなりのロスを防げる。栄養浣腸で補給しても、なかなか精液の量は増えないけれど、自分で出した物なら殆ど吸収出来るのよ。沢山の精液を出せれば、それだけ気持ちの良さも大きいの。何度もいい気持ちになれるのよ。」

 マオは喉から胃に入っていく精液がすぐに次の射精に結びつく様に感じ、ペニスに力がみなぎってくるのが分かるのだった。そして新たな快感を得られる事に満足だった。



 何度かセルフ尺八で射精させられ、その度に精液を美味しく飲めた。しかしさすがに疲労が溜まり、眠りに落ちたマオは、久しぶりにグッスリと眠る事が出来た。

 「フアーーッ・・・。」

 マオは大きく伸びをして目を覚ました。

 「フーッ、良く眠った・・・。アラッ?」

 時計を見ると、まだ十二時前だった。

 「ウーン、随分眠ったと思ったけれど・・・。」

 マオは上の階に上がって行き、窓から射し込む眩しい光に驚いた。

 「エッ、昼間?」

 暫く周りを見回し、ユリエも居ないので、やっとお昼に近い事に気が付いた。

 「凄く長く眠っていたんだわ。ユリエさんは学校か・・・。」

 まだ寝惚け眼だったが、地下室に戻り、急いでコンピューターのスイッチを入れた。やはり既に授業が始まっている。ノートを準備する間もなく、午前中の授業は終わってしまった。

 「あらあら、終わっちゃった・・・。」

 画面ではクラスメイト達が、それぞれ食事に行くところだった。それはマオには寂しい光景だった。

 「私はもう食事は出来ないのよね・・・。私の食事は・・・。」

 朝の栄養浣腸をしていなかったので、昼休みの間にしてしまおうとイルリを用意し、冷蔵庫から流動物を出してきた。既に栄養ドリンクだけではなく、ドロッとした汚物の様な色だが、かなり粘度の高い物であった。肛門用の張り型を挿れて椅子に浅く座る。

 「フーッ、すっかり馴染んでしまってる。お尻から入れても、ちゃんと栄養になるのだから・・・。私の栄養浣腸をクラスの人が知ったら、どう思うかなあ。ううん、誰も、私がこんな変態な身体に成ったなんて、想像もつかないわね。私は心臓を悪くして入院した事になっているし。ハーッ、おなかがいっぱいじゃないのに、満腹感でない充足感。ウフッ、食欲が満たされると性欲か・・・。」

 マオの股間からはヌメヌメと輝いているペニスがいっぱいに勃起していた。

 「私は何も食べられない。食べ物は勿論、お水でもダメ。私が口に出来るのはユリエさんのオシッコとお汁。それと私の精液だけ。それがどれも美味しいのだから・・・。フーッ、口がもの寂しいし・・・。」

 マオは身体を丸めてペニスに口を宛てがった。そして竿を擦り上げ、亀頭を嘗め回す。

 (オッパイが大きいから喰わえ難い。もっとオチンチンが長ければ喰わえ易いのだけれど・・・。)

 自分からのセルフオーラルオナニーは羞恥心を感じない分、激しく高まっていく。そして長い快感の後の爆発は美味を伴う素晴らしいアクメだった。精液を飲む為にも意識をしっかり持ったままの絶頂なので、いつ迄も快感の渦に翻弄されていた。

 「ハーッ。凄い・・・。気持ちがいいのに、とっても美味しい。オチンチンがこんなにいい物だなんて思ってもいなかったわ。ウッ、こんな事を考えると、私は心迄色情狂に成ってしまうかも。大丈夫よね。精神異常はイヤだと思っているわね。身体だけの色情狂だわ。だけど、全身が気持ちいい身体に成っていくのは嬉しく感じてしまう。これはいいのかしら・・・?」


 午後の授業はしっかりと勉強出来た。そして休み時間迄は射精は我慢し、合間には濃い射精を楽しむのだった。


 「ただ今。起きているわね?」
 「アッ、ユリエさん、お帰りなさい。」
 「朝はグッスリ眠っていたから起こさなかったけれど、ちゃんと規則正しい生活をしないとダメよ。」
 「すみません。昨日はやり過ぎたみたいで・・・。」
 「仕方ないわよ。だってマオは初めて凄い事を覚えてしまったのだから。夢中になるなと言う方が無理だものね。だけど、限度は知っておくのよ。それと、おば様からの言付け。この前迄はマオさんは私のペットとして躾けていたから、拘束していたけれど、もう自由にしなさいって。」
 「自由って・・・。」
 「一応マオの部屋はここだけれど、自由に出歩いていいわ。ただ、別の部屋はその部屋の人の許可がないとダメよ。」
 「それは無意味よ。私、こんな身体では出歩けないわ。」
 「違うの。出られないのと、出てもいいけれど出ないのとでは全然違うのよ。それにある程度は運動しないと、健康に悪いわ。マオは人に見られたくないでしょうけれど、たまには散歩も必要よ。好きな時間に好きなだけ歩けばいいのよ。もっとも、深夜とか長期休暇の時でないと無理でしょうけれどね。それに奥軽井沢にはおば様の別荘が在るわ。休みの時には連れていって上げるわよ。軽井沢と言っても、相当奥だから、まず他人と出会う事はないわね。それにここよりずっと広いから、結構運動は出来るわ。」
 「軽井沢か・・・。本当なら夏に行ってショッピングを楽しみたかったわ・・・。」
 「それにマオの場合はインターネットでの授業でしょう。軽井沢が気に入ったら、暫く住んでいてもいいのよ。そこで授業は受けられるから。」
 「だけど、それでは私一人。ユリエさんはこっちに戻るでしょう?」
 「アッ、そうか・・・。だけど、私は三学期は殆ど授業はないの。推薦入学ですからね。結構行っていられるわよ。」
 「そうですか・・・。楽しみにしてます。」


 マオにとって、休みの前日には変態化が極端に進む為、金曜日の夜にはかなり精神が不安定になっていた。

 「明日は土曜・・・。今迄、ずっと休みの前の日におかしくなっていたわ。だとすると明日の午後・・・。恐い。これ以上の変態化なんて考えられない。まさか、心迄色情狂に成ったり・・・。」

 マオは上のユリエの部屋に向かった。既にユリエは眠りについていたが、マオはそのベッドに潜り込んだ。しかし薄い毛布が肌に触れ、特に乳房とペニスに触ると気色が悪く、その毛布をそっと剥いで脇で添い寝をしようとした。ユリエと一緒に居て、どうなる訳ではないのだが、少しでも不安を解消する事が出来ればと思ったのだ。しかしユリエの寝姿を見ていると、なぜかマオの身体の中の男の成分がムラムラとその力を発揮してきた。

 (ん? フーッ、オチンチンがつらい。さっき搾って貰ったのに・・・。喉が渇く。クーッ、ユリエさんのお股が吸いたい。)

 マオはソーッとユリエのネグリジェをたくし上げた。ユリエは寝る時はノーパンなので、パイパンの股間がなまめかしい。マオはユリエの秘部の匂いを嗅ぐ。

 (ハーッ、いい匂い・・・。)

 そしてそっとユリエの足を広げ、股間に舌を当て、少しずつ嘗め始めた。

 「ンフッ・・・。」

 ユリエはやっと目を覚ました。そしてマオが自分の下腹部を嘗めているのに気がついた。

 「何、マオ?」
 「アッ、ごめんなさい。何だか急にユリエさんのお汁が飲みたくて・・・。」
 「フーッ、参ったわね。私も気持ち良くなってしまったわ。でも、明日も学校なのよ。早く寝ないとダメよ。」
 「分かってます。だけど不安で・・・。」
 「不安?」
 「だって、私は休みの前にいつも変に成るから・・・。」
 「ああ、そう言えばそうね。いいわよ、マオが落ち着くなら。だけど、私途中で眠ってしまうかも知れないわよ。いい?」
 「いいです。だからこのまま・・・。」

 ユリエは膝を立て、マオが吸い易い様に股間を開いた。マオは音を立てて吸い続ける。しかし喉の渇きは治まらず、ペニスが益々いきり立ってくるのだ。

 (どうしたのかしら・・・。ユリエさんのお汁は凄く美味しいのに、凄く不満。オチンチンが・・・。オチンチン・・・?)

 マオは口を離してジッとユリエの股間を見つめていた。そして愛液の滲んでいるユリエの膣口がジッとマオを見つめている様に感じた。マオは意を決して起き上がった。ユリエの方は少し中途半端だったが、眠いのでそのままジッとしていた。そしてマオが起き上がったので、満足して戻るのだと思っていた。マオの気配が自分の上に感じたが、それはマオがユリエの寝顔を確認してから戻るのだと思っていた。

 (フーッ、終えたの? 私、眠い。お休み・・・。ん? まだ足りないの? 指でいじってもっとお汁を出させるつもり? ングッ、手を挿れちゃダメよ。グッ、何っ?!)

 ハッと気付いた時、マオは下腹部をユリエの下腹部に押し付けていた。

 「キャッ!! マオ、よしてっ!!」

 しかしマオの理性のたがは既に外れていた。そして亀頭はユリエの膣口を押し広げていた。

 「ダメーッ、やめなさいっ!!」

 ユリエは下腹部を揺すり、足を閉じて逃れようとしたが、マオは全身の力を込めてユリエを押さえ付けた。そして亀頭が膣内に填まり込んだ時、一気にユリエの体内に押し込んだ。

 「ヒーーッ・・・!!」

 二人の下腹部がピッタリと触れ合った。マオはただ一心不乱にピストンを始める。普通よりも長く太いマオのペニスは、少々の抵抗を受けてもユリエを貫いたままであった。しかしマオにはまだ分からなかったのだが、それ程に長いペニスでもユリエの膣内を完全に充填し尽くしていた訳ではない。それでもマオには初めての男性としてのセックス、いや、マオは女性としてのセックスをした事もなかった。つまり初めてのセックスが男性としてのセックスであったのだった。ユリエはただ歯を食いしばって泣きながら耐えていた。
 やがてピストンは激しい動きから、強く押し込まれた時に硬直し、マオの呻き声とともにユリエは膣内に暖かい迸りを感じた。


 暫くの沈黙の後、マオは少し萎えたペニスを引き抜いた。ユリエはやっと足を閉じ、ずっと嗚咽を漏らしていた。

 「ごめんなさい・・・。私・・・。」

 それ以上はマオも涙声になっていた。快感よりもずっと強い罪悪感で、マオは地下室に下りていく。そして自己嫌悪と贖罪感に苛まれて泣き続けていた。

 明け方迄マオは一睡も出来なかった。そしてユリエが下りてくる足音に震えていた。

 「ごめんなさい、ユリエさん・・・。」

 しかしユリエの顔は怒りの表情は示していなかった。

 「フーッ、驚いたわ。まさか、マオに犯されてしまうなんて、考えてもいなかった。」

 マオは震えたままジッと床にしゃがみ込んでいた。ユリエは椅子に座ってマオを見つめていた。

 「私ね、初めてだったの。」
 「アッ・・・。」
 「私、バージンだったのよ。まともなセックスは出来ないと思っていたから、まさかマオに・・・。ううん、怒ってはいないわ。びっくりはしたけれど。だけど予想はしておくべきだったわ。マオは女の子だけれど、並みの男の子以上のオチンチンだったのよね。オチンチンに人格は無いもの。男の子じゃないマオに男の子としての自制心が持てる筈がなかったものね。ところでどうだった?」
 「どうって?」
 「ウフフ・・・、マオは初めてのセックスでしょう? 私は処女、マオは童貞。」
 「分からない・・・。気持ちは良かったと思うけれど、悪い事をしたと思って・・・。」
 「私はマオには悪いけれど、それ程良くなかったわ。私にはマオのオチンチンじゃ細過ぎるのよ。」
 「細過ぎる?」

 マオは少し驚いた。初めてのセックスが男としてのセックスだった事もあるが、マオ自身の膣の大きさは連結バイブで思い知らされている。かなり緩んでしまってはいる筈だが、それでも今のマオのペニスでは入らない。落ち着いて考えてみると、確かにユリエの膣にはすんなりと填まり込み、その長さにも関わらず膣の奥に届かなかったのだ。

 「私の性器は異常だって事は知っているわね? マオに私とのセックスを諦めて貰うには、恥ずかしい私の秘密をもう一度教えて上げるわ。」

 ユリエは袋からゴソゴソと何かを取り出した。

 「アッ・・・。」

 マオは素っ頓狂な声を発した。ユリエの手にある物体が何なのかがすぐには理解出来なかった。

 「この前も見せたでしょ? これが私の本当にピッタリのバイブよ。」

 長さで四十p近くあり、太さもまるでビール瓶である。そしてぐるりと何周ものイボが並んでいる。

 「グロいーっ!!」
 「これが私のバイブよ。おば様に特注で作って貰ったの。」

 マオにはこれ程現実味のないバイブに初めて理解が出来た。自分の巨大なペニスですらユリエには小さいのだ。だからこその巨大バイブであるのだ。ユリエは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしていた。

 「私の性器は特別に大きいのよ。だからこんなに大きな物でないとダメなの。」

 マオは自分のペニスと比較したが、巨根であったペニスがまるで子供のペニスの様にさえ感じた。

 「だから私はセックスはダメなの。滅多に使わないけれど、これだってまだ余裕があるのよ。」

 そしてユリエは悲しそうな顔になった。

 「男の人とのセックスは諦めているわ。だって、こんな大きなオチンチンなんて在る筈がないもの。マオのオチンチンも大きいけれど、とてもね・・・。私は男の人を気持ち良くして上げられないのよ。膣圧は高いと思うけれど、それでも絞るには・・・。だからマオのオチンチンもそれ程絞れなかったの。だから妊娠もしないと思うけれどね。男の快感は分からないけれど、男の人が気持ち良くならなくては女はダメなの。精神的なものが必要ですものね。」

 マオにもやっと本当にユリエの真意が分かった。マオとは別の意味での変態性器だったのだ。そして自分の行為をより恥じるのだった。

 「いいのよ。マオのオチンチンは男だったのよ。男だったら、当然だったのよ。」
 「ごめんなさい・・・。」
 「いいのよ。だけど、もうダメよ。私はちっとも気持ち良くないのだから。」

 マオは心の底からすまないと思っていた。そしてユリエに対して不思議な同情が沸き起こっていた。

 (私のオチンチンではユリエさんを気持ち良くして上げられない。もっと大きなオチンチンでないとダメ。大きなオチンチンならユリエさんを幸せに出来る。)

 ハッキリとした意思ではないが、深層心理ではそう思っていた。





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